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「大坂の陣」 豊臣から徳川へ 時代と共に生き続ける現代の「大阪城」を歩く

バイクのニュース / 2023年12月4日 13時10分

NHK大河ドラマ『どうする家康』が佳境を迎えています。家康にとって最後の戦が「大坂の陣」です。舞台となった「大坂城(のちの大阪城)」には、いまでも徳川時代の名残を随所に見ることができます。スーパーカブで訪れました。

■家康最後の戦は「大坂城」が舞台、いまも残る巨大な石垣とは

 1614年11~12月に「大坂冬の陣」、1615年4~5月に「大坂夏の陣」が繰り広げられました。これは大坂周辺を舞台にした戦で、豊臣本家と徳川家康が戦い、家康が勝利しました。NHK大河ドラマ『どうする家康』でも描かれていますが、家康は息子の秀忠(ひでただ)に将軍職を譲ることで徳川の天下統一の土台を築きましたが、豊臣秀吉の息子、秀頼(ひでより)が天下を治めることを強く求める母、淀殿(茶々)や豊臣家臣達は猛反発。両者の戦は避けられませんでした。

現代に残る雄大な「大阪城」を下から見上げると、徳川の武威をも感じる。地中に埋まっている豊臣時代の黄金輝く天守も見てみたい現代に残る雄大な「大阪城」を下から見上げると、徳川の武威をも感じる。地中に埋まっている豊臣時代の黄金輝く天守も見てみたい

「大坂冬の陣」では、2016年の大河ドラマ『真田丸』で描かれたように、真田幸村(さなだゆきむら/信繁:のぶしげ)の大活躍により、家康は数万人の死者を出す大苦戦を強いられました。これが世に言う12月4日の「真田丸の戦い」です。家康は撤退し、12月19日に和議を結び「大坂冬の陣」は終結。戦は一旦終了します。

 しかしこの時の淀殿・秀頼との交渉はすんなり進んだわけではなく、最終的には家康の大砲による砲撃、つまり脅すことで和睦交渉が成立したとも言われています。

 和議後、家康によって城の堀は埋められ、出城であった「真田丸」も消滅。再び戦となった1615年の「大坂夏の陣」ではあえなく落城しました。

 堀の埋め立てには家康の陰謀のような捉え方も多いようですが、史実かどうかは不明だそうです。しかしいずれにしても本丸だけが残された「大坂城」が、徳川の猛攻撃に耐えられるはずもなかったのでしょう。

「極楽橋」は「大坂夏の陣」と幕末の戊辰戦争で焼失したが、いずれも架け直されている「極楽橋」は「大坂夏の陣」と幕末の戊辰戦争で焼失したが、いずれも架け直されている

 豊臣の滅亡、落城を経て「大坂城」は徳川幕府により再築されました。その後も明治維新での焼失など、激動を経て現在の姿を残しています。天守閣は1931年に復興された3代目で、国の登録文化財にも指定されています。

 いつものようにスーパーカブで現在の「大阪城」を訪れましたが、整備された「大阪城公園」が、なにしろ広い! 面積は約105万6000平方メートルで、東京ドーム23個分。公園敷地内の南東にある「森ノ宮バイク駐輪場」にバイクを停めて散策しました。ここは24時間出入り自由、無料なので助かります。

24時間出入り可能で無料の「森ノ宮バイク駐輪場」に停めてから散策した24時間出入り可能で無料の「森ノ宮バイク駐輪場」に停めてから散策した

 訪れたのは平日でしたが、外国人を中心に観光客で賑わっていました。内堀と天守を眺めながら歩き「極楽橋」を渡ります。

 まずは「豊臣秀頼・淀殿ら自刃の地」で手を合わせました。ここに気づく通行人は少ないようでひっそりしていましたが、美しく花が活けられていました。天守台の石垣には第2次世界大戦終戦前日の爆撃による被害跡も見ることができます。

 それにしても見事な石垣に目を奪われます。これは徳川幕府による天下普請により、西国の大名達の動員で築かれたものです。元々あった豊臣秀吉による「大坂城」は地下に埋まっているとも言われ、その当時の石垣は自然石を積み重ねる野面積み(のづらづみ)だそうです。これらの公開準備も進んでいるようなので楽しみです。

「極楽橋」を渡ると見えてくるのが「山里口門跡」。「切込接ぎ(きりこみはぎ)」と呼ばれる、石を直方体に加工してから積む手法の巨大な石垣が見事! 直角に曲がる「枡形虎口(ますがたこぐち)」を歩く「極楽橋」を渡ると見えてくるのが「山里口門跡」。「切込接ぎ(きりこみはぎ)」と呼ばれる、石を直方体に加工してから積む手法の巨大な石垣が見事! 直角に曲がる「枡形虎口(ますがたこぐち)」を歩く

 野面積みも戦国時代を思わせる無骨かつ緻密な作りで惹かれるものがありますが、現在の「大坂城」に見られる、大名たちの威信にかけて作られた精巧な技術もまた圧巻です。正面入り口の大手門をくぐれば、高さ5m、幅10mほどの巨石が並んでいます。加工技術の高さに感服しつつ城を後にしましたが、なにしろ広大なので、またいつか訪れて、見逃した遺構にも触れてみたいと思いました。

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