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時代遅れとは言わせない!今でもスポークホイールが使われる理由とは

バイクのニュース / 2023年12月16日 9時10分

キャストホイールや鍛造ホイールが登場したにも関わらず、今でもスポークホイールが現役で使用されているのはなぜなのでしょうか。

■見た目も重要だがそれだけではない!スポークホイールが採用される理由とは

 バイクのホイールは、走行性能やデザインに大きく関わってくる非常に重要なパーツ。ホイールはモデルによって大きく見た目が異なり、ホイールを見ただけで車種を当てられる人もいるほどです。

 現在市販されているバイクに使われている主なホイールの種類は、「スポークホイール」「キャストホイール」「鍛造ホイール」の3種類です。

スポークホイールは、ワイヤーを交互に編んだような見た目が特徴のホイールスポークホイールは、ワイヤーを交互に編んだような見た目が特徴のホイール

 スポークホイールは、ワイヤーを交互に編んだような見た目が特徴のホイールです。自転車のホイールのような形状を思い浮かべると分かりやすいでしょう。スポークホイールは歴史のある形状であり、昔のバイクで頻繁に使用されてきました。

 一方キャストホイールや鍛造ホイールは飛行機のプロペラのような形をしており、スポークホイールに比べて現代的な印象を与えます。キャストホイールは鋳型に金属を流し込んで製造されており、鍛造ホイールは金属に圧力をかけて成形することで製造されています。

キャストホイールや鍛造ホイールは、スポークホイールに比べて軽量、かつ高剛性ですキャストホイールや鍛造ホイールは、スポークホイールに比べて軽量、かつ高剛性です

 キャストホイールや鍛造ホイールは、スポークホイールに比べて軽量、かつ高剛性です。また、高性能なチューブレスタイヤを履けるのも基本的にはキャストホイールや鍛造ホイールだけであるため、ロードスポーツのバイク用のホイールとして優れています。

 現在市販されているバイクのほとんどにはキャストホイールや鍛造ホイールが使用されています。そのため、スポークホイールはしばしば、時代遅れのものと見なされることもあります。

 しかし一部のバイクではスポークホイールが積極的に採用されています。では、なぜ今でもスポークホイールを使用するバイクが生産され続けているのでしょうか。

 スポークホイールが採用される主な理由のひとつとして、まずは唯一無二の見た目が挙げられます。

ロイヤルエンフィールド「クラシック350」は現在でもスポークホイールを採用しているロイヤルエンフィールド「クラシック350」は現在でもスポークホイールを採用している

 伝統的なホイール形状であるスポークホイールは、クラシカルな見た目のバイクと相性が良く、キャストホイールや鍛造ホイールにはない魅力があります。実際に、カワサキ「W800」やロイヤルエンフィールド「クラシック350」といったクラシックバイクは現在でもスポークホイールを採用しています。

 ただし、スポークホイールを採用するメリットは見た目だけではありません。

 先述の通りキャストホイールや鍛造ホイールは高剛性であるという特徴がありますが、これは同時に衝撃を吸収しにくいことを意味します。つまり舗装路では高性能でも、未舗装路を走ると衝撃を吸収しづらく、乗り心地や操作性が悪化してしまいます。

オフロードバイクのホンダ「CRF250L」には、スポークホイールが採用されているオフロードバイクのホンダ「CRF250L」には、スポークホイールが採用されている

 そのため、ホンダ「CRF250L」やスズキ「Vストローム800DE」等、オフロードバイクや一部のアドベンチャーバイクでは、現在でもスポークホイールが採用されています。

 なお、Vストローム800DEのバリエーションモデルであるスズキ「Vストローム800」というモデルは、キャストホイールを採用しています。この2車種を乗り比べると、スポークホイールとキャストホイールの違いがよく分かるかもしれません。

※ ※ ※

 このように、スポークホイールは現在でも新車に採用されています。スポークホイールは時代遅れであるというイメージもありますが、衝撃吸収性能が重視される局面では、現在でもスポークホイールが最良の選択肢として選ばれ続けています。

 最近ではチューブレスタイヤが履ける形状のものも登場しており、スポークタイヤは進化し続けています。こうして見ると、決して時代遅れのものではないことが分かるでしょう。

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