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50ccスクーターでもツーリングってできる?原付ならではのメリットはあるのか

バイクのニュース / 2023年12月24日 9時10分

バイクの楽しみ方のひとつとして挙げられるツーリング。では、50ccスクーター(原付一種)でもツーリングはできるのでしょうか。また、原付バイクならではのメリットはあるのでしょうか。

■原付スクーターでツーリングは楽しめる?

 50ccの原付スクーターといえば、買い物や通勤通学といった生活の足として使うバイクというイメージを持った人も多いのではないでしょうか。たしかに原付のほとんどが街乗りをメインに設計されているので、ツーリングで使うには適さない点も多いかもしれません。

原付一種スクーターといえば、買い物や通勤通学といった生活の足として使うバイクというイメージ原付一種スクーターといえば、買い物や通勤通学といった生活の足として使うバイクというイメージ

 ツーリングというと大型バイクもしくは中型バイクでするものと考えがちですが、原付スクーターもれっきとしたバイクです。もちろん、50cc以下の原付は法令上いろいろと制約がありますが、工夫次第で原付スクーターでも十分にツーリングを楽しむことができます。

 では、50ccの原付スクーターをツーリングで使用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

 まずひとつ目のメリットは、燃費が良いモデルが多くガソリン代があまりかからないことです。車種や走り方にもよりますが、だいたい1リッター60km/L前後の低燃費のスクーターがほとんどです。これは街中での走行を想定した燃費なので、ツーリングで田舎などの信号の少ない道を走行した場合はもっと燃費が向上するかもしれません。

 しかし、排気量が小さく車体も軽いので、125ccバイクや250ccバイクなどよりも、ガソリンの消費量が少なくすみます。

 またふたつ目のメリットとして、車体がコンパクトなため旅先で駐車しやすいという点が挙げられます。法律では原付の駐車場所は、自転車と同じ駐輪場に停めるように定められています。

 もちろんバイク専用駐車場があれば原付もその駐車場に停めるべきですが、バイク専用駐車場の数はまだまだ多いとは言えません。しかし原付であれば駐輪場に停めることができるので、駐車場所を探すのに困ることが通常のバイクよりも少ないと言えそうです。

原付スクーターは、フロントやリアに取り付けるバスケットがオプションで用意されているケースが多い原付スクーターは、フロントやリアに取り付けるバスケットがオプションで用意されているケースが多い

 また、日常の使用を想定している原付スクーターは、フロントやリアに取り付けるバスケットがオプションで用意されているケースが多いので、積載力をアップさせることも可能です。荷物が積みやすいという点は、ツーリングで使うには大きなメリットと言えます。

 さらに原付スクーターならではの機動力で、とにかく小回りがきくところもポイント。観光地の細い路地や温泉街などもスイスイ走れるので、目的地を探すときに思いのほか活躍します。

 しかし、通常のバイクと異なり独自のルールが存在する原付は、ツーリングに不向きな部分も当然あります。

 のんびり走るには最適な30km/hの法定速度ですが、デメリットとなる部分が多いのも事実です。とくに長距離のツーリングとなると速度が制限されているので、目的地まで思いのほか時間がかかることを覚悟する必要があります。

原付は、高速道路やバイパスも通行できなかったり、アンダーパスや高架橋なども規制している道路が多い原付は、高速道路やバイパスも通行できなかったり、アンダーパスや高架橋なども規制している道路が多い

 そして高速道路が利用できないのはもちろん、バイパスも通行できなかったり、アンダーパスや高架橋なども規制している道路が多いです。そのため、原付の規制道路を避けたルートを考える必要があるでしょう。

 ほかにも、2人乗りはバイクのなかで50cc以下の原付だけが禁止されているので、タンデムしながらのツーリングができません。また燃費に優れている原付ですが、タンク容量が小さいモデルが多いのもネック。田舎などの地方は、ガソリンスタンドが限られている地域もあるので、常に燃料切れを気にしないといけない点もデメリットと言えそうです。

 このように原付でのツーリングに関してはメリットもあるものの、デメリットが多いのも現状です。速度制限がある点や高速道路を走行できない点など、それらを考慮してルートの計画を立てるのが原付ツーリングの成功への近道といえます。

 時速30km/hしか出せないので、大きな速度差でクルマに抜かされたり、強引に追い越しをかけられるような交通量の多い道路はなるべく避けたいものです。ツーリングマップやインターネットなどの情報を参考にして、のんびり走れる交通量の少ない田舎の道を選んでルートを考えるとよいかもしれません。

※ ※ ※

 50ccの原付スクーターでもツーリングを楽しむことはできます。しかし、原付ならではの制限がいくつかあり難しいことはたしかです。それでも、それらのデメリットをカバーしながら走れば、原付スクーターの可能性は確実に広がります。

 今まで近場の移動手段として原付に乗っていた人も、これを機会にあえて50ccのスクーターでツーリングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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