次はドバイで電動キックスクーターレースの世界選手権に参戦!? レーシングライダー大久保光のレースレポート
バイクのニュース / 2024年1月3日 12時10分
レーシングライダーの大久保光選手が参戦した、ドバイで行われた電動キックスクーターレースのレポートです。
■またまた日本人では初参戦
皆様こんにちは!レーシングライダーの大久保光です。皆様いかがお過ごしでしょうか?
僕の住んでいる東京では年末とは思えない暖かさが続いていますが、その分しっかりとバイクの練習ができているのも事実。
私は、年末年始は日本でゆっくりする予定ですが、その直前、12月の中旬にドバイに行ってきました。目的は勿論レースのためなのですが実はバイクのレースではなく、電動キックスクーターのレースに参戦してきました。
今回は、その電動キックスクーターレースのレポートを、書いていきたいと思います。
特設ピットと実際にレースをしたマシン。なかなかかっこいいです。
そもそも私がこの電動キックボードレースに参戦する事になった経緯は、遡ること9月ごろの話になります。昨年、電動キックボードの世界選手権がスタートしたのですが運営があまり良いとは言えず、シーズン途中でほぼ中止状態となってしまい、今年はそのまま運営が逃げてしまう形で、開催されていませんでした。
しかし他のオーガナイザーが興味を示し、改めて電動キックボードの世界選手権を開催することを提案。来年2024年から開始することを目標に、今年はプレレースということでドバイカップが開催されることとなりました。
それと同時にマシンやスポンサーなども一新したらしく、これまで使っていたスーツメーカーではなく、私が今年から使用しているMASSというスーツメーカーがレーシングスーツを提供することとなり、運営側としてはヨーロッパ人だけではなく、いろんな人を招待したいとのことで、そのMASSを通して私に声がかかりました。
要は黄色人種のアジア人枠です。
写真撮影やPVはこんな場所で撮影されました。
過去に行われた世界選手権にはアジア人は参戦していなかったとのことで、もちろん日本人もいませんでした。そのため、日本人として初めて電動キックスクーターレースに参加したことになります。
ちなみに私以外の選手のほとんどが、過去に行われた電動キックボードレースに参戦している人ばかりで、その中にはフリースタイルキックボードの世界チャンピオンや、オリンピック出場者など様々なジャンルのアスリートが集まって、レースが行われました。
今回はプレレースということで、参戦するにあたっての契約金は発生しませんでしたが、飛行機からホテルまでの経費をすべて運営者側が負担するという条件での参戦となりました。
個人的にもドバイという国に行ってみたかった事と、何より電動キックスクーターレースがどのようなレースなのか、そして他の国のアスリートと戦ってみたいということもあり、思い切って参戦する事を決意しました。
ショッピングモールの外と特設サーキット。なかなか市街地コースでした(笑)
12月13日の深夜に羽田空港を出発し、現地時間の14日の朝にドバイに到着。その日はホテルでゆっくり過ごし、15日の朝から写真撮影などが行われました。
今回は16人のアスリートが集められ、レースを行うことになっており、その中からランダムにチームが振り分けられるレギュレーション。チームといってもそこはバイクレースと同じような感じで、チームメイトというだけで、実際には個人個人の戦ということになります。
そこで初めてチームメイトと挨拶を交わし、コミュニケーションをとりながら写真撮影やPV撮影を終えて、いよいよ会場入り。
今回のサーキットは比較的短めに作られたコースで、ショッピングモールの一部を封鎖して仮設の壁を使って制作したものとなっており、言わば公道レースのようなもの。セーフティーゾーンはほとんどなく、またショッピングモールという場所柄もあり、路面コンディションもあまり良いと言えるものではありませんでした。
特設ピットと実際にレースをしたマシン。なかなかかっこいいです。
今回マシンはワンメークで、このレースのために作られた電動キックスクーター「RS-ZeroD X B」という車両。
前後ディスクブレーキでサスペンションは無く、前後タイヤが駆動して最高速は140km/hという、なかなか面白いスペックのマシンでした。
会場に到着して初めてマシンと対面し、先に入っていたメカニックさんとも初対面。しかし私の担当となったメカニックさんは、過去にWGP(ロードレース世界選手権)でメカニックをしていた方で、すぐに打ち解けることができました。
そしてしっかりとマシンの特性などを事前に打ち合わせして、15日の午後からフリー走行がスタート。スケジュール的には15日に10分間のフリー走行が2回おこなわれ、16日の朝に1回、午後からヒートレースが始まり、そこからトーナメント戦となり、ヒートレース、セミファイナル、ファイナルと全3回のレースが行われました。
ちなみにレギュレーションは、ヒートレースは5人中4人が次のステージへ、セミファイナルでは各レース上位3人がファイナルに行ける形式となっています。
少し長くなってしまいましたが、次回はレース、そしてレース後の事を書いていきたいと思います。楽しみにしていてください。
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