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【海外】トライアンフ・ファクトリー紀行 ずらりと並ぶ歴代モデルとその歴史に魅了される

バイクのニュース / 2023年12月28日 17時10分

「せっかくイギリスにいるのだから、トライアンフのファクトリーに行こう」。そう考えたわたし(筆者:伊藤英里)は、SBKイギリスラウンドの取材を終えたあと、ヒンクリーに向かいました。そこで体験したファクトリーツアーにエキシビション、カフェ……その中で最も興味をそそられたのは、エキシビションの中で書かれていた「トライアンフの歴史」でした。

■英国を代表するブランドのひとつ、トライアンフのファクトリー初潜入

 英国で長い歴史を誇るモーターサイクルブランド、トライアンフのファクトリー(本社)は、イギリスのヒンクリーにあります。わたし(伊藤英里)は、MotoGP取材のためにロンドンを拠点にしている間、ヒンクリーに行ってみることにしました。

イギリスのヒンクリーにある、トライアンフのファクトリーを訪れたイギリスのヒンクリーにある、トライアンフのファクトリーを訪れた

 ヒンクリーへはイギリス第2の都市と言われるバーミンガムから、クルマで50kmくらいの道のりです。電車とバスを乗り継いで行くと2時間ほどかかります。

 ちなみに、スーパーバイク世界選手権(SBK)イギリスラウンドが行なわれるサーキット、ドニントンパークは、ヒンクリーから35kmほど北上したところに位置しています。SBKイギリスラウンド観戦と併せて予定を組むのも、アリかもしれません。

 ドニントンパークはサーキットそのものの風景がとても美しく、それだけでも見る価値のあるサーキットだと、個人的に思っています。わたしも今回は、SBKイギリスラウンドを取材したあと、バーミンガムに滞在している間にトライアンフのファクトリーへ行くスケジュールにしました。

 電車とバスを乗り継いでヒンクリーの街にたどり着くと、大きなビルもなく、田舎町といった風情でした。静かな住宅街を抜け、次第に見えてくる大きな建物。トライアンフのファクトリーです。

 ファクトリー内を見学できる「ファクトリーツアー」があり、「トライアンフ1902カフェ」と関連ストア、エキシビション(展示)が併設されています。

建物内で、バイクが宙づりになっていた。すごい演出建物内で、バイクが宙づりになっていた。すごい演出

「ファクトリーツアー」は、トライアンフのサイトから事前予約が必要です。チケット代は28ポンドで、エキシビションへの入場料込みとなっています。「ファクトリーツアー」は約90分かけて、左耳につけたイヤホンを通してガイドの説明を聞きながら、歩いて回ります。

 わたしが参加した回のガイドはナイスミドルで、ユーモアたっぷり。時折ジョークを交えながらの解説で、終始笑いながらのツアーでした。

 ファクトリー内は撮影禁止のため写真はないのですが、入ってすぐの場所に、出荷を待つピカピカのバイクが天井まで高くそびえる棚にぎっしりと収まっていて、その様子に圧倒されたことを憶えています。1人のバイク好きとして、純粋に興味をそそられるツアーでした。

左手前から、トライアンフの歴代モデルとともに歴史がつづられている左手前から、トライアンフの歴代モデルとともに歴史がつづられている

 併設のエキシビションは、トライアンフの歴代モデルとともに、当時の歴史がつづられる展示となっています。歴史好きのわたしは、興味津々。バイクが並ぶ背面に書かれたトライアンフのヒストリーを読み、1台1台のモデルに丁寧に付された説明をじっくりじっくり読んでいくと、あっという間に数時間が経っていました。

 トライアンフの歴代モデルが見られることも魅力ですが、トライアンフが歩んできた歴史を、イギリスのヒンクリーで知ることができる。あるはずのない、かかわった人たちの温度のようなものが漂っているように感じるのです。そこにたまらない面白さがあると、個人的には思います。

左の展示車両が、トライアンフ最初のプロトタイプ(1901年製)。ミネルヴァ社製のエンジンを搭載し、翌1902年より販売開始。右は、トライアンフがヒンクリーで復活した1990年から、生産100万台目を数えたモデル「タイガー900ラリープロ」左の展示車両が、トライアンフ最初のプロトタイプ(1901年製)。ミネルヴァ社製のエンジンを搭載し、翌1902年より販売開始。右は、トライアンフがヒンクリーで復活した1990年から、生産100万台目を数えたモデル「タイガー900ラリープロ」

 ファクトリーは、素晴らしいことに、入口のすぐ前にバイク用の駐輪場があります。ファクトリーツアーとエキシビションを見終えてベンチで休みがてら、ぼんやりと駐輪場を眺めていました。

 停まっているバイクは必ずしもトライアンフばかりではなく、日本メーカーなど他メーカーが混ざっています。彼ら、彼女らは、自分のバイクでやって来て、トライアンフのファクトリーツアーに参加して、あるいは併設のカフェで一息ついて、また走り去っていきました。もしかしたら、ツーリングの途中に立ち寄ったバイク乗りもいたかもしれません。

 その日は青空が広がるとてもいい天気で、バイクで走るのにぴったりの陽気でした。「ああ、バイクに乗りたいなあ」という気持ちが、むくむくと湧きあがります。それを感じながら、わたしは電車とバスでバーミンガムへと戻るべく、トライアンフのファクトリーをあとにしたのでした。

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