存在するの? バイク用の冬タイヤ
バイクのニュース / 2024年1月17日 13時10分
クルマ用の冬用タイヤは多く目にしますが、バイク用の冬用タイヤはあまり目にする機会はありません。バイクにも冬用タイヤは存在するのでしょうか。
■バイクにも「スタッドレスタイヤ」のようなものは存在する!
冬場に活躍する「冬用タイヤ」といえば、スタッドレスタイヤを思い浮かべる人も多いでしょう。
そんなスタッドレスタイヤとは、雪道や凍結した路面を走行するのに適した構造のタイヤのこと。ノーマルタイヤに比べて溝が深く、ブロックが大きく作られているなど、見た目に大きな違いがあります。
また、ブロックには細かな切り込みが入っていて、この切り込みにより雪道や凍結した路面での制動力を上げています。加えて、ノーマルタイヤよりゴムが柔らかくできている上に、低温でも硬くなりにくい性質を持っているのが特徴。
こうした特徴により雪道や凍結した路面でも滑りにくく、安定して走行できるようになっています。
しかし、クルマ用のスタッドレスタイヤはよく目にする上に、一般的にも使用されていますが、バイク用の冬用タイヤを目にする機会はあまりありません。バイク用の冬用タイヤは存在するのでしょうか。
バイクにも冬用タイヤは存在する。
結論から言えば、バイク用の冬用タイヤは存在しますが、スタッドレスタイヤではなく「スノータイヤ」という名称。スノータイヤの基本構造はクルマ用のスタッドレスタイヤとほぼ同じですが、ブロックに切り込みが入っていない点が大きな違いとなっています。
またクルマ用のスタッドレスタイヤと比べると、バイク用スノータイヤは非常に種類が少なく、サイズ展開もごくわずか。現在日本ではごく一部の車種に対応した専用品と、チューブタイプのタイヤを使用したオフロード車用の製品が販売されています。
■バイクで雪道を走行するのは超危険!乗らないという選択も大切
地域によって規定は異なりますが、積雪や凍結した路面を走行するための対策を怠ると、違法となります。降雪時は冬用タイヤなどを装着し、必ず滑り止め対策をして走行するようにしましょう。
ただ、バイクはクルマに比べると不安定な乗り物なので、冬用タイヤを装着してもバランスを崩し転倒してしまう可能性が高いのも事実。クルマにスタッドレスタイヤを使用していてもスリップすることはあるので、バイクに冬用タイヤを装着したから大丈夫というような、過度な期待は禁物です。
雪が降っていなくても、路面が凍結している場合の走行も危険なので「冬場はバイクに乗らない」という選択をするのもひとつの手
雪が降っていなくても、路面が凍結している場合の走行も危険なので「冬場はバイクに乗らない」という選択をするのもひとつの手。
なお、前述の冬用タイヤ以外に「スパイクタイヤ」と呼ばれるものも存在します。
スパイクタイヤは、路面と接地する面に金属のピンが打ち込まれたタイヤで、ピンが積雪や凍結した路面にしっかりと食い込むので、安定した走行が可能です。
しかし凍結していない路面を走行すると、アスファルトを傷つけてしまうというデメリットがあります。また、こちらもバイク用に製造された製品がありますが、スノータイヤよりもさらに銘柄やサイズ展開は少ないようです。
ちなみにアスファルトを傷つけてしまうというデメリットにより、現在では法律でスパイクタイヤの使用は一部地域を除いて禁止されています。これは、粉塵により健康被害を引き起こす可能性があるためで、1991年から「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律」が施行され、消防車や救急車などの緊急車両を除き、スパイクタイヤの使用が禁止となりました。
しかし前述したように、使用可能期間を設けるなどの措置により、使用を可能としている地域も存在。ただし使用可能な地域でも、積雪や凍結のない場所でスパイクタイヤを使用して走行すると、罰せられるので注意してください。
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