一体どういう意味？ 首都高で見る謎のアルファベット

首都高の路線ナンバリングでは、数字だけでなく、CやBなどのアルファベットが使用されている場合があります。では、このアルファベットにはどのような意味があるのでしょうか。

■C、B、Y、S、K……それぞれ「ある単語」の頭文字だった!?

　バイクで首都高を走っていると、定期的に出入り口や分岐の案内をする案内標識が目に入ります。首都高は、一般的な高速道路と比べて出入り口や分岐が多いため、一度走っただけでも何枚もの標識を目にすることになるでしょう。

　その中でも分岐の標識に注目してみると、分岐先の路線名や、それに対応したナンバリングが書いてあることに気がつくかもしれません。

首都高速のナンバリングは、数字だけの場合もあればアルファベットと数字を組み合わせ、アルファベットだけのものもある

　ナンバリングは、数字だけの場合もあればアルファベットと数字を組み合わせ、アルファベットだけのものもある。

　首都高の標識で使用されているアルファベットはC、B、Y、S、Kの5つ。一見すると規則性はないように思えますが、実はこのアルファベットには、しっかりとした意味があったのです。

　では、それぞれどのような意味があるのでしょうか。

　ナンバリングのアルファベットは、それぞれ、何かしらの単語の頭文字である模様。まず、首都高において高速都心環状線（C1）と高速中央環状線（C2）の2つの路線で使用されているCを例に見てみます。

首都高のナンバリングにおけるCは、円形を意味する英単語 ’circle’ の頭文字であり、環状線であることを表している

　首都高のナンバリングにおけるCは、円形を意味する英単語 ’circle’ の頭文字であり、環状線であることを表しています。また、ナンバリングの周りを矢印が囲っている場合は、その環状線の進行方向を表しています。

　なお、首都高の外に目を広げると、中央環状線のさらに外側にある東京外環自動車道にもC3というナンバリングがついています。

　そして、Bは首都高速湾岸線のナンバリングです。Bは湾を意味する英単語 ‘bay’ の頭文字でしょう。なお、同心円状に複数ある環状線と違い、湾岸線は1本だけであるため、ナンバリングに数字は使用されていません。

　残りのY、S、Kは全て地名の頭文字であり、Yは高速八重洲線、Sは高速埼玉線、Kは高速神奈川線のナンバリングに使用されています。

　八重洲線のナンバリングはYであり、湾岸線と同じくアルファベットのみ。一方、環状線と同じく路線が複数ある埼玉線と神奈川線は、それぞれアルファベットと数字を組み合わせたものになっています。

埼玉線は、高速川口線（S1）、高速埼玉新都心線（S2）、高速埼玉大宮線（S5）の3路線

　埼玉線は、高速川口線（S1）、高速埼玉新都心線（S2）、高速埼玉大宮線（S5）の3路線。

　神奈川線は高速神奈川1号横羽線（K1）、高速神奈川2号三ツ沢線（K2）、高速神奈川3号狩場線（K3）、高速神奈川5号大黒線（K5）、高速神奈川6号川崎線（K6）、高速神奈川7号横浜北線と高速神奈川7号横浜北西線（どちらもK7）の7路線です。

アルファベットを使用しない、数字だけのナンバリングの路線は都心から放射状に伸びる路線

　ちなみに、アルファベットを使用しない、数字だけのナンバリングの路線は都心から放射状に伸びる路線。1から11号までの路線があり、標識ではたった100mほどしかない8号線を除いた10本の路線を確認することができます。

　案内標識によっては、スペースの都合上ナンバリングのみが書かれており、路線名は省略されていることも。

　そうした場合でも、「Cはサークルだから環状線」「Bはベイだから湾岸線」というように覚えておくと、分岐の際に迷ってしまうリスクを少なくすることができます。

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　ちなみに、首都高の環状線のナンバリングではCというアルファベットが使用されていますが、阪神高速道路の1号環状線のナンバリングでは輪を意味する英単語 ’loop’ の頭文字をとってアルファベットのLが使用されています。

　また、名古屋高速道路では、’Ring’ の頭文字であるRが使用されていたことも。これは今では首都高と同じくCに変更されていますが、各地のナンバリングの違いについて考えてみるのも面白いかもしれません。