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絶対触れないとダメ? 給油前の静電気除去シート

バイクのニュース / 2024年2月24日 11時10分

セルフ式ガソリンスタンドに必ず設置されている「静電気除去シート」。給油前に触るのが暗黙の了解となっていますが、必ず使用しないといけないのでしょうか。

■安全に給油するためにかかせない静電気除去シート

 セルフサービスのガソリンスタンドに行くと、ガソリン計量機に「静電気除去シート」がついているのを目にします。静電気除去シートの周囲には「触れてください」と案内が書かれていることに加え、給油前に「静電気除去シートに触れてください」とアナウンスもされます。

 静電気除去シートに触れても特になにも変化は感じられないため、本当に静電気が除去されているのかと疑問に感じている人もいるでしょう。そもそもなぜ、必ず静電気除去シートに触れないといけないのでしょうか。

給油前に静電気除去シートに触れることで、引火する可能性を減らすことができる給油前に静電気除去シートに触れることで、引火する可能性を減らすことができる

 ガソリンは燃料の中でも特に爆発性の高い物質のため、消防法で「危険物」に指定されているほか、揮発性が高く-40度という極寒の中でも気化します。

 つまり給油口を開けた瞬間から、ガソリンは気化して放出されているという訳。そのため非常に引火しやすい物質であるガソリンは、静電気などの小さなエネルギーからも引火する可能性があります。

 そこで活躍するのが、静電気除去シート。給油前に静電気除去シートに触れることで、引火する可能性を減らすことが可能です。

 なお、バイクに乗っているとグローブをしたままガソリンを給油する人もいるかもしれませんが、グローブをしたままだと静電気が除去できないため、必ず素手で触りましょう。

■静電気除去シートが設置されるようになった理由とは

 では、なぜ静電気除去シートが設置されるようになったのでしょうか。

 それはセルフサービスのガソリンスタンドの運用が開始された為。従業員がいるガソリンスタンドでは、基本的に静電気除去シートは設置されていません。

セルフサービスのガソリンスタンドには必ず静電気除去シートが設置されているセルフサービスのガソリンスタンドには必ず静電気除去シートが設置されている

 なぜなら、ガソリンスタンドで働く際は、静電気の帯電を防止する制服や靴を着用することが義務づけられているため。

 しかし、セルフサービスとなると自分で給油するため、静電気による火災が発生しやすくなります。その為、セルフサービスのガソリンスタンドの運用が開始された際は、静電気対策をどうするか慎重に検討が進められました。

 その結果、平成13年に消防庁は「顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所における静電気対策について」の通知を各都道府県へ提出。この通知では、給油前に静電気除去をおこなうことを徹底するよう伝えられました。
 
 それにより、現在ではほとんどのセルフサービスのガソリンスタンドで、静電気除去シートが設置されるようになったというわけです。

 なお、静電気除去シートは使用しなければいけないと、法律で定められているわけではないため、使用しなかったからといって違反に問われることはありません。しかし、使用しなかった場合は前述したように火災を引き起こす可能性が高まってしまうので、給油前は必ず静電気除去シートに触れるようにしましょう。

静電気除去シートは電気を通しにくい材料と電気を通しやすい材料を混ぜて作られている静電気除去シートは電気を通しにくい材料と電気を通しやすい材料を混ぜて作られている

 では静電気を除去する役割をもつ静電気除去シートは、いったいどのような仕組みになっているのでしょうか。

 静電気除去シートは、一見するとプラスチック製に見えますが、電気を通しにくい材料と電気を通しやすい材料を混ぜて作られています。この電気を通しやすい材料を入れていることで、体に溜まっている静電気がシートを通じて地面に放電される仕組み。

 もし、電気を通しやすい材料だけで作られていた場合、触った際に静電気特有の「バチッ」とした痛みが生じてしまいますが、材料を混ぜ合わせることで、緩やかに放電するように工夫されています。

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