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素朴な疑問…ガソリンが「凍る」ことはないの?

バイクのニュース / 2024年1月18日 11時10分

寒冷地で、冬場に「寒冷地仕様の軽油」を給油する旨の注意喚起看板を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。実はこれは、軽油が凍ってエンジンストップするなどの車両トラブルを防ぐための対応策のひとつ。では、軽油同様に液体であるガソリンは、凍ってしまうことはないのでしょうか。

■ガソリンは凍らないの?何か対策は必要?

 寒冷地で、冬場に「寒冷地仕様の軽油」を給油するよう注意喚起をする看板を目にしたことがある人も多いでしょう。これは、軽油は気温の低い場所では凍ってしまうことがあるためです。

 では軽油と同様に液体であるガソリンの場合、このような対策をおこなわなくてもよいのでしょうか。

自然界にマイナス100℃になる場所は存在しないため、寒冷地仕様といったガソリンも現状はない自然界にマイナス100℃になる場所は存在しないため、寒冷地仕様といったガソリンも現状はない

 実は、ガソリンが冷えて固まってしまう温度はマイナス100℃。自然界にマイナス100℃になる場所は存在しないため、寒冷地仕様といったガソリンも現状はないようです。つまりガソリンはバイクに入れて使用する分には凍ることがないので、特別な対策は必要ないということです。

 ガソリンはそのまま使用していても凍ることがないとわかりました。しかし実は、レギュラーもハイオクにも、夏用ガソリンと冬用ガソリンという二種類のガソリンがあります。

 夏用ガソリンと冬用ガソリンは「蒸気圧」という、ガソリンの揮発性を表す数値が異なります。蒸気圧の数値が高いほど揮発性が高くなり、蒸発しやすいガソリンであるということです。夏用ガソリンは蒸気圧が低く蒸発しにくいガソリンとなっており、冬用は反対に蒸気圧の高いガソリンとなっています。

 もし冬用の蒸気圧の高いガソリンを夏などの暑い時に使用していると、「べーパーロック現象」が起こる可能性があります。べーパーロックとは、ガソリンが揮発することにより、燃料をエンジンへ送り込む通路やポンプなどに気泡(べーパー)が発生してしまい、うまく燃料を送れなくなる現象のこと。

べーパーロック現象が発生すると、アイドリングが不安定になったり、加速性能が低下したりといった症状が現れるべーパーロック現象が発生すると、アイドリングが不安定になったり、加速性能が低下したりといった症状が現れる

 もしべーパーロック現象が発生すると、アイドリングが不安定になったり、加速性能が低下したりといった症状が現れます。べーパーロック現象を発生させないためにも、夏場は蒸気圧の低い夏用ガソリンを使用することが望ましいと言えそうです。

 また反対に、寒い冬場に夏用ガソリンを使用すると始動性が悪くなったり、加速に時間がかかったりなどといった症状が現れる場合があります。ただし冬場は夏用ガソリンがタンクに入っていたとしても、エンジンが動かなくなるほどの症状は出ないことが多いようです。

 ではこうした夏用ガソリンや冬用ガソリンは、どこで販売されているのかと言うと、実は私たちが普段何気なく給油しているガソリンが、夏用または冬用どちらかのガソリンになっています。

普段何気なく給油しているガソリンは、夏用または冬用どちらかになっている普段何気なく給油しているガソリンは、夏用または冬用どちらかになっている

 ガソリンスタンドが季節に合わせて夏用/冬用に切り替えて販売してくれているので、わざわざ指定して給油する必要はなく、いつも通り給油しているだけでタンク内のガソリンは夏用/冬用に切り替わっているのです。

 夏用/冬用ガソリンへの切り替えの時期は地域やガソリンスタンドによって異なりますが、5月頃に冬用ガソリンから夏用ガソリンへ移行し、10月頃に夏用から冬用へと変わっているそうです。

※ ※ ※

 ガソリンの性質と日本の気候により、ガソリンは何も対策をしなくても凍ることはありません。しかし私たちが気づかないうちに、夏用/冬用ガソリンを給油しているため一年を通して快適なバイクライフを過ごせているようです。

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