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自分のバイクは満タンで何km走れるか、知ってますか?

バイクのニュース / 2024年1月26日 11時10分

現行バイクの多くは燃料計を装備しており、残りのガソリンの「航続可能距離」を表示できる車両も増えています。とはいえ「ガス欠」は、いまだにトラブルの上位ランキング。そんな目に遭わないために、愛車の燃費や満タンで何km走れるかを知っておきましょう。

■覚えておいた方が安心!

 高度なECU(エンジン・コントロール・ユニット。いわゆるコンピューター)でFI(電子制御燃料噴射装置)を制御しているいまどきのバイクは、メーターのディスプレイに瞬間燃費や燃料タンクに残ったガソリンであと何km走れるか(残燃料航続距離)を表示できる車両も少なくありません。愛車がそういったバイクなら、燃料タンクの容量や燃費(燃料消費量)を知らなくても、さほど困らないかもしれません。

カワサキ「エリミネーター」のメーター。ガソリンの残量が少なくなると「給油機マーク」と燃料計の最後のひと目盛りが点滅する(燃料警告灯)。その時点のガソリン残量は約3.2Lカワサキ「エリミネーター」のメーター。ガソリンの残量が少なくなると「給油機マーク」と燃料計の最後のひと目盛りが点滅する(燃料警告灯)。その時点のガソリン残量は約3.2L

 とはいえ、キャブレター時代やFI初期のちょっと旧いバイクは、そういった便利な機能は備えていません。また便利機能装備の現行バイクも、ガソリンを入れた際にメーターのリセットを忘れると、燃費などを正確に表示しない場合があります。

 というわけで、愛車の燃費や航続距離等を覚えておけば、ツーリング時などにも安心です。

 知っていると安心な項目は、まず愛車の燃料タンクの容量ですが、これはメーカーHPで確認できます。また燃料タンクのガソリンが残り少なくなると、メーターの「給油機マーク」や燃料計の最後の目盛りが点灯(または点滅)します(いわゆる「燃料警告灯」)。その時点でのガソリン残量も覚えておきましょう。これは車種ごとの取扱説明書(ハンドブック)に記載されていますが、不明ならメーカーの「お客様相談室」に問い合わせれば分かります。

 そして燃費(燃料消費量)ですが、これは走行距離を給油量で割れば実際の燃費が計算できます。たとえば200km走って給油した時にガソリンが12L入った場合は、燃費は200km÷12L=16.6km/Lになります。

 これからバイクを買うので実際の燃費がわからない……という場合は、(2012年以降のバイクなら)カタログやメーカーHPのスペック表の燃料消費率の欄に「WMTCモード値」が記載されているので参考にしましょう(実際の燃費に比較的近い)。従来からの「定地燃費値」は実際の燃費と隔たりが大きいので、あまり参考になりません。

 そもそも燃費は、個々のライダーの乗り方や走行シーンで相応に変わるので、実際の燃費を知っておくことが得策です。また同じバイクに同じライダーが乗っていても、街乗りが主体の時と高速道路の巡航メインの時ではかなり差が出るので、それぞれの燃費を知っておくと良いでしょう。

 それでは、カワサキ「エリミネーター」を参考に考えてみましょう(燃費は実燃費ではなくWMTCモード)。燃料タンク容量が12Lなので、満タンで走れる距離は12L×27.5km/L=330kmになります。

 また、ガソリンが減って燃料警告灯が点滅し始めてから走れる距離は3.2L×27.5km/L=88kmです。実際の燃費はWMTCモードを下回る場合が多いので、どちらも実際に走れる距離は、もう少し短くなるでしょう。

■とくに高速道路での「ガス欠」に注意!

 もし高速道路を走行中にガソリンが少なくなって「給油機マーク」や燃料計の最後の目盛りが点滅したら、迷わず次のSA(サービスエリア)で給油しましょう。

 高速道路のSAは、おおむね50kmの間隔で設置されています。燃料警告灯が点灯(または点滅)したタイミングにもよりますが、ひとつSAを通過してしまうと、その次のSAに到達する前に「ガス欠」してしまう危険があるからです。

■燃料計の目盛りは、当てにならない!?

 ちなみに、バイクの燃料計は従来のアナログ式か現行のデジタル表示かに関わらず、誤解を恐れずに言えば、あまり正確ではありません。

停車中に燃料計を確認する時は車体を直立させる。サイドスタンドで傾いた状態だと表示が不正確になる停車中に燃料計を確認する時は車体を直立させる。サイドスタンドで傾いた状態だと表示が不正確になる

 燃料計は、燃料タンクの中に備えた「浮き」がガソリンの量(ガソリン油面の高さ)を計測し、電気信号でメーターの燃料計を表示しています。ただしバイクの燃料タンクは複雑な形状をしているため、浮きの高さでガソリンの量を正確に測るのは少々難しいのかもしれません。

 そのため、たとえば燃料計が半分(満タンで6個点灯する目盛りであれば、そのうちの3つが点灯)を表示していても、実際のガソリンの量が満タンの半分とは限らないのです。

 満タンに近いうちは燃料計の残量がなかなか減らず、後半になったらけっこうハイペースで減っていくので焦った……という経験のある方もいるのではないでしょうか。

 その意味では、走行距離と実際の燃費でガソリンの使用量を計算し、燃料タンクの容量から引いた方が、比較的正確に残りのガソリンの量を知ることができます。

 停車中に燃料計を確認する際は、車体を真っ直ぐに起こした状態で見るのがセオリーです(直立させてから数十秒経過してから確認)。サイドスタンドで車体が斜めになっていると、ガソリンの油面も斜めに傾くため、「浮き」で計測している燃料計が不正確になるからです。

 反対に走行中は、街中やツーリングなど一般的な走りなら車体はほぼ直立しているので、そのまま確認して問題ありません。

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