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【海外道路事情】ロンドンの道をハイスピードで駆けるパトカーに、オランダの街を走るたくさんの自転車

バイクのニュース / 2024年1月28日 11時10分

MotoGPの取材で訪れたヨーロッパ各国では、様々な交通事情を見ることができました。日本とは違う信号機、道路を暴走(!?)するパトカー、多くの自転車が走る風景……。これもまた、その国を知るということなのだろうな、と思います。

■街を歩くと、その国の人柄が見えてくる?

 MotoGP取材のために、6カ月ほどヨーロッパ各地(各国)を移動しているうちに、わたし(筆者:伊藤英里)は各国の様々な信号機や横断歩道、道路事情を見ることになりました。MotoGPの取材はもっぱらクルマ移動なので、街を歩く時間はそう多いわけではないのですが、それでもスーパーマーケットへ買い出しに行ったり、ハンバーガー・ショップに行ったりと、道を歩くこともあります。

ロンドンの街で見かけた自転車専用の信号機ロンドンの街で見かけた自転車専用の信号機

 最も長く滞在したイギリスでは、ロンドン中心部で自転車専用レーンがあり、自転車専用の信号機がありました。ロンドンでは多くの自転車を見たわけではないのですが、そういえば、歩道を走る自転車はいなかったように思います(自転車は軽車両にあたるため、日本でも原則として走行は車道です)。

 いわゆる「押しボタン式」信号機の場合、歩行者が押すボタンには大きく「WAIT」と表示されています。下部のボタンを押して、信号が青になるのを待つ仕組みです。信号機によっては、青から赤になるまでの秒数(カウントダウン)が表示されるものもあります。

 ただ、実際には信号よりも個人の判断を最優先している印象で、赤信号だろうと渡れると判断すればどんどん渡っていました。

押しボタン式の歩行者用信号機押しボタン式の歩行者用信号機

 余談ですが、ロンドンのパトカーは、ものすごいスピードで走ります。おそらく現場に急行していたらしいパトカーに何度か出くわしたことがあるのですが、「映画の撮影!?」と思うほど、ハイスピードかつぐいぐいと道を走るクルマを避けながら走っているのです。

 あまりに非現実的な光景に「リアル・あぶない刑事だ……」と、タカ&ユージのカーチェイスが脳裏をよぎりました……本当に。

 イギリスのポリスには、素晴らしいドライビング・テクニックが必要みたいです。

横断歩道の部分が凸状になっている横断歩道の部分が凸状になっている

 横断歩道と言えば、ポルトガルやスペインでは、ゼブラの部分が盛り上がっている横断歩道を見かけました。日本を含むほかの国でも採用されているのかもしれませんが、わたし自身としては初めて体験したことでした。

 これは、横断歩道手前でクルマのスピードダウンをねらったものです。実際にクルマでそこを通過すると、路面があまりよくないこともあってけっこうな衝撃があり、少なくとも40km/hくらいまで減速していたと思います。歩行者としてもそこでクルマが減速すると分かるので、横断しやすかったです。

オランダの小さな町で見かけた、自転車の前輪を固定するらしい駐輪方式。とにかくたくさんの自転車が走っているので、駐輪スペースも多かったオランダの小さな町で見かけた、自転車の前輪を固定するらしい駐輪方式。とにかくたくさんの自転車が走っているので、駐輪スペースも多かった

 実際の自転車の写真をキャッチしそこねてしまいましたが、自転車大国のオランダでは、本当にたくさんの自転車が走っていました。

 オランダGPの取材のために滞在したのは、TT・サーキット・アッセンから40kmほど離れたエメンという小さな町でした。その町中を走るたくさんの自転車は、日本で走るそれとは異なるものばかり。タイヤが大きくて太く、フレームも太いものが使われていて、後輪の両側にバイクのようなサイドバッグを装備している人もいました。

 日本で言うママチャリ(シティサイクル)のようなタイプは、まったくと言っていいほど見かけませんでした。おそらく、オランダでは自転車が原付1種や原付2種のスクーターのような役割で使われているのでしょう。また、自転車の駐輪方式も見たことがないものばかりでした。

※ ※ ※

 振り返ってみると、信号機や横断歩道など、基本的な部分は日本とあまり変わらないものだな、と思います。信号機は赤と黄と青の3色だし、横断歩道はだいたい白黒のゼブラです。

 けれどよく観察していると、やはり少しずつ違いがあります。走っているクルマ、ドライバーのキャラクター。例えばイタリア人はクルマの運転が荒い、スペイン人はまあまあ。ポルトガルでは思い切り車間距離を詰められたけど、話してみると穏やかな印象……などなど(あくまでも個人の印象です)。

 それぞれの国のそれぞれのキャラクターを少しずつ知りながら、交通事情を見ていくのもまた、面白いと思うのです。

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