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ロンドン中心部のバイク駐輪事情 配達用バイクに使われるのは「あの」スクーター

バイクのニュース / 2024年1月30日 12時10分

6カ月もロンドンに滞在し、街を歩けば、たくさんのバイクやクルマを見ることになります。それにバイクの駐輪場も。ロンドンの駐輪場事情は、日本とは違っていました。そして、配達に使われるバイクは、日本メーカーのスクーターが高いシェアを誇っていたのでした。

■素直にうらやましい、ロンドンで見たバイク駐車スペース

 MotoGP取材のため、わたし(筆者:伊藤英里)は2023年3月下旬から約6カ月間、イギリスのロンドンに滞在していました。ロンドンにいる間、いろいろなところに行きました。ホームステイ先の町周辺はもちろん、セントラル・ロンドンには何度も。

ブリックレーンのベーグル屋さんで購入したベーグル。塩漬けビーフとピクルスを挟んでもらった。ぜいたく!ブリックレーンのベーグル屋さんで購入したベーグル。塩漬けビーフとピクルスを挟んでもらった。ぜいたく!

 ミュージカル「レ・ミゼラブル」を観るためにソンドハイム・シアターを訪れ、ブリックレーンというエリアのベーグル屋さんでベーグルに塩漬けのビーフとピクルスを挟んでもらい、ブリックレーンの格好良いウォールアートを見て、オールド・スピタルフィールズ・マーケットをぶらついたりもしました。

 ロンドンの街並みは古く、だからこそ趣があります。例えば、わたしがホームステイしていた家は、築180年(!!)だそう。それが特別な家というわけではないのです。セントラル・ロンドンのような都心ではなくとも、普通の住宅街を歩くだけでも風景が格好良くて美しく、たったの6カ月程度では、わたしにとって“日常”の風景になることはありませんでした。

 そうして歩いているうちに、1人のバイク乗りとして気が付いたことがあります。バイクの駐輪場が多いのです。

ロンドンの街中で見た、バイク用の広めの駐輪場ロンドンの街中で見た、バイク用の広めの駐輪場

 ホームステイしていた町はロンドン中心部から電車とバスで1時間ほどの場所でしたが、十分に都会です。それでも、例えば公道には駐輪スペースが確保されています。ロンドン中心部ともなればさすがに交通量が多いのですが、路地に入れば、ちゃんと駐輪スペースがあるのです。

 この駐輪場事情には、うらやましい気持ちになりました。わたしは東京近郊の県に住んでいますが、バイクで移動することを考えたとき、真っ先に考えるのは「駐輪場があるかどうか」です。目的地の近くに駐輪場があるとも限らないし、あったとしても駐輪場代が高かったり、出し入れが不便な場所にあったりします。

 ロンドンの駐輪場は、大抵が道の端に設けられているので、バイクを停めるときも出すときも簡単です。道の端部分にはクルマの縦列駐車用の駐車スペースが設けられていることが多いので、その延長上としてバイク用の駐輪場が設置されているのかもしれません。

 そういえば、日本のようなコインパーキングは、ロンドンではあまり見かけませんでした。

こんな風に、道の端に駐輪スペースが確保されているこんな風に、道の端に駐輪スペースが確保されている

 ロンドンのバイク事情と言えば、たくさんのバイクが行き交っている、というわけではないと思います。ただ、ウーバーイーツなどの配達スクーターはかなり多かったです。現地の人によれば、コロナ禍を経てフードデリバリーの利用者が増えたのだとか。そうした状況は、日本とあまり変わらないですね。

 街を歩いているとき、配達の人たちが仕事を待っている様子をよく見かけました。そこで気が付いたのは、彼ら彼女ら(女性の配達員も少なくありませんでした)の乗るスクーターが、ホンダ「PCX」か、ヤマハ「NMAX」だということです。

 それに気が付いてからよくよく観察していたのですが、やはり日本メーカーの、このふたつのスクーターが圧倒的でした。

 わたしは6カ月間日本を離れて、ホームシックを感じたことはありませんでしたが、食料品を買い出しに外へ出たとき、後ろからバイクのエンジン音が聞こえて「日本メーカーのバイクだ!」と、わたしの耳は一瞬で悟りました(実際に、カワサキのバイクでした)。

ミュージカル「レ・ミゼラブル」を観た。本当に素晴らしい! ロンドンに来たら、ミュージカルは必見ミュージカル「レ・ミゼラブル」を観た。本当に素晴らしい! ロンドンに来たら、ミュージカルは必見

 その音に、こみ上げるものがあったことを憶えています。寂しいとか懐かしいとかそういう気持ちではなく、思いがけなくロンドンで触れた日本に、自分がずっと遠くに来たことを知ったのでした。

 だからというわけではありませんが、配達のお仕事バイクとしてでも、日本メーカーのスクーターがロンドンの街をたくさん走っている様子を見ると、嬉しいなと素直に思ったものです。

 ロンドンの駐輪場や道を走るバイクを観察しながら、わたしは知らず知らずのうちに、日本を感じていたのかもしれません。

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