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70年代の世界的名車ホンダ「CB400FOUR」の純正マフラーを完全復刻生産!旧車・絶版バイクの専門ディーラー「ウエマツ」が発売

バイクのニュース / 2024年2月6日 15時10分

現在も多くのファンに愛されている名車、ホンダ「CB400FOUR」のマフラーが限定復刻。新車時の純正マフラーの開発製造を手掛けた三恵技研工業の手により復刻され、旧車・絶版バイクの専門ディーラーウエマツから販売が開始されました。

■70年代の世界的名車ホンダCB400FOURの純正マフラーを完全復刻生産

 現在も多くのファンに愛されている名車、ホンダ「CB400FOUR」のマフラーが新車時の純正マフラーの開発製造を手掛けた三恵技研工業(SANKEI)の手により限定復刻され、旧車・絶版バイクの専門ディーラーウエマツが販売を開始しました。

ウエマツから販売が開始された70年代の世界的名車ホンダ「CB400FOUR」の純正マフラーウエマツから販売が開始された70年代の世界的名車ホンダ「CB400FOUR」の純正マフラー

 60年代後半から現在まで世界のバイクシーンをリードしてきた日本製オートバイ。その魅力は深く、世界中のライダーを惹き付けています。そして今や世界規模で日本の絶版車・旧車ブームが巻き起こっており、CB400FOURも非常に人気の高いマシンです。

 その中で、愛好家たちを悩ませているのが補修パーツ確保の問題。新車時から数十年が経過し、メーカーから補修部品の供給が打ち切られた場合、コンディションやオリジナルのスタイリングを維持するのは困難となります。

 特にスチール製のマフラーはサビの発生は避けられない事に加え、マフラーは転倒などで傷ついたり、凹んでしまうことも少なくありません。

 そうした状況の中、CB400FOURの純正マフラーが復刻販売されることになりました。復刻を手掛けたのは、約50年前にCB400FOURの純正マフラーの開発と製造を行った三恵技研工業。

 当時と同じ製造メーカーが当時の純正と全く同じ素材、構造、フォルムを完全に再現し、新たにパーツを製造販売することは前代未聞の取り組みであり、多くの絶版車ファンにとって心強いニュースとなるはずです。

■SANKEIによる「異例の取り組み」

 昭和23年創業のSANKEIは、国内二輪、四輪部品メーカーのエキゾーストパイプ、マフラーを中心に、樹脂パーツの製造、メッキなどの表面処理までを手掛ける国内有数のメーカーです。

 国内の6工場のみならず、アメリカ3工場、インド2工場、中国2工場、メキシコ、台湾、タイ、インドネシアの計17か所の生産拠点を持ち、2022年3月期の連結従業員数は2570人、連結売上は1171億円を誇ります。

 そんなSANKEIが自社内では量産とは呼べない規模で、約50年前のマフラーを復刻するという取り組みは同社としても異例中の異例でした。

ウエマツから販売が開始された70年代の世界的名車ホンダ「CB400FOUR」の純正マフラーウエマツから販売が開始された70年代の世界的名車ホンダ「CB400FOUR」の純正マフラー

 工業製品の生産現場は3D CADの登場により大きく環境が変化しました。現在は、設計から外観のデザイン、性能評価からマフラーの音の波形シミュレーションまでパソコンの画面上で完結し、そのデータはメールでやり取りすることができます。

 開発陣や生産現場の職人同士が顔を合わせ、意見を交わし合ってひとつの製品を共に造り上げていくような、かつての昭和のモノづくりの現場の風景は失われつつあります。

 そこで、今回のプロジェクトにおいてSANKEIでは、かつて自社がホンダからの高い要望をクリアするため、一丸となって成し遂げたCB400FOURのマフラーを復刻することで、当時の苦労を身をもって知り、もう一度モノづくりへの意識を新たにしようという裏のテーマを持っていたのです。

 CB400FOURのマフラーは、国産車として初採用となったテーパーの筒型サイレンサーや、4in1集合スタイルを採用。ホンダのデザイナーが思い描いたマフラーを製品化するため、幾多の苦労があったと言います。

 バンク角と最低地上高を稼ぐために4本が一列に並ぶ集合部や、サイレンサーエンドの処理など、SANKEI社内で試作の木型を何度も作りなおして、デザインの精度が高められました。

 また、かつてないマフラーを生み出すために生産のための機械や製造手法まで、新たな手法が取り入れられ、様々なチャレンジが行われたのです。

ウエマツから販売が開始された70年代の世界的名車ホンダ「CB400FOUR」の純正マフラーウエマツから販売が開始された70年代の世界的名車ホンダ「CB400FOUR」の純正マフラー

 50年前と比べて大きく進化した工業製品の製造現場で、現代の技術と機械があれば復刻はたやすいことに思えるかもしれません。しかし、実際に完成するまでには幾多の困難が待ち構えていました。

 マフラーの量産には金型を欠かすことができませんが、当時の金型はすでに廃棄処分されていました。そこで、社内の資料を探索したところ、当時の設計図を発見。この設計図とSANKEIの関口氏が個人的に所有していた当時の量産品マフラーの現物が金型づくりの指針となったのです。

 しかし、当時の設計図は手描きのもので、長さやパイプ径といった、2次元の寸法しか記載されていません。マフラーの微妙なカーブや集合部の独特のフォルムを再現するため、3Dスキャナーを用いて純正マフラーを3Dデータ化し、CADでの設計がおこなわれました。

 それを基に金型が製作されましたが、実際の製品になると純正とは微細に異なる仕上がりとなり、その度に修正を加えて金型製作がやり直されることとなります。

 そして最終的には機械で製作された金型に直接職人の手で修正を加えることで、当時の純正マフラーの持つ風合いや細部を再現することに成功したのです。

 SANKEI 2002 MUFFLER COMP EXHAUST CB400FOUR 純正限定復刻マフラーの価格(消費税込)は21万7800円です。

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