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走る前には愛車を点検! でもドコを見れば良い?

バイクのニュース / 2024年2月9日 11時10分

いまどきのバイクは丈夫なので、転倒などがなければ滅多に壊れませんが、使っていれば部品は消耗し、劣化して安全に影響が出ることもあります。したがって愛車の点検は必須! ……とはいえ、どこをチェックすれば良いのでしょうか?

■バイクに乗る前に点検のための「呪文」があった!?

 じつは平成19年(2007年)4月の道路運送車両法の改正までは、バイク(排気量125ccを超える二輪自動車)の使用者には、1日1回の「運行前点検」が義務づけられていました。要するに「バイクに乗る前には必ず各部を点検しなさい」ということです。しかし改正以降は使用者自身の判断で、走行距離や運行時の状態などから、適切な時期に「日常点検」を行なう義務に変わりました。

バイクの点検箇所を語呂合わせで覚えやすくした『ネンオシャチエブクトウバシメ』バイクの点検箇所を語呂合わせで覚えやすくした『ネンオシャチエブクトウバシメ』

 ……少しわかりにくいですが、「運行前点検」と「日常点検」で点検する内容自体は基本的に同じです。しかし、製造技術や生産管理などの進歩によってバイクの信頼性が高まったため、点検の義務(頻度)が1日1回から「適切な時期」に変わったのです。

 それでは「日常点検」とは、バイクのどこを点検すれば良いのでしょうか? 明確な決まりはありませんが、じつは「ほぼ全部」です。そのため、昔の運行前点検の時代には、点検箇所を語呂合わせで覚えやすく表した『ネンオシャチエブクトウバシメ』という言葉がありました。1970年代頃から言われていたようで、昔は教習所でも教えていました。

・燃料=ネン
・オイル=オ
・車輪=シャ
・チェーン=チ
・エンジン=エ
・ブレーキ=ブ
・クラッチ=ク
・灯火=トウ
・バッテリー=バ
・締め付け=シメ

 よく見ると、現在ではメジャーな水冷エンジンに関係する冷却水やラジエターが含まれていないところが時代を感じさせます。

 それはともかく、これらの項目をどれくらい詳しく点検すれば良いのでしょうか? たとえば「車輪(シャ)」はタイヤおよびホイールのことですが、ざっと考えてもタイヤの減り、釘などの異物、空気圧、ホイールのキズ、ホイールベ(アリング)のガタ付きなどが思い浮かびますが……。

 この辺りも規定はありませんが、1990年代中頃までのバイクの取扱説明書(ハンドブック)には、運行前点検の項目と内容が詳細に記され、これらを全て行なうと30分くらいかかるのでは……というモノもありました。

 これをバイクに乗る前に必ず行なうのは少々ハードルが高いと感じますが、現在は日常点検として「適切な時期」に行なえばOKです。

■乗る前に、これだけは毎回チェックしよう!

 現在は1日1回の運行前点検の義務は無くなりましたが、安全にバイクに乗る上で点検は必須であることに変わりはありません。そこで、日々バイクに乗る前に最低限チェックしたい点検項目が『ブタと燃料』と呼ばれるもので、これはJAF(日本自動車連盟)も推奨しています。

バイクに乗る前に毎回点検する『ブタと燃料』バイクに乗る前に毎回点検する『ブタと燃料』

 前出の『ネンオシャ~』と比べてかなり簡素なので、これなら毎回チェックできるのではないでしょうか、というよりチェックしましょう!

・ブレーキ=ブ
・タイヤ=タ
・灯火=ト
・燃料=燃料

 バイクが動かない(エンジンがかからないなど)と困りますが、「動くけど止まらない」のは困るだけでは済まず、猛烈に危険です。まずは『ブレーキ』がキチンと効くかチェック。できればブレーキパッドの消耗具合やブレーキ液の量もチェックしましょう。

『タイヤ』は摩耗具合と釘などの異物が刺さっていないか確認。またタイヤの空気は徐々に抜けて、気温でも変化するので、1カ月に一度は空気圧をチェックしましょう。

 ヘッドライトやウインカー等の『灯火』は、従来の電球タイプの「タマ切れ」なら出先でもバイク用品店で購入して修理可能ですが、近年増えているLEDランプは要注意です。

意外と気付かないのがブレーキパッドの消耗。減ると効きが悪くなるのは当然だが、完全にパッドが無くなるとディスクローターを傷つけたり、ブレーキがロックして転倒する危険も大きい意外と気付かないのがブレーキパッドの消耗。減ると効きが悪くなるのは当然だが、完全にパッドが無くなるとディスクローターを傷つけたり、ブレーキがロックして転倒する危険も大きい

 LEDランプは転倒などで破損しなければ点灯しなくなることは滅多にありませんが、もし点灯しなくなったらアッセンブリー交換(ヘッドライトやウインカーを丸ごと交換)になる場合が多いので、出先での修理はほぼ不可能です。

 また無灯火や方向指示器を出さないと交通違反になり、その原因が故障だとしても整備不良を問われるので要注意です。

 そして『燃料』です。近年のバイクはもれなく燃料計を装備していますが、いまだに「ガス欠」は道路上で止まってしまうトラブルの上位です。とくに高速道路を使うツーリングや、地方や山間部などを夜間に走行する前は、いま一度ガソリンの残量をチェックしましょう。

近年は残燃料であと何キロ走れるかの表示機能を持つバイクも多いが、ガソリンを入れた際にリセットするのを忘れたら意味がないので、必ず燃料計をチェック近年は残燃料であと何キロ走れるかの表示機能を持つバイクも多いが、ガソリンを入れた際にリセットするのを忘れたら意味がないので、必ず燃料計をチェック

『ブタと燃料』でも、キチンとチェックするのはそれなりに手間に感じるかもしれません。しかし自分と周囲の安全のためには不可欠なので、義務づけられていないとはいえ「運行前点検」として日々バイクに乗る前に行うことを、強く推奨します。

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