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高速道路と自動車道は具体的になにが違うのか?

バイクのニュース / 2024年2月8日 10時10分

ツーリングで走行する機会の多い「高速道路」と「自動車道」。名前こそ異なるものの、そういった点が違うのかあまり知らない人も多いかもしれません。これら2つの道路にはどのような違いがあるのでしょうか。

■知ってた?高速道路と自動車道の違い

 高速道路は遠くの目的地までスムーズに移動でき時間も短縮できるので、ツーリングなどでよく利用しているライダーも多いはずです。普段何気なく使っている高速道路ですが、じつは「〇〇高速道路」と呼ばれている路線は4つしかありません。

 調べてみると、実際には「〇〇自動車道」と名のつく高速道路のほうが圧倒的に多いようです。では、「高速道路」と「自動車道」は、具体的になにが違うのでしょうか。

高速道路は各都道府県に路線が張り巡らされている高速道路は各都道府県に路線が張り巡らされている

 高速道路というと各都道府県に路線が張り巡らされており、クルマとバイクだけが走ることのできる有料の道路というイメージがあるかもしれません。そして、これらの道路をまとめて「高速道路」と呼ぶのが一般的です。

 しかし高速道路と呼ばれる道路は、正式には2つに分類されます。そのひとつが「高速自動車国道」で、都道府県をまたいで全国的にネットワークがつながった道路のことです。代表例としては、「東名高速道路」や「名神高速道路」のほか、「関越自動車道」や「東北自動車道」などが高速自動車国道にあたります。

 もうひとつが「一般国道自動車専用道路」で、各地域に根ざした道路のことで、騒音の問題や交通渋滞の解消を目的に造られており、距離が比較的短いのが特徴です。

 そして、高速道路と呼ばれる2つの道路を一括りにして、正式には「高規格幹線道路」といいます。どちらもインターチェンジで出入りをしたり、125cc以下の二輪車と原付の走行が禁止されているなど、似ている部分が多いので区別がつきづらいかもしれません。

 高速自動車国道と一般国道自動車専用道路で大きく異なる点として、制限速度の違いがあります。高速自動車国道では、最高速度が100km/hで、最低速度も設けられ50km/hに指定されています。なお、新東名高速道路などでは120km/hまで最高速度を引き上げている区間もあります。

 これに対し、一般国道自動車専用道路では、標識などで指定されていなければ一般道と同じ最高速度60km/hで、最低速度については設定されていません。

 また、通行料金についても違いがあります。高速自動車国道では、新直轄方式を取り入れて建設された一部の無料区間を除いて、通行距離に応じて料金が発生します。これに対し、一般国道自動車専用道路では、通行料金を無料にしている道路も多く、有料でも地域によって料金が異なるのが特徴です。

 ここまでの説明で、高速道路と呼ばれる道路は2つに分かれ、ひとつにまとめた正式名称が「高規格幹線道路」だとお伝えしました。勘のいいひとは気づいているかもしれませんが、じつは「高速道路」という名称はどこにもありません。

「高速道路」と名の付く路線は4つ存在する「高速道路」と名の付く路線は4つ存在する

 しかし「高速道路」と名の付く路線が4つ存在します。それが、「東名高速道路」「新東名高速道路」「名神高速道路」「新名神高速道路」の4路線です。

 NEXCO西日本のQ&Aサイトによると、これら4つの路線名は正式名称ではなく“呼び名”だとしています。

 各路線の高速自動車国道としての正式名称を見てみると、東名高速道路が「第一東海自動車道」、新東名高速道路が「第二東海自動道横浜名古屋線」、名神高速道路が「中央自動車道西宮線」、新名神高速道路が「近畿自動車道名古屋神戸線」となるそうです。

 「高速道路」の呼び名が使われた経緯についても、NEXCO西日本の中で説明されています。それによると、昭和40年に日本で最初の高速道路として名神高速道路が、その4年後に東名高速道路が開通しました。

 各方面から広く注目されるなか「名神高速」「東名高速」という通称が世間に浸透していき定着したため、利用者に馴染みやすい道路名称として例外的に採用が決まったようです。

 そのため、正式名称ではないものの「東名高速」や「名神高速」などの名称で、道路標識や路面図などの表示に使われるようになりました。

首都高速や名古屋高速などの大都市圏にある「都市高速」も高速道路と呼ばれていますが、一般国道自動車専用道路に該当するため、高速自動車国道とは区別されている首都高速や名古屋高速などの大都市圏にある「都市高速」も高速道路と呼ばれていますが、一般国道自動車専用道路に該当するため、高速自動車国道とは区別されている

 なお、首都高速や名古屋高速などの大都市圏にある「都市高速」も高速道路と呼ばれていますが、一般国道自動車専用道路に該当するため、高速自動車国道とは区別されています。

 これまでの主旨を整理すると、「高速道路」と「自動車道」の2つの違いは呼び名が違うだけで、双方とも高規格幹線道路のうちの高速自動車国道に該当し、まったく同じということになります。

 この高規格幹線道路は、125cc以下のバイクと原付の走行が禁止されていますが、誤って進入してしまうライダーが後を絶ちません。その原因は標識を見落とすケースや、地図アプリの案内どおりに走ったらいつの間にか入ってしまった、などさまざまです。

 誤って侵入してしまっても慌てて引き返してはいけません。まず安全に停止できる場所を探します。路肩は追突される危険があるので、走行不能でないかぎり停車させるのは避けましょう。路肩が広く設置されている非常駐車帯や、サービスエリアなどの休憩施設が近くにある場合は、そこまで走ります。

 安全な場所に停めることができたら、道路管制センターや警察に連絡をして指示を仰ぎます。どうしても安全に停車できる場所が見つからないときは、次の出口まで走り、料金所のスタッフに事情を説明して対応してもらいましょう。

 自動車専用道路のなかには、入り口が非常にわかりにくいケースもあるので、標識を見落とさないように十分注意して走行することが大切です。

※ ※ ※

 日常的に使われている「高速道路」という言葉は、正式名称ではなく「名神高速」と「東名高速」が開通した当時の“呼び名”が世間に定着したものです。したがって、「高速道路」と「自動車道」の2つは、呼び方が違うだけで同じ「高速自動車国道」になるという結果になりました。

 なお、同じ高速道路と呼ばれるものには「一般国道自動車専用道路」もあります。こちらは法定速度が異なるので、ツーリングで利用する際などはスピードの出しすぎに注意しましょう。

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