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一体何のためにあるの? 道路で見かける「縦型黄色ライト」の謎

バイクのニュース / 2024年3月4日 10時10分

高速道路の分岐点や中央分離帯などでは、一見すると信号機にも見える黄色いライトが設置されています。このライトには、どのような役割があるのでしょうか。

■これって信号機?謎の縦型ライトの正体とは

 一般道の中央分離帯や高速道路の分岐地点などでは、縦型2灯式の黄色い点滅ライトを見かけることがあります。一見すると通常の信号機にも見えるこの「縦型の黄色ライト」には、一体どのような役割があるのでしょうか。

ブリンカーライトは一般道と高速道路のどちらにも採用されているブリンカーライトは一般道と高速道路のどちらにも採用されている

 この黄色い点滅ライトは「ブリンカーライト」というもので、「障害物表示灯」や「ブリンカーフラッシュ」などと呼ばれることもあります。縦型の2灯式で、上下のライトが交互に光るタイプのものが一般的ですが、なかには4灯式や1灯式のタイプもあるようです。

 ブリンカーライトは一般道と高速道路のどちらにも採用されており、主に中央分離帯や高速道路の分岐地点など、道路上の障害物となる危険な場所に設置されています。

 とくに夜間は視界が悪くなるため、中央分離帯や分岐点に衝突する事故がたびたび発生しています。ブリンカーライトは、運転者に障害物の存在をいち早く知らせ、漫然運転や事故を防止するために設置されているものです。

 なお設置基準は視線誘導標設置基準によって定められており、見通しの悪いカーブの手前などに設置されているケースもあります。基準によると、直線では左側路側、カーブでは曲線外側または中央分離帯に設置する決まりになっているようです。

ブリンカーライトはランプ部の直径は20cmが一般的ブリンカーライトはランプ部の直径は20cmが一般的

 ランプ部の直径は20cmが一般的で、本体の色は黄色ベースのものがほとんど。ランプの直径が30cmと大きめのタイプや、狭い場所でも設置できるスリムタイプのものも存在。また本体色は、都市高速道路仕様の緑色のものや、周辺の景観に配慮した茶色や黒を基調としたカラーもあるようです。

 そんなブリンカーライトには、製造するメーカーによって仕様に細かな違いがあり、設置する場所の条件や形状に合わせて使い分けされているとの事。ライトの点滅回数は1分間に30回から120回くらいまでの幅があり、設置場所に応じて切り替えが可能となっています。

 また設置には電気工事が必要なタイプと、ソーラーパネルを取り付けるタイプの2通りがあり、近年は配線工事が不要で設置が簡単なソーラーパネル搭載型が増加傾向。太陽光電池で24時間点滅できるタイプが主流となっています。

 なお、このソーラータイプはライト部分にLEDが採用されているため、視認性が高く電球の交換がほぼ不要というメリットも特徴。通常の信号機のようにも見えるブリンカーライトですが、設置や管理は警察ではなく、道路管理者がおこなっています。

■ブリンカーライトには減速や一時停止などの義務は無い

 ブリンカーライトは道路交通法に基づくものではないため、信号機のように減速や一時停止などの義務はありません。あくまでも道路上の障害物などの存在を運転者にいち早く知らせて、事故を防止する目的で設置されているものです。

ブリンカーライトと通常の信号機との大きな違いは設置されている高さブリンカーライトと通常の信号機との大きな違いは設置されている高さ

 そんなブリンカーライトと通常の信号機との大きな違いは、設置されている高さを見れば一目瞭然。ブリンカーライトは障害物の高さに合わせて設置されているのに対し、信号機はどの位置からも見やすいように高いところに設置されています。

 また、ブリンカーライトは同色のライトが交互に点滅しますが、通常の信号機は3色のライトが順番に時間差で切り替わる事も明確な違い。とくに暗い夜道を走行中にブリンカーライトの黄色い点滅の光を見かけたときは、その場所には障害物があるため、いつもより慎重に運転することが大切です。

 なお、信号機のなかには、ブリンカーライトのように常時点滅する「一灯式信号機」が存在します。

信号機のなかには、ブリンカーライトのように常時点滅する「一灯式信号機」が存在する信号機のなかには、ブリンカーライトのように常時点滅する「一灯式信号機」が存在する

 これは主に道幅が狭く交通量の少ない交差点に設置されており、出会い頭の事故を防ぐ目的で設置される信号機。通常の信号機よりも設置数が極端に少ないため、「ルールを忘れてしまった」という人もいるのではないでしょうか。

 まず一灯式信号機には「黄色の点滅」と「赤色の点滅」の2種類があります。

 黄色の点滅は「他の交通に注意して進むことがきる」という意味で、一時停止の義務はありませんが安全を確保しながら走行しなければなりません。一方の赤色の点滅は「停止位置において一時停止しなければならない」という意味で、停止位置で一時停止をする必要があります。

 点滅信号については、道路交通法施行令第2条1項により定められており、ルールを無視すれば通常の信号と同様に罰則の対象となるので注意してください。違反した場合は、違反点数2点に加え二輪車で6000円、原付で5000円の反則金が科せられます。

 また、一灯式信号機は一時停止の標識や「止まれ」の道路標示などで代替可能なケースも多いため、全国的にその数を減らしています。

 ほかにも、黄色の点滅ではなく、少し珍しい赤く点滅するブリンカーライトもありますが、赤色のタイプは逆走や誤進入を防ぐために設置されており、高速道路のインターチェンジやサービスエリアなどに設置されているもの。

 もし赤い点滅のブリンカーライトに向かって走っている場合は、逆走する一歩手前かもしれないので、正しい進路をよく確認して進むようにしましょう。

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