2024年MotoGP開幕直前 “王者バニャイア?”“M.マルケス?”“強力ルーキー?”2024年シーズンの注目ライダーは
バイクのニュース / 2024年2月22日 13時10分
いよいよ2024年シーズンのMotoGP開幕が近づいてきました。その前に、今季のMotoGPに参戦するライダーを確認していきましょう。
■2024年シーズンのMotoGP注目ライダーをチェック
2024年シーズンMotoGPの最高峰クラス(MotoGPクラス)には、全11チーム22名のライダーが参戦します。世界最高峰の22人のライダーたちがチャンピオン獲得に向けて、各レースで激しい戦いを展開するのです。
最高峰クラスには、現役の日本人MotoGPライダーとしては唯一となる中上貴晶選手がエントリーしています。7シーズン目を迎える中上選手の活躍にも注目ですが、ほかにはどのようなライダーが参戦するのでしょうか。それぞれの経緯にも触れながら紹介します。
まだ全力で走るアタックラップではホンダのライディングのクセが出てしまうというM.マルケス選手。ただ、それでも適応は進んでいるように見える
2024年シーズンは、マルク・マルケス選手がドゥカティのインディペンデントチーム(サテライトチーム)に移籍します。2023年シーズンをもって、11年間所属したホンダのファクトリーチームに別れを告げたのです。
M.マルケス選手は長らくホンダのエースとして活躍し、6度のチャンピオンを獲得してきました。しかし、2020年に負った右上腕骨骨折という怪我と、ホンダMotoGPマシンの不振が響いて、しばらく苦戦を強いられていました。
マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行なわれた公式テストでは、まだドゥカティのMotoGPマシンに適応する必要があることを認めながらも、最終的に6番手タイムを記録しました。
M.マルケス選手がドゥカティでどんな走りをするのか。そして、再びチャンピオン争いに加わるのか。非常に大きな注目が集まっています。
セパン公式テストではトップタイムのバニャイア選手。その速さは、もはや盤石
2022年に続き、2023年シーズンに連覇を達成したフランセスコ・バニャイア選手は、もちろんチャンピオン候補に挙げられます。「ペコ」のニックネームを持つ、ドゥカティのファクトリーチームのライダーです。
2023年はドゥカティが席巻したシーズンでした。バニャイア選手を含むドゥカティのライダーたちでチャンピオンが争われたほどです。ただ、バニャイア選手はシーズン後半に勝てないレースが続き、苦しい時期がありました。そんな中でもコンスタントに表彰台を獲得し続けたのです。
2022年シーズンに精神的な安定を身に着けたバニャイア選手は、2023年にはさらなる安定感と強さを手に入れたように見えます。実際に、バレンシアGPでチャンピオンに輝いた会見では「より状況をマネージメントするために、どんな状況でも落ち着くという点で、大きく成長したことがあると思う」と語っていました。
スマートな表情の中に貫禄が漂ってきた、ディフェンディング・チャンピオンです。
2023年シーズンではチャンピオン争いを演じたことで、元々の速さに強さが加わりつつあるホルヘ・マルティン選手
2023年シーズン、そんなバニャイア選手と最終戦までチャンピオンを争ったのは、ホルヘ・マルティン選手でした。マルティン選手はドゥカティのインディペンデントチームのライダーで、2024年シーズンも同じチームから参戦します。
元々一発の速さを持つマルティン選手は、2023年シーズンに導入されたスプリントもあいまって、激しい勢いに乗っていました。スプリントは日曜日の決勝レースの半分の距離で、土曜日に行なわれるレースです。
2023年シーズンにチャンピオン争いという経験を積んだことで、2024年シーズンはさらに強さを発揮するかもしれません。
アコスタ選手は2023年シーズンにMoto2チャンピオンを獲得し、最高峰クラスに昇格した。テストのコメントを聞いたところでは、彼はすでにチャンピオン争いを見据えているようだった
そしてMotoGPクラスのルーキー、ペドロ・アコスタ選手も注目したいライダーです。
2021年シーズンにMoto3クラスで、2023年シーズンはMoto2クラスでチャンピオンを獲得して最高峰クラスにステップアップし、ガスガス・ファクトリー・レーシング・テック3から参戦します。
セパン公式テストでは順調にタイムを縮め、最終的に9番手で終えています。テストでは、すでに「レース」、そして「チャンピオンシップ」を見据えた取り組みが窺えました。
大型ルーキーであるアコスタ選手がどんなシーズンを送るのか、チャンピオンシップをどう戦うのか。開幕前にして、すでに大きな存在感を放つライダーとなっています。
クアルタラロ選手はもちろん、再びチャンピオン争いをしたいと考えている。そのためには「勝てるマシン」が必要だ
ヤマハのファクトリーチームのライダーで、2021年チャンピオンであるファビオ・クアルタラロ選手もまた「復活」が注目されるライダーの1人です。
クアルタラロ選手は「注目のライダー」であり、「2023年シーズンに苦戦したヤマハとクアルタラロ選手のパッケージとして注目」とも言えます。
2024年シーズンは、ヤマハとの契約が切れるタイミングとなります。クアルタラロ選手はヤマハに残ることを最優先としつつも「2024年のバイクは、僕に将来どこに行くのかを決断させる」とも語っています。
シーズン前半戦の成績が重要になることは間違いありません。
※ ※ ※
ここでは2024年シーズンを戦う「注目のライダー」にフォーカスして紹介しました。
MotoGPでは、チャーミングだったりクールだったり、魅力的な個性を持った選手たちが戦っています。コース上の熱いバトルとともに、コースの外で彼らが見せるキャラクターや、アスリートとしての姿にも注目してみてください。きっと「たった1人だけが立てる頂点」を目指して、全ての力を注ぐライダーたちの姿に惹かれるはずです。
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