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エッ前科!交通違反でも前科がついちゃうって本当?

バイクのニュース / 2024年2月28日 9時10分

「前科のある人」と聞くと、多くの人が「犯罪を働いた、悪そうな人」を思い浮かべるでしょう。しかし、意外にも交通違反をしただけで、前科がついてしまうことがあるようです。

■赤切符に要注意!?前科がつく基準とは

 過去に犯罪を犯した人のことを「前科者」と呼ぶように、犯罪を犯した経歴のことを一般的に「前科」といいます。一般的に前科を持つ人に対して良いイメージを持つ人は少なく、前科がついて嬉しい人はいないと言って良いでしょう。バイクの交通違反も、程度によっては刑事事件として扱われることがあります。

 では、交通違反を犯した場合にも、前科はつくのでしょうか。

交通違反をした時に警察から渡される切符¥は、3種類ある交通違反をした時に警察から渡される切符¥は、3種類ある

 交通違反をした時に警察から渡される切符には、違反の程度の低い順に「白切符」「青切符」「赤切符」の3種類があります。このうち、特に注意が必要なのが赤切符。

 まず、白切符はヘルメットの不着用などの軽微な交通違反に対して交付される切符であり、反則金が定められていない切符です。この切符が交付された場合、違反点数は加算されるものの、反則金を取られることはありません。

 また、軽いスピード違反や信号無視等、一般的な違反に対して交付されるのが青切符。違反点数が5点以下の違反に対して交付され、交通反則通告制度が適用されます。

 交通反則通告制度は、比較的軽微な交通違反の手続きを簡略化するための制度。全ての交通違反を裁判所で処理することは難しいため、青切符を渡される違反の場合は、反則金を納付することで刑事処分を省略するというものです。

 そして、一般道での30km/h以上の速度超過や酒気帯び運転のような、最も重い違反に対して交付されるのが赤切符です。

一般道での30km/h以上の速度超過や酒気帯び運転のような、最も重い違反に対して交付されるのが赤切符一般道での30km/h以上の速度超過や酒気帯び運転のような、最も重い違反に対して交付されるのが赤切符

 赤切符の対象となるのは違反点数が6点以上の違反。累積点数が6点を超えると免許停止処分となるため、赤切符を交付された場合は、基本的に免許停止処分、もしくは免許取り消し処分のどちらかに該当します。

 青切符と異なり、赤切符の場合は交通反則通告制度がなく、起訴されて有罪が確定すると、刑事処分の対象となります。

 収めるのも「反則金」という名前ではなく「罰金」。場合によっては懲役刑が科されることもあります。刑事処分の対象となることは、すなわち刑事事件の犯人となることを意味します。通常の犯罪と同様、起訴されて有罪判決を受けた場合、前科が残ることになります。

 前科が残ると、検察の前科調書や自治体の犯罪人名簿などのデータベースに記録されることに。また、転職活動などで履歴書を書く際、賞罰欄があれば記入することが求められます。

運送業のような、業務に運転が密接に関わってくるような職業の場合、交通違反の前科を黙っていると業務に支障が出ることが多々ある運送業のような、業務に運転が密接に関わってくるような職業の場合、交通違反の前科を黙っていると業務に支障が出ることが多々ある

 特に、運送業のような、業務に運転が密接に関わってくるような職業の場合、交通違反の前科を黙っていると業務に支障が出ることが多々あります。履歴書や面接で虚偽の情報を伝えた上で採用され、後々前科があることが発覚すると、懲戒解雇される恐れもあるため、黙っておくのは得策ではありません。

 このように、赤切符を交付される交通違反を犯してしまうと、通常の犯罪行為を犯した時と変わらない扱いを受けることになります。

 例えば、酒気帯び運転と威力業務妨害の罰則はどちらも「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」と定められています。

 罪の重さを罰則だけで比べることはできないものの、赤切符を交付されるような交通違反は、通常の犯罪行為と同等の厳しさで罰されることは分かるでしょう。

※ ※ ※

 大幅な速度超過のような交通違反は、青切符で済まされるような軽微な違反の延長線上にあり、ついつい軽い気持ちで犯してしまう場合もあります。

 しかし赤切符で処理されるような違反は刑事事件であり、我々が「犯罪」と聞いて頭に思い浮かべるような罪状と同じ手続きを踏んで処罰されることになります。罪の重さを理解し、交通違反をしないよう心がけるべきであると言えるでしょう。

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