2025年は「昭和100年」!? 今では見かけなくなった自転車ノスタルジーをフラッシュバック!!
バイクのニュース / 2024年5月14日 11時10分
「昭和」が現在まで続いているとカウントした場合、2025年は「昭和100年」になります。そこで、自転車の世界で昭和ノスタルジー(平成の初期も含む)を感じさせてくれるモノや風景をピックアップしてみます。
■いくつ知ってる? 自転車にまつわる懐かしいアレコレ
「光陰矢の如し」とはよく言ったもので、月日が過ぎるのは矢のように早く、それは二度と戻ってきません。元号も、「令和」に変わったばかりだと思っていたら、すでに6年が経過しました。そしてお気づきでしょうか? もし仮に「昭和」が現在まで続いていたとしたら、2025年は「昭和100年」になります。昭和生まれの人間にとっては、なかなかインパクトのある数字ではないでしょうか。
通称「カマキリハンドル」を装備したシティサイクル。ブリヂストン「KAMAKIRI・G」(画像提供/ブリヂストンサイクル)
昭和もすでに遠い昔となりつつありますが、思い返してみると、当時は大流行していたのに令和の世ではほとんど見られなくなったモノがたくさんあります。
そこで、日常生活にある身近な存在、自転車にフォーカスして昭和ノスタルジー(平成の初期も含む)を感じさせてくれるモノや風景を思い返してみたいと思います。
そもそも日本で「自転車」という言葉が生まれたのは明治3年(1870年)のことです。彫刻職人だった竹内寅次郎が東京都に提出した製造・販売の許可願いに初めて記載されました。そこから徐々に自転車は普及しはじめ、大正6年(1917年)に保有台数が100万台を超えたと言われています。さらに時代が進み、第2次世界大戦終戦から5年後、昭和25年(1950年)には保有台数が1000万台を超えます。
その頃の自転車は、大きくて頑丈で重い「実用車」が主流でした。乗るのは大人の男性が前提で、身体の小さな女性や子供たちが乗ることは至難の業でした。そこで生まれた技が「けんけん乗り」や「三角乗り」です。
「けんけん乗り」については今でもたまに目にすることはありますが、昭和の時代に比べるとだいぶ見かけなくなったような気がします。
「三角乗り」は、サドルに座ってもペダルに足が届かない子供たちが、三角形のフレームの内側に足を入れて無理やりペダルを回して進む荒業です。子供用の自転車が普及した現在は、まず目にすることはないでしょうし、もし見かけたらあまりにも危険過ぎて止めるでしょう。
それを今見られるとしたら、ジブリ映画『となりのトトロ』で主人公サツキのクラスメイト、カンタが乗っている姿ぐらいではないでしょうか。
高度経済成長期を迎え、自転車もさまざまな進化を遂げていきます。そして昭和40年代後半(1970年代初め)あたりに「電子フラッシャー付自転車」が大流行します。
フラッシャーとは、いわゆるウインカーや方向指示器のことです。当時のスーパーカーブームのあおりもあり、小・中学生男子のハートを鷲掴みにしました。
当初はダブルヘッドライト、フラッシャー、テールランプ、ブレーキランプなどの装備でしたが、人気が過熱して各ランプの大型化や、速度メーター、ベル代わりの電子ホーン、ギアの位置を知るための液晶パネル、果てはラジオまで搭載されるなど、最終的には少年の力で乗るには重過ぎる自転車となってしまいます。
昭和50年代後半(1970年代終わり)になるとブームも過ぎ去り、「電子フラッシャー付自転車」はほとんど見かけない存在となります。
その後、一般自転車の世界はe-BIKE(電動アシスト自転車)が登場して一般化するまで、極端な変化のない安定期に至りますが、その間にも登場しては消えて行ったノスタルジーを感じさせるアイテムが存在します。
通称「カマキリハンドル」と呼ばれた、その名の通りカマキリの鎌のようにグッと立ち上がった形状のハンドルもそのひとつです。今ではほとんど見ることはなくなりましたが、当時はカマキリハンドルに憧れて、そうではないハンドルを無理矢理折り曲げて似たような形にしてしまった猛者もいたとかいなかったとか……。
「ハブ毛(ハブブラシ)」の存在は覚えているでしょうか? 自転車のハブと呼ばれる車軸に巻く、ドーナツ状のブラシのことで、これをつけているだけで掃除しにくいハブをキレイに保ってくれる(ような気がするという意見も)という優れモノでした。
当時は自転車を購入した時に販売店がサービスでつけてくれるケースもあり、街を歩けば必ずどこかで見かけるような存在でした。が、それもいつの間にか姿を消し、今ではほとんど見なくなりました。
そして忘れてはいけないのが「ハブステップ」「ハブガード」「六角」などと呼ばれる、後輪のハブ軸から突出して装着させる棒状の金具です。
本来は、転倒してしまった時に自転車の変速機が直接地面に当たって壊れてしまわないようにするためのアイテムです。しかし、明らかに足を乗せやすい形状で、2人乗りしている姿をよく見かけたものです。
もちろん、自転車の2人乗りはNGです(子乗せ自転車とは異なる)。自転車の交通ルールが周知されたり、取り締まりが強化された時代の流れで今では見かけることは珍しくなりました(当時を知る身としては、見かけるとつい嬉し懐かしの気持ちが出てしまうのが正直なところです)。
ほかにも、一部地域ではなぜか車輪のスポークの間にゴムボールやテニスボールを挟むブームがあるなど、今思えば「あれは一体何だったんだろう?」と首をかしげてしまう流行もさまざまあったようです。
見かけなくなった昭和ノスタルジー……と言いつつ、今は昭和レトロが注目されているタイミングでもあります。ルール違反は論外ですが、もしかしたら意外な形で復活するモノや風景があるかもしれません。
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