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実は知らない?バイクの基本構造のおさらい

バイクのニュース / 2024年5月12日 11時10分

普段からバイクに乗っているけれど、なかなか知る機会が無いのがバイクの基本構造。バイクの運転を向上させたいと考えている人にとって、基本構造をおさらいすることは上達のヒントになりうるかもしれません。バイクの基本構造とは、どのようなものなのでしょうか。

■これを読めば分かる!?バイクの基本構造のおさらい

 教習所では、交通ルールやバイクの操作について深く学ぶことができます。一方で、バイクがどのように造られているのかについて、習った記憶の無い人がほとんどではないでしょうか。

 そもそもバイクは、2つのタイヤでバランスをとって走る不安定な乗り物。バイクの運転があまり上手くならないと悩んでいる人は、バイクの基本構造をおさらいすることから始めてみると、上達のヒントが見つかるかもしれません。

 では、バイクはどのような構造になっているのでしょうか。

バイク構造の基本となるのが、スチールやアルミ合金でできているフレームバイク構造の基本となるのが、スチールやアルミ合金でできているフレーム

 まずバイク構造の基本となるのが、フレームです。一般的にはスチールやアルミ合金でできており、バイクに必要なさまざまなパーツを支えています。金属でできているフレームは変化していないようにみえますが、じつは走行中にたわんだり、ゆがんだりしながら路面からの衝撃を吸収しています。

 続いて、バイクの心臓部といえるのがエンジンです。エンジンの内部にはシリンダーと呼ばれる燃焼室があり、空気とガソリンを混ぜた液体(混合気)が内部に噴射されて爆発します。すると、シリンダーの中にあるピストンに動力が伝えられ、この動作が高速で繰り返されることでタイヤに動力が伝わるしくみです。

 なお、バイクの排気量とは、エンジンが一度に吸い込める混合気の容積のこと。これが大きくなるほどたくさんエネルギーが得られるため、排気量が大きくなるほどパワフルなエンジンといえます。

左ハンドル部分にあるクラッチレバーと、左足にあるクラッチペダルを同時に操作しながらエンジンに動力を伝える左ハンドル部分にあるクラッチレバーと、左足にあるクラッチペダルを同時に操作しながらエンジンに動力を伝える

 このエンジンのすぐ近くにあるのが、トランスミッションと呼ばれるパーツです。いわゆるギアを変える変速機のことで、一般的には左ハンドル部分にあるクラッチレバーと、左足にあるクラッチペダルを同時に操作しながらエンジンに動力を伝えます。

 自転車のギアと同じで、発進時や坂道では低い段のギアを使い、スピードが出てきたら高い段のギアを使います。なお、スクータータイプのバイクは自動でギアの変速がおこなわれるため、ギア操作が苦手な人でも安心です。

 エンジンルームから放出される排気ガスを外に放出するのがマフラーです。ほかにも、消音する機能もついているためサイレンサーとも呼ばれています。マフラーを変えるとバイクの雰囲気が大きく変わるため、カスタムパーツとしても人気です。

■さらに詳しくバイクの基本構造を確認する

 バイクは基本的に前後2本のタイヤで車体を支えています。タイヤはバイクの大きさやカテゴリーによってさまざまな種類があり、タイヤを変えるだけでガラリと乗り心地が変わることも珍しくありません。

公道用のタイヤには水はけをよくするため溝が刻まれており、雨で路面が濡れていてもスリップしにくいのが特徴公道用のタイヤには水はけをよくするため溝が刻まれており、雨で路面が濡れていてもスリップしにくいのが特徴

 公道用のタイヤには水はけをよくするため溝が刻まれており、雨で路面が濡れていてもスリップしにくいのが特徴です。ホイールはワイヤー式のスポークホイールと、デザイン性に優れ、軽量で頑丈なキャストホイールの2つに大別されます。

 そしてブレーキには、現在多くのバイクに採用されているディスクブレーキと、原付バイクや旧型のバイクによくみられるドラムブレーキの2種類があります。ブレーキは前後のホイールに装着されており、前輪は右ハンドルのレバー、後輪は右足のペダルで操作するのが一般的です。スクーターの場合は、左ハンドルのレバーで後輪のブレーキを操作します。

走行中の路面の衝撃を吸収するのがサスペンション走行中の路面の衝撃を吸収するのがサスペンション

 走行中の路面の衝撃を吸収するのがサスペンションです。前輪のサスペンションはタイヤを支えるフロントフォークに組み込まれており、後輪のサスペンションはタイヤを支えるスイングアームと、シート下のフレームの間にスプリングがついています。路面のショックをやわらげるだけでなく、タイヤを地面に押し付けてグリップ力を高めるのもサスペンションの役割です。

 また、夜間の走行に欠かせないのがヘッドライトです。かつては光源にハロゲンが使われていたため、丸形のライトが主流となっていました。

 しかし、現在はLEDが広く使われるようになり、さまざまな形のライトが登場しバイクのデザイン性が向上しています。なお、バイクの視認性をよくするため、最近のバイクは昼でも常時点灯するようになっており、ライトを消すことができません。

ハンドルには1本のパイプでできたバーハンドルと、左右のハンドルが独立したセパレートハンドルがあるハンドルには1本のパイプでできたバーハンドルと、左右のハンドルが独立したセパレートハンドルがある

 ハンドルは、バイクが進みたい方向を決めるためのパーツです。ハンドルには1本のパイプでできたバーハンドルと、左右のハンドルが独立したセパレートハンドルがあります。

 右側のハンドルにはアクセル、左側のハンドルにはクラッチレバーが装備されているのが基本スタイルです。ハンドルの横には運転中でも操作できるように、ライトやウインカーなどのスイッチ類が配置されています。

 そしてスピードメーターは速度や走行距離、タコメーターは回転数などの情報が確認できるパーツです。近年のバイクは、これらの機能が一体となった多機能のデジタルメーターが主流となっており、ギアポジションや燃費表示、時計などもチェックできるようになっています。

 さいごに、バイクの燃料となるガソリンを入れておくためのパーツが燃料タンクです。

 通常のバイクはシートの手前にあり、ライディングの基本姿勢であるニーグリップがしやすい形状となっています。燃料タンクは目立つ位置にあり、メーカーのロゴやバイクのエンブレムが入ることもあるため、バイクのデザインを大きく左右する重要なパーツのひとつとなっています。

※ ※ ※

 バイクはたくさんのパーツが集まって、はじめて走ることが可能になります。デザインや性能ばかりに関心がいきがちですが、バイクの構造にスポットを当ててみると、メンテナンスの重要性や、愛車をいたわる気持ちが芽生えてくるかもしれません。

 こういった意味でもライダーである以上、バイクがどのような構造になっているか知っておいて損はないと言えそうです。

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