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心当たりのある人は要注意!高速道路であおっていると思われてしまうバイクの運転とは

バイクのニュース / 2024年6月1日 9時10分

あおり運転に対しての罰則内容が厳罰化され、自身や他の車両にとっても、より一層安全な運転が求められています。では、高速道路であおっていると思われてしまう可能性があるバイクの運転には、どういったものが挙げられるのでしょうか。

■あおっているつもりはないのに勘違いされがちな行為とは

 あおり運転による重大な事故が相次ぎ、社会問題となったことで道路交通法を改正。2020年(令和2年)6月30日に施行された改正道路交通法では、あおり運転をはじめとした危険な運転の取り締まりが強化されました。

 例えば「妨害運転罪」が創設され、違反が1回であっても免許取消処分となるほか、最長5年の懲役刑や罰金といった罰則が科せられるなど、厳罰化されています。

 それまでは、あおり運転を取り締まる法律は無く、道路交通法の車間距離不保持や急ブレーキ禁止違反、刑法の暴行罪などを適用して、取り締まるしかありませんでした。しかし妨害運転罪が創設されたことで、他車両の通行を妨害する目的でおこなう危険な運転は「あおり運転」とみなされ、厳しい取り締まりの対象となります。

 妨害運転の対象となるのは車間距離不保持や急ブレーキ、減光等義務違反など10類型。ただし、あおり運転の行為には明確な定義はありません。したがって、これら以外の行為でも、特に悪質と判断された場合には、危険運転致死罪や暴行罪が成立する可能性があるので覚えておいてください。

あおり運転による罰則は「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」あおり運転による罰則は「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」

 ちなみに、あおり運転による罰則は「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」。違反点数は酒気帯び運転と同等の25点と、非常に厳しい罰則内容となっています。

 また、他の車両を高速道路上で停車させるなどの著しい危険を生じさせた場合は、「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」で、違反点数は酒酔い運転と同等の35点となります。

 これらの違反行為は、たとえ事故を起こさなくても免許取り消しの重い処分を受けなければなりません。

 特に高速道路でのあおり運転は、周囲のクルマのスピードが速いため、重大事故に直結しやすい傾向があります。そのため、高速道路であおり運転の加害者にならないためにも、普段のバイクの走り方を見直してみましょう。

 では、高速道路であおっていると思われがちなバイクの運転には、どのようなものが挙げられるのでしょうか。

バイクの特権ともいえる「すり抜け」といった、先を急ぐあまりにクルマとクルマの間をすり抜ける行為は「急な幅寄せ」とみなされる可能性があるバイクの特権ともいえる「すり抜け」といった、先を急ぐあまりにクルマとクルマの間をすり抜ける行為は「急な幅寄せ」とみなされる可能性がある

 まず、バイクの特権ともいえる「すり抜け」といった、先を急ぐあまりにクルマとクルマの間をすり抜ける行為は「急な幅寄せ」とみなされる可能性があります。

 また、クルマの前方を割り込むようにジグザグに進む走り方は、「蛇行運転」や「急な進路変更」と見なされる事もあるでしょう。さらにこの際に前方車との距離が詰まることで「極端に車間距離を詰める」行為だと思われたり、ブレーキをかければ後続車に「急ブレーキ」を故意にかけたと思われる場合も考えられます。

 そのほか、追越しをする際は右側からおこなわなければなりません。その為、左側から強引にすり抜けや追い越しをすれば、「危険な追越し」と相手がとらえてしまうケースも十分にありえます。

 つまり、こういったバイクの機動力を活かしたライダーにとっては何気ない行為でも、周囲から見れば「あおり運転」と感じられる可能性が十分にあり得るという訳です。

 では、周囲のドライバーからあおり運転と感じられないためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。

他車から「あおり運転」と感じられないようにするには、他車に不必要に近づかないことが重要他車から「あおり運転」と感じられないようにするには、他車に不必要に近づかないことが重要

 とにかく、他車に不必要に近づかないことが重要。あおり運転のほとんどが、車両同士が接近することで起こります。そのため、常に車間距離を十分に保つことが大前提。また、バイクのすり抜けも他車と極端に近づく行為なので、やらないに越したことはありません。

 そして、もっとも心に留めておくべきことが、「あおり行為を受けても、あおり返さない」こと。あおり運転をされれば、最初は腹立たしく感じるかもしれません。しかし、仕返しをしようとあおり返せば、相手が逆上して状況が悪化する可能性も考えられます。

 あおり運転をされた場合は、冷静に受け流すことが大切です。もし、しつこく追い回されるような場合は、安全な場所に移動してから、すみやかに警察に通報するようにしましょう。

 なお、あおり運転の疑いをかけられた際の自身の防衛策として、ドライブレコーダーを装着することが有効。映像による証拠が残っていれば、濡れ衣を着せられても、身の潔白を証明することができます。

 また、カメラが取り付けられていることで、相手に記録されているという心理が働き、あおり運転の抑止に繋がる事もあるでしょう。クルマに比べるとバイクの普及率は高くはありませんが、ドライブレコーダーの設置を検討してみるのもオススメです。

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