非日常的な感動を体験できる! トライアル界のレジェンド”フジガス”こと藤波貴久監督にお話を聞いた!
バイクのニュース / 2024年5月16日 13時10分
『2024 Hertz FIMトライアル世界選手権 第1戦 大成ロテック日本グランプリ』が栃木県のモビリティリゾートもてぎにて今シーズンがスタートします。開幕戦前にRepsol Honda Teamの藤波貴久監督にトライアル競技の楽しみ方や参戦するライダーの心理など、さまざまなお話をお聞きしました。
■Repsol Honda Teamの藤波貴久監督にドキドキのインタビュー!
みなさんこんにちは!女優・タレントの「つぐみライダー」こと、桜井つぐみです!
約1年ぶりととてもお久しぶりになりますが、みなさんいかがお過ごしでしたか?
わたしはお仕事に励みつつ、今年で初めて3年目となるオフロードの上達を極めるべく練習に勤しんでいました!
さて、オフロード(競技は違いますが)といえば…今週末「モビリティリゾートもてぎ」にて『2024 Hertz FIMトライアル世界選手権 第1戦 大成ロテック日本グランプリ』がいよいよ開催されますね!
ついに開幕戦…。どんなワクワク・ドキドキを、そしてどんな感動をライダーたちは魅せてくれるのか。とっても楽しみです!
ということでレースに先立ち、なんと…なんと!
東京港区にあるホンダ本社にてRepsol Honda Teamの藤波貴久監督にインタビューをさせていただきました!
Repsol Honda Teamの藤波貴久監督にトライアルの魅力についてお話を聞いた
“世界のフジガス”こと、藤波監督にお話を聞けるチャンスはそうそうない!!
わたし自身のこれまでのトライアル体験で生まれた素朴な疑問やテクニックなども直接お聞きしちゃいました!!
■トライアルを楽しむ醍醐味とは
実はわたし、トライアルはパフォーマンスしか観たことがなく、本格的なレースの観戦は未体験。そんなわたしが感じたトライアルの魅力はやっぱり「ロードレースやモトクロスよりも断トツで距離感が近い!」というところ。これが本当に良いんです。
小さな画面の映像などでは絶対に観られないライダーの表情(悔しがったり、喜んだり…)を見ることができるから、より息を呑んで、のめり込んでしまうんですよね。
トライアルを楽しみながら見る秘訣を語る藤波監督
藤波監督も「崖をかけ上がっていく想像を絶する場面、その高低差を間近で見ることで驚きと興奮など…色んな感情が生まれると思う。初めての人にもハマってもらえると思う!」と自信満々に語ってくれました!
ちなみに優勝争いは、選手同士の駆け引きがあるなどトップならではの戦い方があるようで…。
例えば「走行順が変わる」こと。我先にとライバルに見せつけてプレッシャーを与えるライダーもいれば、様子を伺い待ち姿勢のライダーもいるらしい。
『駆け引きしすぎて40分間誰も第一セクションに入らない!』ということもあったらしく、「ライダーの気持ちもわかるけどお客さんが楽しめないじゃないか!」と監督が自らFIMに掛け合い2024年シーズンから1ラップ3時間半だったところ2時間へ変更になった、というお話には驚きました。
さらに「停止&バックがOK」とライダーにとっては技術を思う存分発揮できる嬉しいルール変更もありました。
トライアル競技を選手、観客共に盛り上げるため、オーガナイザーに対しても提案を行っているという
ライダーならではの気持ちを考慮しつつ、トライアルという競技を盛り上げていくべく藤波監督が裏側でもたくさん動いてくれていることを知って感動しました!
■トライアルライダーのモチベーション・テクニックとは
藤波監督から「アクセルワークやブレーキなど、走行のカギとなる様々なテクニックがあるなかで、みなさんが一番大切なものは何だと思いますか?」と聞かれ、わたしはバランス感覚かな?と思っていたけれど、その答えは意外にもクラッチ操作でした!
トニー・ボウ選手、ガブリエル・マルセル選手の手のひらも見せていただいた
わたしは普段、人差し指と中指の2本で操作をしているけれど、藤波監督は中指の1本。一番力が入りやすい指だそうで、指先には硬〜くなった”握りダコ”が!!そんなお話を聞いていると、近くにいたトニー・ボウ選手、ガブリエル・マルセル選手の手の平も見せてもらえることに!!(各指の付け根にビッシリとタコがありました!)
3人の手のひらを同時に見られるなんて、わたしが世界初…!?(感涙)
みなさんぜひ、誰がどのような手の平なのか想像してみてくださいねっ!
ところで、わたしたちに「非日常的」な感動を与えてくれるトライアルライダーたちのモチベーションはどこから湧いてくるのだろう?と疑問に思い藤波監督にお聞きしました。
藤波監督は現役時代、ホームラウンドが凄く特別だったそう(2019日本GP)
藤波監督は現役時代、ホームラウンドが凄く特別だったそうで、母国での観客の応援はかなりパワーになったそうです。
ちなみに、「あんな至近距離でじっくり見られて逆に緊張しないですか?」と率直な質問を投げかけてみると…「全くない!」と即答(笑)。続けて「幼い頃から目立ちたがり屋だったから見られていると「よし!」と思ってたよ〜!」と笑顔で答えてくれました!
みなさん、”フジガス”のパフォーマンスは思う存分食らいついて観ていきましょう!!(笑)
続けて気になったのが「ライバルの走りを見るか?見ないか?」。
大半のライダーは前走者の走りを参考に観察しているそう。シチュエーションによりけりだけど、監督も現役時代、惑わされたくないときや自分に自信があるときはあえて見なかったみたいです。
藤波監督も今ではチームを率いる立場となり、チームの選手に当時の経験を活かしたアドバイスをしている
そんな藤波監督も今ではチームを率いる立場となり、チームの選手に当時の経験を活かしたアドバイスをしているそうで、なかでもわたしは「ホンダのサポートがあってこの場に立てている人は世界に数人。ライダーは皆負けず嫌いだから当然プレッシャーもあるけれど、今いる環境を大事にしたうえで存分に楽しんでほしい」という教えが印象的でした!!
■実際にトライアルを行う時のポイント
藤波監督に沢山の経験談やアドバイスを聞いたうえでわたしが一番心に残ったポイントは、「失敗を恐れたら何もできないしはじまらない。とにかく今走れている環境を、走っている自分自身を楽しむこと」ということでした!!
Repsol Honda Team のガブリエル・マルセル選手とトニー・ボウ選手に挟まれ記念撮影
トライアルは岩や崖、極度の高低差など、普段のわたしたちの日常からかけ離れたシチュエーションを走る競技。そんな「非日常」を体験すべく、勇気を出してどんどん挑戦していきたいと思いました!!
※ ※ ※
さあ、いよいよ今週末はトライアル世界選手権第1戦です。どんなドラマが待っているのか…そして藤波監督の愛するチームライダーのみなさんがどんな走りを魅せてくれるのか、楽しみでなりません!!
みなさんもぜひ会場で一緒に感動と興奮を味わいましょう!!
次回は、つぐみライダーがトライアル世界選手権第1戦日本グランプリ会場からのレポートをお届けします!!
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