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レースの楽しさを思い出させてくれた1戦!イギリス選手権のスーパースポーツクラスにスポット参戦 レーシングライダー大久保光のレースレポート

バイクのニュース / 2024年5月22日 13時10分

国内外で活躍する大久保光選手が、イギリス選手権のスーパースポーツクラスにスポット参戦。その様子をレポートしてくれました。

■初めて尽くしのスポット参戦

 皆様こんにちは!レーシングライダーの大久保光です。

 今回は2024年5月6日に行われたイギリス選手権のスーパースポーツクラスにスポット参戦した際の、レポートを書いていきたいと思います。

公道レースで有名なイアン選手が率いる「チームI.L.R」と大久保光選手公道レースで有名なイアン選手が率いる「チームI.L.R」と大久保光選手

 今回のレースウィーク木曜日に1日テスト日があり、土曜日からレースウィーク、日曜日、月曜日(月曜日が祝日のため)というスケジュールでした。

 公道レースで有名なイアン選手が率いる「チームI.L.R」からのエントリーで、マシンは普段チームが公道レースで使用しているホンダ「CBR600RR」。

 新型CBR600RRに乗るのは今回が初めてで、チーム、マシン、そしてサーキットと、全てが初めてだったので、まずはその3点に慣れるために、最初の走行は走り込むことに重点を置いて作業をしていきました。

 今回の舞台はイギリスのサーキットの中でも1、2を争うほど難しいと言われているオルトンパーク。テストでは25分の走行枠が3本あったので、しっかりと走り込むことができました。

 2本目の少し慣れてきたタイミングで、マシンのセットアップに移行。今回のマシンにはデータロガーが付いていなかったため、セットアップは自分のフィーリングとメカニックさんの経験を頼りに進めていきました。

 その結果、更に良いフィーリングを得る事ができ、3本目に臨みましたがセッション中に赤旗が2回も出てしまい、ほとんど走ることができませんでした。

 とはいえ、3本目は新品タイヤで走れたこともあり、タイムをあげることができました。

イギリスのサーキットの中でも1、2を争うほど難しいと言われているオルトンパークイギリスのサーキットの中でも1、2を争うほど難しいと言われているオルトンパーク

 土曜日には30分のフリー走行が2本ありましたが、1本目は朝方の雨の影響でハーフウェットというコンディションになりました。しかし初めてのサーキットだったことに加え、イギリスは天気が変わりやすいため、難しいコンディションの中でも走行を続行。

 2本目はドライコンディションで走ることができ、リアサスペンションのバネレートの変更など、前日のフィーリングを基にセットアップを進めながらテストをしてみましたが、思ったような動きがでず、デメリットも多かったために日曜日の予選は、初日のセットアップを軸に走り出すこととなりました。

 日曜日の予選の時間帯は天候に恵まれ、ベストなコンディション。走り始めからベストタイムを更新し続け、1度ピットインして少しセットアップを変更し、再びコースイン。更にタイムを詰めていくことができました。

エンジンを修復する「チームI.L.R」のメカニックエンジンを修復する「チームI.L.R」のメカニック

 レース1の予選は17番手。レースでは諸事情により、フロントタイヤは予選で使用したものを使うことになりましたがそこまで大きな影響はなく一安心。

 それよりもコースの特性上、抜きどころが少なくなかなか前に出ることができませんでしたが、自分のマシンの強みを活かせるセクターを見つけ、徐々に順位を上げることができ、結果14位でチェッカーを受けました。

 月曜日に設定されていた8分間の朝のフリー走行は、非常に短時間だったため、マシンの確認で終わる予定でしたがエンジンブロー。一時はどうなるかという状態でしたが、チームの皆様のおかげでレースまでに修復が間に合い、グリッドに並ぶことができました。

 イギリス選手権のレギュレーションでレース2のグリッドは、レース1の自己ベストタイム順となるため、13番グリッドからのスタート。

 レース1よりハイペースなレース展開とでしたが、アベレージタイムをキープして終盤まで9番手争いを展開。しかし、最後は自分の力が及ばず、12位でのゴールと悔しい結果となりました。

 今回は初めて尽くしにも関わらずチームの皆様、スポンサー様のお陰でしっかりとレースを戦い抜くことができ、感謝の気持ちでいっぱいです。

 また、レベルが高いイギリス選手権への初めて尽くしのスポット参戦で、しっかりと戦うことができたのは自分自身にとってとても自信になりました。

 正直、今年のスーパースポーツ世界選手権ではチームと色々とあり、レースが嫌いになりかけていましたが、やはりレースは楽しいなということを、改めて思い出す事ができた1戦。

 結果以上に今後、私のレース活動に大きな影響を与えてくれるという感覚が大きく、また機会があれば是非参戦したいと思います。

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