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これからさらに気をつけたい紫外線! バイクや人にどのような影響を与えるのか

バイクのニュース / 2024年5月21日 9時10分

夏に近づくにつれて気をつけたいのが「紫外線」。紫外線は人体にさまざまな悪影響を及ぼすことが知られていますが、それはバイクも例外ではないと言います。いったいどのような影響を与えるのでしょうか。

■紫外線に要注意!バイクと人体にはどのような影響がある?

 だんだんと暖かくなる春から初夏にかけては、バイクで走るのにちょうど良い季節といえます。ただ、この時期に気を付けなければならないのが「紫外線」。紫外線を浴び続けると、人体にさまざまな悪影響をおよぼすことは知られていますが、それはバイクも例外ではありません。

 紫外線と聞くと、ギラギラと強い日差しが照りつける夏をイメージしがちですが、じつは季節に関係なく1年を通して降り注いでいるため、常に対策が必要です。

 では、紫外線は人やバイクにどのような影響を与えるのでしょうか。

太陽光に含まれる紫外線は、バイクの各パーツにあたると化学反応を起こし、材質に少しずつダメージを与える太陽光に含まれる紫外線は、バイクの各パーツにあたると化学反応を起こし、材質に少しずつダメージを与える

 太陽光に含まれる紫外線は、バイクの各パーツにあたると化学反応を起こし、材質に少しずつダメージを与えていきます。とくにダメージを受けやすいのが、ゴムやプラスチックでできたパーツ。屋外での駐車で紫外線を浴び続けると、劣化が進んで変色したり、硬化してボロボロに崩れたりすることがあります。

 また、ゴム製パーツは時間の経過とともに硬化して劣化が進んでいきますが、紫外線にあたり続けるとさらに劣化のスピードは増していきます。タイヤが硬化して弾力性が失われてくると、サイドウォールにヒビが発生することがあり、最悪の場合、走行中にバーストする可能性があり非常に危険です。

 ちなみにタイヤ以外にも、バイクにはホース類やOリングなどのゴムでできたパーツがたくさん使われています。これらのパーツも、紫外線にあたるとカチカチに硬化して寿命が縮まり、本来の役割を果たせなくなってしまいます。

 バイクは基本的に、内部のメカニズムがむき出しの状態なので、紫外線にあたり続けると各部のゴムパーツは劣化が進んでしまう点には、注意したいところです。

スクーターに使われている未塗装樹脂は、紫外線を浴び続けると黒光りしていたものが、あっという間に白っぽく変色してしまうスクーターに使われている未塗装樹脂は、紫外線を浴び続けると黒光りしていたものが、あっという間に白っぽく変色してしまう

 またバイクは外装部分には、樹脂パーツも多く使われています。とくにスクーターのステップやインナーカウル、リアフェンダーなどに使われている未塗装樹脂は、紫外線を浴び続けると黒光りしていたものが、あっという間に白っぽく変色してしまうことに。

 これは「白化」と呼ばれる現象で、洗車しても取り除くことができません。そのため、どうしても古ぼけた印象になってしまい見た目が悪くなってしまいます。

 さらにバイクの塗装面も紫外線にあたると、クリアー層が破壊され劣化が進んで色褪せの原因になります。さらに厄介なのが、症状が進行すると塗装の表面に細かいヒビが入り割れてしまうクラッキングという現象です。

 初期段階ではキズのように見えるものの、塗装面が割れてしまっている状態なので研磨作業による修復ができません。こうなると再塗装の作業が必要になります。

■紫外線はライダー自身の人体への影響も無視できない

 前述のように、紫外線は日焼けによるシミやしわ、皮膚がんのリスクを高めたり、白内障などの目の病気など、人の体にさまざまな悪影響を及ぼすことがわかっています。また、免疫力を低下させるので感染症にかかりやすくなります。

 近年は、オゾン層の破壊によって地上に降り注ぐ紫外線の量が年々増えており、それにともない健康被害も増加傾向にあるようです。

5月から8月は紫外線の量がとても多く、もっとも肌が日焼けしやすい季節と言われている5月から8月は紫外線の量がとても多く、もっとも肌が日焼けしやすい季節と言われている

 そして1年の内で、5月から8月は紫外線の量がとても多く、もっとも肌が日焼けしやすい季節と言われています。この時期は海や山へツーリングに出かける機会も増えるため、紫外線を浴びないための対策が非常に重要と言えそうです。

 では、大切なバイクと自分の体を紫外線から守るには、どのような対策をすればよいのでしょうか。

 まずバイクは、紫外線が遮れる場所に保管するのがもっとも効果的な対策です。可能であればガレージに保管するのがベストといえますが、賃貸住宅に住んでいて、ガレージを確保するのは難しいという人も多いでしょう。その場合は、なるべく直射日光の当たらない、日陰になる場所に駐車するだけでも紫外線を軽減できます。

 どうしても日の当たる場所に停めるしか方法がないという場合は、バイクカバーでボディ全体をすっぽり覆うのが、簡単で誰でもできる方法として挙げられます。紫外線だけでなく風雨からもバイクを守って、汚れやサビの発生を防いでくれます。

 また日中にバイクを運転することが多い人は、ワックスがけなどでボディにも対策をしておくと安心です。ただし効果はあまり長続きしないので、定期的にワックスがけをすることがポイント。

 さらに、長期的に紫外線からバイクの保護を期待するなら、コーティング剤を使うのもひとつの手です。塗装面をコーティング剤で覆うことで、被膜ができて紫外線からボディを保護できます。とくにガラスコーティングはガラス被膜でガードするので、より高い効果と持続性が期待できます。

バイクを運転するときはケガ防止も兼ね、真夏でも必ず長袖・長ズボンを着用して肌を露出しないことが重要バイクを運転するときはケガ防止も兼ね、真夏でも必ず長袖・長ズボンを着用して肌を露出しないことが重要

 また、バイクに乗る時の体の紫外線対策も忘れてはいけません。ハンドルを支える腕は日焼けしやすい部位。バイクを運転するときはケガ防止も兼ねて、真夏でも必ず長袖・長ズボンを着用して肌を露出しないことが重要です。

 ちなみに、首元もヘルメットをしていても露出してしまうので日焼けしやすい部位と言えます。ヘルメットを被っていても、露出している顔は日焼けしやすいので日焼け止めクリーム等で対策しておくとよいでしょう。

 また、目も紫外線によるダメージから守るため、サングラスの着用が必須。UVカット機能があり、「紫外線透過率」の数字が低いものほど紫外線を通さないので、レンズの性能が優れています。また、紫外線は地面などあらゆる方向から反射するので、大きめのレンズのサングラスを選ぶとより効果的と言えるでしょう。

※ ※ ※ 

 バイクが紫外線を浴び続けると、樹脂やゴムのパーツにダメージを与えて寿命を縮める原因になります。大切な愛車を紫外線から守るには、保管時に太陽光にあてない対策が必要です。また、紫外線はライダーの体にも深刻な健康被害を及ぼすので、これからの季節はしっかりとUV対策をして、ツーリングを楽しみたいものです。

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