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一体何のメリットがあるの? バイクで走る際の「キープレフト」とは

バイクのニュース / 2024年6月11日 10時10分

日頃バイクを運転する際に、意識して道路の左端を走行しているライダーは多いと思います。しかし、キープレフトの本来の意味や具体的な走行位置を理解しているという人は、意外と多くないのではないでしょうか。

■バイクの「キープレフト」って具体的にどこを走ればいい?

 日頃バイクを運転する際に、意識して道路の左端を走行しているというライダーは多いでしょう。ただ、キープレフトの本来の意味や、道路のどのあたりを走るべきなのかをきちんと理解している人はそう多く無いと思います。

 キープレフトというと、常に道路の左側に寄って走行するイメージをしがちです。確かに、道路によっては左側に寄って走行するように法律で定められていますが、常にそうしなければならないという決まりはありません。

 ただし、排気量50cc以下の原付一種については、原則として第一通行帯の左側、つまり道路の一番左側の車線のさらに左寄りを走行するように定められています。

 では、排気量51cc以上のバイクについては、どのような決まりになっているのでしょうか。

道路交通法には、「キープレフト」という言葉は存在しない道路交通法には、「キープレフト」という言葉は存在しない

 そもそも道路交通法には、「キープレフト」という言葉は存在しません。日本の道路は道路交通法第17条により左側通行となっていますが、実はそれがキープレフトと呼ばれる根拠となっています。

 なお、世界的にみると右側通行の道路の方が圧倒的に多く、そうした国では当然ながらキープライトが基本となっています。

 左側通行については、道路交通法第18条によって以下のように定められています。

「車両は、車両通行帯の設けられた道路を通行する場合を除き、自動車及び一般原動機付自転車にあつては道路の左側に寄つて、特定小型原動機付自転車及び軽車両にあつては道路の左側端に寄つて、それぞれ当該道路を通行しなければならない」

 この条文を見ると、すべての道路でキープレフトが必要だと解釈してしまいそうになりますが、車両通行帯すなわち「同一方向に2車線以上ある道路は除く」との記載も見られます。つまり、車両通行帯のある道路でキープレフトをしなければならないとは、どこにも記載されていません。キープレフトが必要なのは、片側1車線またはセンターラインのない道路だけということ。

 とはいっても、車両通行帯の無い道路は身近に存在していて、むしろ道路全体でみればそうした狭い道路のほうが数多くあるイメージです。そのため、すべての道路でキープレフトが必須ではないものの、日本の道路では左寄りでの通行が基本と言えるでしょう。

キープレフトが必要なのは、片側1車線またはセンターラインのない道路だけキープレフトが必要なのは、片側1車線またはセンターラインのない道路だけ

 なお、車両通行帯のある道路の通行方法も、道路交通法第20条に以下のように明記されています。

「車両は、車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。ただし、自動車は当該道路の左側部分に三以上の車両通行帯が設けられているときは、政令で定めるところにより、その速度に応じ、その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる」

 つまり2車線以上の道路では、一番左の車線を基本的に走行します。ただし、3車線以上ある道路では、一番センターライン側の車線は原則空けておき、速度が速い車両の順に左からみて2番目、3番目の車線を走ることが可能という訳。

 このように2車線以上の道路では、基本は一番左の車線を走るように規定されていますが、「バイクは車線の左側に寄って走りなさい」とは明記されていません。しかも、クルマよりも速度が速いようなら自動車に含まれるバイクでも、一番左以外の車線も走れるという訳。

 したがって、排気量51cc以上のバイクのキープレフトの基本は、道路の一番左の車線を走ることであり、左側に寄って走らなくても違法にはなりません。また、片側1車線またはセンターラインのない道路のみ、左側に寄って走ることがキープレフトの真の意味となります。

 ではなぜ、教習所ではキープレフトを推奨しているのでしょうか。

排気量51cc以上のバイクのキープレフトの基本は、道路の一番左の車線を走ることであり、左側に寄って走らなくても違法にはならない排気量51cc以上のバイクのキープレフトの基本は、道路の一番左の車線を走ることであり、左側に寄って走らなくても違法にはならない

 それには、後続車が追い越しや右折をしやすくするためのほかに、重大事故に繋がりやすい対向車との接触を防止する目的があります。そのため、クルマよりも車幅が小さいバイクはそれほど左側に寄る必要はありませんが、車線の中央より少し左寄りを走るのが安全です。

 しかし、たびたびキープレフトを意識するあまり、極端に左に寄りすぎて走行している光景を見かけることもありますが、道路の左側に寄りすぎるのもリスクが高い行為。たとえば、後続のクルマが道をゆずってくれていると思い込み、強引に追い越しをされる可能性があります。

 さらに、左に寄りすぎると脇道や店舗の駐車場などから飛び出してくるクルマや自転車などと、距離が近すぎて衝突しやすくなる危険も考えられるでしょう。

 また、日本の道路は水はけを良くするために、中央付近から路肩に向かって低くなっています。そのため、雨水と一緒に流れてくる釘やガラスなどの異物が路肩に溜まりやすく、左に寄りすぎるとパンクのリスクも高まります。

 このようなリスクがあるため、バイクでキープレフト走行をする際は、車線の中央から少し左寄りを走行するのがベストな走行位置と言えるでしょう。

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