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【マン島TTレース】2024年も開幕 世界最古の公道バイクレースにはどんなカテゴリーがある?

バイクのニュース / 2024年5月28日 11時10分

現存する世界最古のバイクレースとして知られる「マン島TTレース(Isle of Man TT Races)」が、2024年も開催となりました(5月27日~6月8日)。そのそもどのようなカテゴリーやクラス分けがあるのでしょうか。解説します。

■マン島TTレースのカテゴリー解説

 いよいよ5月27日(月)から開幕となった2024年の「マン島TTレース(Isle of Man TT Races)」。現存する世界最古のレースとして、またかつては世界グランプリ(WGP)選手権シリーズ(現在のMotoGP)の1戦でもあったTTレースは、どのようなカテゴリーがあるのでしょうか。

レーシングサイドカーのカウルを外すとこんな風になっている(写真は2023年/小林ゆき)レーシングサイドカーのカウルを外すとこんな風になっている(写真は2023年/小林ゆき)

 かつては2ストロークのレーシングマシンのクラスがありましたが、現在はすべて市販車改造クラスで、すべて4ストロークエンジンになりました。

 約2週間の会期で2輪(TTレースでは“ソロ”と呼ぶ)が4クラス、サイドカー1クラスの合計5クラスで開催されます。

 TTレースの開催カテゴリーを簡単に解説すると、メインのクラスは「スーパーバイク」と「シニアTT」が主に排気量1000ccクラスの4気筒のクラスとなっています。WSBK(ワールドスーパーバイク選手権シリーズ)やBSB(ブリティッシュ・スーパーバイク選手権シリーズ)などとほぼ同じカテゴリーです。

「スーパーストックTT」は1000ccの4気筒マシンがメインで、「スーパーバイク」より改造範囲が狭いクラスです。

「スーパースポーツTT」は600ccの4気筒や675ccの3気筒マシンがメインで、日本4メーカーの600ccのほか、イギリスのトライアンフの「デイトナ」などが参戦することができます。

「スーパーツインTT」は比較的新しいクラスで、TTレースの入門クラス的存在として2012年に「ライトウエイト650」として始まり、2022年から「スーパーツイン」に名称が変わりました。カワサキ「Ninja 650」やスズキ「SV650」、またイタリアの「PATON」が参戦しているクラスです。

「サイドカー」クラスは、現在600ccエンジンがベースの「TT-F2」レギュレーションで開催されています。

主に排気量600ccクラスの4気筒エンジンで競われる「スーパースポーツTT」のマシン。写真は2023年のピーター・ヒックマン選手。排気量675ccの直列3気筒エンジンを搭載するトライアンフ「デイトナ」で出場した。2024年はデイビー・トッド選手がドゥカティ「パニガーレV2」で出場予定(写真/小林ゆき)主に排気量600ccクラスの4気筒エンジンで競われる「スーパースポーツTT」のマシン。写真は2023年のピーター・ヒックマン選手。排気量675ccの直列3気筒エンジンを搭載するトライアンフ「デイトナ」で出場した。2024年はデイビー・トッド選手がドゥカティ「パニガーレV2」で出場予定(写真/小林ゆき)

 2024年のTTレースで大きな話題となっているのは、「スーパースポーツTT」クラスにデイビー・トッド選手がドゥカティ「パニガーレV2」で参戦を表明したことです。

 トッド選手は昨年のミレンコ・パジェット・ホンダから今年、ミルウォーキー・TAS BMWにチームを移籍。しかしBMWは「スーパースポーツTT」に参戦できるモデルがないことから、ドゥカティでチャレンジすることになりました。

 ちなみに、TTレースでは同じチームでもクラスによって別のメーカーのマシンを使うことはよくあります。

「パニガーレV2」は2023年の英国スーパースポーツと世界スーパースポーツ選手権シリーズで成功を収めていますが、世界屈指の高速サーキットであるTTマウンテンコースを60km×4周(240km)する「スーパースポーツTT」でどれだけポテンシャルを発揮するのか。多いに注目したいレースです。

かつては2ストロークエンジンの煙と匂いを感じられたTTレースだが、現在は全て4ストロークエンジンによるレースとなった。写真はTTレースの前座レース「プレTTクラシック」より(写真は2023年/小林ゆき)かつては2ストロークエンジンの煙と匂いを感じられたTTレースだが、現在は全て4ストロークエンジンによるレースとなった。写真はTTレースの前座レース「プレTTクラシック」より(写真は2023年/小林ゆき)

 TTレースのエンジンのレギュレーションは以下の通りです。なお、全てのクラスで排気音量の規制はありません。

●スーパースポーツとスーパースポーツ・ネクストジェネレーションTT(ゼッケンは白地に青文字)

400cc以上600ccまでの4ストローク4気筒エンジン
600cc以上675ccまでの4ストローク3気筒エンジン
600cc以上750ccまでの4ストローク2気筒エンジン
FIMフェイズ2ホモロゲーションのスーパースポーツ・ネクストジェネレーションのモデル

●サイドカーTT(ゼッケンの色は任意)

600ccまでの4ストローク4気筒エンジンで市販車ベース
675ccまでの4ストローク3気筒エンジンで市販車ベース
900ccまでの4ストローク2気筒エンジンで市販車ベース

「サイドカーTT」に出場するマシンたち。エンジンは市販のバイクのエンジンを使用しなければならない。フレームは主に2社のレーシングサイドカーメーカーのものが使用されている(写真は2023年/小林ゆき)「サイドカーTT」に出場するマシンたち。エンジンは市販のバイクのエンジンを使用しなければならない。フレームは主に2社のレーシングサイドカーメーカーのものが使用されている(写真は2023年/小林ゆき)

●スーパーバイクとシニアTT(ゼッケンは白地に黒文字)
※TTレースの伝統で、最終日の最終レースを「シニアTT」と呼びますが、事実上「スーパーバイク」のレース2です。

750cc以上1000ccまでの4ストローク4気筒エンジン
750cc以上1000ccまでの4ストローク3気筒エンジン
850cc以上1200ccまでの4ストローク2気筒エンジン
主催者が許可したマシン

●スーパーストックTT(ゼッケンは赤地に白文字)

600cc以上1000ccまでの4ストローク4気筒エンジン
750cc以上1000ccまでの4ストローク3気筒エンジン
850cc以上1200ccまでの4ストローク2気筒エンジン
主催者が許可したマシン

●スーパーツインTT(ゼッケンは緑地に白文字)

500cc以上650ccまでの4ストローク2気筒エンジン
651cc以上700ccまでの4ストローク2気筒エンジン

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