近づく梅雨!バイク乗りが気をつけたいことって?
バイクのニュース / 2024年5月31日 17時10分
梅雨は雨が多く降り、バイク乗りにとっては憂鬱な時期といえます。では、走行する上で特に注意したい点などはあるのでしょうか。
■バイク乗りにとって、危険がいっぱいの雨の日走行
気持ちがよく走れる春のツーリングシーズンが終わると、とうとう梅雨に突入します。毎日のように雨が降る梅雨の時期は、ツーリングの計画が立てにくくなるだけでなく、バイクに乗ることが億劫になってしまう時期とも言えます。
しかし通勤などの足としてバイクを使用している人にとっては、雨の日にバイクに乗りたくなくても、乗らなければならない場面は多く出てくるもの。ツーリングでも通勤でも、雨の中バイクに乗るときに気を付けるべきことは多くありますが、具体的にはどのようなことに気を付けて乗ればよいのでしょうか。
雨の日走行に関する道路交通法に「泥はね運転違反」と呼ばれる
まず、雨の日走行に関する道路交通法に「泥はね運転違反」と呼ばれるものがあります。これは水たまりなどの上を走行して巻き上げた水や泥などが、近くの歩行者などにかかり迷惑をかけてしまった際に罰則の対象となるものです。
泥はね運転違反とみなされた場合、二輪車は6000円、原付は5000円の反則金の支払いが命じられます。そのためできるだけ水たまりに進入することはせず、避けられない場合は歩行者に水などがかからないよう、ゆっくりとしたスピードで水たまりに進入するなどの配慮が必要です。
また、むやみに水たまりに入らないようにすることは「ハイドロプレーニング現象」を防ぐことにも繋がります。
ハイドロプレーニング現象とは、タイヤと路面の間に水の膜ができてしまい、一時的にバイクが浮いてしまう現象のこと
ハイドロプレーニング現象とは、タイヤと路面の間に水の膜ができてしまい、一時的にバイクが浮いてしまう現象のこと。バイクが水の膜の上に浮いてしまうと、ハンドル操作やブレーキ操作が効かなくなり、大事故へと発展する恐れがあります。
タイヤの溝は濡れた路面を走行する際、水をうまく排水して路面をグリップするように作られています。この排水がうまくいかなくなる原因は、スピードを出して濡れた路面を走行している時や、タイヤの残量が少ない場合に起きやすくなっているようです。
また雨の日の走行は、水たまりに進入することのないよう注意するだけでなく、タイヤの残量があるかどうかも重要になるので、普段からタイヤメンテナンスを怠らないことも大切です。
また、雨の日の走行で危険な箇所は他にもあります。たとえば雨で濡れたマンホールは晴天時よりかなり滑りやすくなっており、カーブの途中でさしかかってしまった場合は転倒する可能性が非常に高く危険なスポットです。
さらに、乾いた路面であれば何も気にすることなく走れる白線の上も、濡れることにより非常に滑りやすいものへと変化。そのため、濡れたマンホールと白線にはできるだけ乗らないように走行するようにしましょう。
雨の日にバイクに乗るために大切なのは、バイク用のレインウェア!
そして何より雨の日にバイクに乗るために大切なのは、バイク用のレインウェアを用意しておくこと。レインウェアを装着せずに走行すると、帰宅を急ぐ気持ちからスピードを出してしまったり、濡れることによる不快感や冷えなどによりバイクの操作がいつもより雑になったりと、安全運転を怠ることに繋がりやすくなります。
では、こうした中で「傘を差してバイクに乗ったらどうなるのか」と考えたことがある人も少なくないかもしれません。しかし、実は傘を差しながらの運転は「安全運転義務違反」に該当する恐れがあります。
道路交通法には「当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と明記されています。
傘を差しながらバイクを「確実に操作」することは非常に困難であると判断されるため、傘差し運転は安全運転義務違反とみなされ、違反点数2点に加えて二輪車は7000円、原付は6000円の反則金の支払いを命じられることになります。
なお、バイクの傘差し運転について道路交通法に明記されてはいませんが、東京都道路交通規則第8条には「傘を差し、物を担ぎ、物を持つ等視野を妨げ、又は安定を失うおそれのある方法で、大型自動二輪車、普通自動二輪車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと」とあり、都道府県によってはしっかりと規定を設けている地域もあるようです。
※ ※ ※
雨の日にバイクに乗る場合、泥はね禁止運転やハイドロプレーニング現象を防ぐためにも、水たまりにはできるだけ入らないようにするほか、日頃のメンテナンスも怠らないようにすることも重要です。
さらにマンホールや白線などの危険個所を避けて走行し、安全に運転できるようバイク用レインウェアなどを活用するなどして安全に安心して走行できるよう、心がけたいものです。
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