1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

【MotoGP現場ぶら歩き】溺れるほどの人の海。ル・マンに集った29.7万人のファン!

バイクのニュース / 2024年6月8日 15時10分

MotoGP第5戦フランスGP取材のために、ル・マン-ブガッティ・サーキットに行きました。ル・マンに行くのは、2023年に続き、2度目です。ヘレスのスペインGPとは種類の違う、熱さ。それを、もう一度確かめたかったのです。

■とにかくすごい人の数に圧倒される

 2024年シーズンのMotoGPフランスGP取材のためにル・マンに向かったのは5月8日のことでした。わたし(筆者:伊藤英里)は困惑していました。パリのシャルル・ド・ゴール空港でレンタカーをピックアップして、ル・マンに向けて走り出したのは数時間前のこと。2023年の経験から、パリ近郊は混雑するとわかっていました。しかし、走れども走れども、渋滞が収まる様子がないのです。ル・マンまでの約250km、走っては渋滞にはまるの繰り返しで、結局6時間かかりました。

ライダーのグッズが売られていたり、バイクメーカーが出展しているエリア。人が多すぎて全く進めない。これで金曜日!ライダーのグッズが売られていたり、バイクメーカーが出展しているエリア。人が多すぎて全く進めない。これで金曜日!

 これは到着してから宿のオーナーと話して知ったのですが、5月8日、そして翌日の9日も、フランスの祝祭日だったのだそうです。調べたところ、5月8日は「1945年5月8日戦勝記念日」、5月9日は「昇天祭」という祝祭日でした。初めてフランスGPを取材した2023年は日程がずれていたようです。そのことを知らず、今年はすっかり渋滞にはまった、というわけでした。

 しかし、いくら祝祭日だといっても、パリから200km以上の道のりでで、これほど長く、これほど混雑するとは……。レースウイークが始まる前から、フランスGPの盛り上がりを予感しました。宿のオーナーは「今年は昨年よりもお客さんが多いんじゃないかな」と言います。実際のところ、その言葉通りになるのです。

 金曜日のお昼頃、セッションの合間を縫ってパドックとサーキットをぶらりと歩きまわってみました。ただただ、「すごい人混み!」です。

 ル・マンはサーキットの内部に観客向けの施設や観戦エリアがあるのです。人の海の中を進むので、根気強くじりじりとしか歩けません。それほどの人の多さです。本当はフードスタンドで何か買って食べてみたかったのですが、あまりの行列の長さに、午後の仕事に間に合わないだろうと、残念ながら断念しました。

これは木曜日のピットウオークでのクアルタラロのピット前の様子。ものすごい盛り上がりこれは木曜日のピットウオークでのクアルタラロのピット前の様子。ものすごい盛り上がり

 サーキットを歩く人たちの多くは、フランス人ライダー、ファビオ・クアルタラロ選手とヨハン・ザルコ選手のグッズを身に着けていました。そして、この2人が受ける声援と向けられる熱狂といったら、とてつもない大きさでした。それは走行が始まる金曜日の前日から始まっていて、木曜日、すでにサーキットへ駆け付けたたくさんのファンが、ピットウオークで、クアルタラロとザルコの前で大きな歓声を上げていました。

「まだ木曜日なのに、すごい……!」と感動しながら、その光景に既視感を覚えます。

 記録を振り返ってみると、2023年もまた、同じように「木曜日から盛り上がる、多くの観衆」に驚いていました。ル・マンのフランスGPでは、当たり前の光景なのかもしれません。クアルタラロとザルコへ向けられる熱は、日を追うごとに高まっていくのです。

エントランスの前にたくさんバイクが停まっているエリアがあった。おそらく駐輪場だと思われるが、時間切れでそこまで行けず。とても多くの人が、バイクでル・マンにやって来ていた。同じようにキャンピングカーも非常に多く駐車場に停まっていた。クルマを停め、週末をル・マンで過ごす人も多かったのだろうエントランスの前にたくさんバイクが停まっているエリアがあった。おそらく駐輪場だと思われるが、時間切れでそこまで行けず。とても多くの人が、バイクでル・マンにやって来ていた。同じようにキャンピングカーも非常に多く駐車場に停まっていた。クルマを停め、週末をル・マンで過ごす人も多かったのだろう

 この雰囲気と光景は、独特のもののように感じます。フランスGPの前に取材したヘレスのスペインGPもまた、観衆の熱情に圧倒されたグランプリでした。けれど、ル・マンのフランスGPは、その熱情とは種類が違う、熱さなのです。

 2024年、わたしがスペインGPとフランスGPを取材しようと決めた理由のひとつは、昨年感じた、その「どこか異なる、ふたつのグランプリの熱」を確認したかったからでした。そして、やはりその熱さは異なっていました。今、ル・マンのフランスGPの観衆について、雰囲気について表現するなら、それは「鋭い熱さ」です。

ル・マン-ブガッティ・サーキットのパドック。ピット(右手)が入る施設はとても大きいル・マン-ブガッティ・サーキットのパドック。ピット(右手)が入る施設はとても大きい

 2024年のフランスGPは、3日間で29万7000人の観客数が発表されています。その数は、やはり、2023年の観客数(27万8000人)を上回ったのでした。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください