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バイクがついに常時点灯から解放!? DRLとは

バイクのニュース / 2024年6月11日 9時10分

バイクは実に20年以上の間前照灯の常時点灯が義務化されてきましたが、そのルールに変化が見られました。その鍵となるのがDRL(デイタイムランニングライト)という装備。では、DRLとはどのような装備なのでしょうか。

■昼間点灯はDRLで!前照灯にはないDRLのメリットとは

 街中を走っているバイクをみると、その多くは昼夜問わず前照灯を点灯しています。これは、法律によって1998年4月1日以降に生産されたバイクは前照灯を常時点灯するよう義務付けられているためです。

 1998年4月以降に生産されたバイクには、前照灯をオフにするスイッチがついておらず、新たに取り付けることも禁止されています。

1998年4月以降に生産されたバイクには、前照灯をオフにするスイッチが装備されていない1998年4月以降に生産されたバイクには、前照灯をオフにするスイッチが装備されていない

 また、それ以前に生産されたバイクの場合でも、メーカーの自主規制により前照灯をオフにするスイッチがついていないことが多く、これも前照灯を常時点灯させているバイクが多い要因のひとつとなっています。

 このように、バイクは基本的に前照灯を消すことのない乗り物ですが、2020年に発表されたさらなる法律の改正により、一定の条件下で前照灯を消灯することが許されるようになりました。その鍵となるのが、デイタイムランニングライト、通称DRLです。

 DRLのメリットは、前照灯と比べて消費電力が少ないこと。夜間に運転者の視界を確保することを主目的とした前照灯と異なり、DRLは昼間の周囲からの非視認性を向上させることだけを目的としています。

 そのため前照灯と比べて光量は少なく、前照灯の光量が1万5000カンデラ以上と定められている一方、DRLの光量は400〜1200カンデラです。そのため消費電力が抑えられ、バッテリーへの負担を減らすことができます。

 バイクの常時点灯が義務化された背景には、クルマからのバイクの被視認性を向上させ、当時増加していたバイク事故を減らすという目的がありました。このような事情を考えると、「被視認性を向上させる」ことを目的としたDRLの解禁は、非常に理にかなっていると言えます。

DRLは、前照灯よりも広い角度から視認されやすいこともあるDRLは、前照灯よりも広い角度から視認されやすいこともある

 光量が少ないことから、通常の前照灯の方が被視認性に優れているのではないか、と考える人もいるでしょう。しかし、他車からの視認性のみを考慮した形状をしているDRLは、前照灯よりも広い角度から視認されやすいこともあります。

 クルマにおいて、DRLはバイクより一足先の2016から解禁されており、バイク用のDRLは、原付二種以上においては2023年9月以降の新型車から、原付一種においては令和2025年6月以降の新型車から解禁されます。

 国土交通省によると、DRLを備える際の主な要件は「DRLが備付られている場合、エンジンの作動中は、DRL又は前照灯のいずれかが常に点灯(DRLが備付られていない場合は前照灯が常に点灯)していること」「前照灯とDRLは同時には点灯しないこと」「DRLは周囲の明るさに応じて自動的にすれ違い用前照灯に切り替わること」の3点です。

 これらの要件を見てわかる通り、DRLが点灯している間、前照灯は点灯していません。つまり、20年以上に渡って続いてきた前照灯の常時点灯義務が終わりを告げることになると捉えることもできます。

前照灯が点灯していない間はDRLが点灯しているので、完全に消灯しているようには見えない前照灯が点灯していない間はDRLが点灯しているので、完全に消灯しているようには見えない

 もちろん、前照灯が点灯していない間はDRLが点灯しているので、完全に消灯しているようには見えません。ただし消費電力の大きい前照灯の点灯時間を減らせることによって、バッテリーへの負担は少なくなることが予想されます。

※ ※ ※

 DRLを採用し始めたのは欧州車ですが、いまではクルマ、バイク問わず国内メーカーもDRLを備えたモデルを生産しています。バイクの例では、ホンダ「X-ADV」や同じくホンダの「アフリカツイン」などが挙げられます。

 昼間の被視認性を確保しつつ、消費電力の少ないDRLを備えた車種は、今後ますます増えていくことが予想されます。

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