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勘違い多発!ゼブラゾーンは走行してもいいのか

バイクのニュース / 2024年6月12日 9時10分

交差点の手前などに設置されている、白い枠線で囲まれた白い縞模様の一帯は「ゼブラゾーン」といいますが、バイクで走行しても問題ない場所なのでしょうか。

■ゼブラゾーンは走行しても問題ない?

 交差点の手前などでたびたび現れる白い枠線で囲まれた白い縞模様の一帯。しましまの見た目から「ゼブラゾーン」と呼ばれるこの一帯は正式名称を「導流帯」といい、指示標示のひとつに区分されています。

 街中を走行していると、このゼブラゾーンに進入していくバイクやクルマを見かけることも少なくありません。その一方で、ゼブラゾーンを踏まないよう気を付けて走行しているドライバーも多くいるようです。

 つまりゼブラゾーンは、人によって走行可能かどうか認識が異なっているということですが、実際、走行しても問題ない場所なのでしょうか。

ゼブラゾーンは、人によって走行可能かどうか認識が異なっているゼブラゾーンは、人によって走行可能かどうか認識が異なっている

 そもそもゼブラゾーンが表す意味については、道路標識、区画線及び道路標示に関する命令 別表第五(第九条関係)(208の2)によると「車両の安全かつ円滑な走行を誘導するために設けられた場所であること」とのこと。言い換えれば、設置されている場所は、「車両の走行を誘導する必要がある場所」ということになります。

 具体的な場所としては、幅が広過ぎたり複雑な形状をした交差点付近、左折レーンや右折レーンの手前、車線数が減る手前などが挙げられます。つまりゼブラゾーンは、このような場所で車両が進路先に悩まずスムーズに走行できるよう、ガイドとしての役割を担っているというわけです。

 これらを踏まえると、「やはり走行してはいけない場所なのか」と感じる人もいるかもしれませんが、結論から言うと、ゼブラゾーンは走行しても問題はありません。道路交通法上の規制はなく、走行しても罰せられることはないといいます。

 とは言え、その目的や性質上、みだりに走行して良い場所ではないとも言われています。教習所や警察でもそのように指導する所は多いようで、実際にゼブラゾーンで思わぬ事故が起きてしまうケースも少なくありません。

ゼブラゾーンは道路交通法上の規制はなく、走行しても問題はないゼブラゾーンは道路交通法上の規制はなく、走行しても問題はない

 たとえば「ゼブラゾーンは走行しても良い」という認識のライダーが、右折レーン手前のゼブラゾーンに進入してから右折レーンに入ろうとする。また、「ゼブラゾーンは走行してはならない」という認識のドライバーが、ゼブラゾーンの終わりから右折レーンに入ろうとする。そこで2台が接触してしまう……という具合です。

 特にバイクはクルマに比べ車体も小さく、死角に入り見落とされることも多々あるため、注意が必要です。

 このような事故を防ぐためには、一人ひとりが「ゼブラゾーンの終わりでクルマが入ってくるかもしれない」、「ゼブラゾーンを走行しているクルマやバイクがいるかもしれない」と常にあらゆる危険を予測しながら走行することが求められます。

 ちなみに、本来ゼブラゾーンは車両の走行を想定していない場所であるため、万が一ゼブラゾーンで事故が起きた場合、ゼブラゾーンを走行していた側に過失が上乗せされる場合もあるようです。

 また走行すること自体に罰則はありませんが、ゼブラゾーンで駐車や停車をするのは控えるべきだと言われています。交通の妨げになるだけでなく、接触事故も起こしかねません。

 さらにゼブラゾーンは、交差点の手前に設置されることが多いですが、道路交通法により、交差点内とその5m付近は駐停車禁止とされています。違反すると反則金が科されるので注意しましょう。

ゼブラゾーンは、交差点の手前に設置されることが多いゼブラゾーンは、交差点の手前に設置されることが多い

 このように、原則として走行しない方が良いとされるゼブラゾーンですが、場合によっては利用した方が良いとされる場合もあります。

 たとえば、右折レーンにクルマが並んでいて、ゼブラゾーンに進入せずに右折レーンに入ろうとすると急角度で曲がらなければならない場合、左折・直進レーンが渋滞していて、ゼブラゾーンに入った方が後続車に迷惑が掛からない場合などです。

 状況を見て判断をすることで、事故を防いだり渋滞を軽減したりすることに繋がる場合もあるようなので、そこは臨機応変に対応していきたい点と言えるでしょう。

※ ※ ※

 ちなみにゼブラゾーンに似たものとして、白い縞模様を黄色い枠線で囲んだ「立ち入り禁止部分」、白い縞模様に白い枠線ではあるものの真ん中に長方形の余白のある「停止禁止部分」などが挙げられます。

 立ち入り禁止部分は、車両が立ち入ること自体を禁止しており、停止部分は走行は可能ですが、駐停車は禁じられています。これらもゼブラゾーンとあわせて覚えておくと安心です。

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