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輸入車メーカーや「ヨシムラ」から認められるトップペインターが施工 スプレー式ガラスコーティングとは?

バイクのニュース / 2024年6月15日 8時10分

トップペインターとして知られる株式会社グランツが新事業「グランツ・ハイパフォーマンスコーティング」の業務を開始しました。ここではその内容について解説します。

■優れた耐久性と効果を発揮するハイパフォーマンスコーティング

ハーレーダビッドソンジャパン株式会社やBMW Motorradジャパン株式会社、ドゥカティジャパン株式会社にピアッジオグループジャパン株式会社などの大手インポーター各社から指定ペイントショップとして認定されると共に、株式会社ヨシムラジャパンとも業務提携を結ぶトップペインター、東京都八王子市の株式会社グランツが2024年6月3日に新たな業務を開始。新ファクトリーをオープンしました。

天井にハニカム状のLED、壁側面に	LED照明を備えるグランツ・ハイパフォーマンスコーティングファクトリー天井にハニカム状のLED、壁側面に LED照明を備えるグランツ・ハイパフォーマンスコーティングファクトリー

 その新事業とは『スプレー式のコーティング』であり、同社がこれまで培った技術が遺憾なく発揮されるもの。近年では自動車用ボディーコーティングの専門店が数多くオープンし、業界の中で新たなビジネスケースとして注目を集めていますが、弊社による『グランツ・ハイパフォーマンスコーティング』は、いわばそれのバイク版といえるものです。

タンクやフェンダーなどの外装はもちろん、エンジンやマフラー、樹脂パーツなどあらゆる箇所に施工可能な『グランツ・ハイパフォーマンスコーティング』。株式会社グランツの専務であり、コーティング部門の責任者である高取敬典氏がスプレー式エアガンでコーティング剤を塗布していきますタンクやフェンダーなどの外装はもちろん、エンジンやマフラー、樹脂パーツなどあらゆる箇所に施工可能な『グランツ・ハイパフォーマンスコーティング』。株式会社グランツの専務であり、コーティング部門の責任者である高取敬典氏がスプレー式エアガンでコーティング剤を塗布していきます

『グランツ・ハイパフォーマンスコーティング』の最大の特長は、従来のコーティングでは効果がない、もしくはほとんど効果が期待できないといわれた樹脂系のパーツや金属パーツにも施工可能な点で、耐熱温度も1000度を誇り、物理的な摩耗や衝撃を加えて下地そのものが壊れない限り、コーティング膜も残存します。

 加えてスプレー式なのでエンジンやマフラーなどが剥き出しとなるバイクの構造において優れた効果を発揮するといいます。

『グランツ・ハイパフォーマンスコーティング』を施工後、輝きと深みが増したインディアンFTRのタンク。新車時に施せば効果は絶大です『グランツ・ハイパフォーマンスコーティング』を施工後、輝きと深みが増したインディアンFTRのタンク。新車時に施せば効果は絶大です

 その効果を生む最大の特徴は塗布した膜質が純粋なシリカ(SiO2:石英=水晶)になるということ。いわば「無機質なピュアガラス」といえる純粋なシリカは車体で半永久的に残るとのことです。

 バイクの構成部品であるタイヤやシート、ペイントの塗膜などは時間の経過と共に劣化していくものですが、無機質であるガラス部分はそうではありません。もちろん、同じような無機質なパーツにフレームやタンクなどもありますが、金属であるがゆえに必ずサビや腐食が発生します。繰り返しになりますが、あらゆるパーツの中で唯一、半永久的に残るといっていいのがガラス部分です。

■不純物を含まない高品質の材料を使用

 ちなみに一般的なガラスは原料であるケイ素(Si)に様々な成分(ナトリウムやカルシウムなど)を加えて各々の用途にあった性質のガラスに仕上げられているのですが、『グランツ・ハイパフォーマンスコーティング』はケイ素に酸素が結合したのみの状態(二酸化ケイ素=SiO2)で他の不純物を一切含まないとのこと。

ハンドルのスイッチまわりにあるような樹脂系パーツにも施工可能。ペイント面も艶のあるグロスはもちろん、マット塗装にも対応しますハンドルのスイッチまわりにあるような樹脂系パーツにも施工可能。ペイント面も艶のあるグロスはもちろん、マット塗装にも対応します

 これは石英ガラスとも呼ばれており、光学機器、光学用レンズ、光ファイバーなど高い信頼性と透明度が求められる製品の素材となっているそうです。

 その特長をコーティングに転用したものが『グランツ・ハイパフォーマンスコーティング』なのですが、そうした特徴ゆえ、数あるコーティングの中でも桁違いの対候性、耐久性を誇り、劣化することのないピュアガラスの薄膜が長期間に渡ってサビを防止。特に海沿いの地域などの塩害から愛車を守ることに高い効果を発揮するといいます。

コーティング施工後、メンテナンスは簡単な水洗いでOK。水をかけ、軽くふき取れば汚れが落ちるとのこと。エアで水分を飛ばせば尚よしとのことですコーティング施工後、メンテナンスは簡単な水洗いでOK。水をかけ、軽くふき取れば汚れが落ちるとのこと。エアで水分を飛ばせば尚よしとのことです

 実際、記者発表があった当日はインディアン「FTR×RSD SUPER HOOLIGAN」に実践的に施工。創業した1995年以来、ペイントファクトリーとして第一線で活躍してきたグランツの『スプレーガンさばき』によって、みるみると車体全体に『グランツ・ハイパフォーマンスコーティング』が塗布されていったのですが、施工前とは後では塗膜表面の深みと輝きにも明確な違いがあり、効果の高さを感じさせるものとなっていました。

 ちなみに株式会社グランツの社名はドイツ語で『輝き』を意味していますが、施工された車両はまさに「名は体を表す」という、ことわざどおりのフィニッシュ。繰り返しになりますが、そのコーティング膜は半永久的に残り、施工後5年は効果が持続するとのことです。

新設されたコーティングファクトリーにて株式会社グランツの面々。ペイントを知り尽くしたプロ集団が、これまで培った技術を活かし、新たな展開をスタートしました新設されたコーティングファクトリーにて株式会社グランツの面々。ペイントを知り尽くしたプロ集団が、これまで培った技術を活かし、新たな展開をスタートしました

 施工の手順はまず作業対象の車両の徹底した洗車からはじまり、スプレー式エアガンでコーティング材を塗布、その後は乾燥と2~3日程度の作業工程になるそうですが、遠方の方には車両運搬サービスも行っています。

 新車購入やカスタムをした後、愛車の美しさをキープするために……気になる方は早めの問い合わせと施工がオススメです。

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