どのぐらいのランクなのか知ってる？ 純正装着タイヤの実力を徹底解説

純正オイル同様に評価が分かれるのが、純正装着タイヤです。コスト優先のイメージもあり、さまざまな意見が聞かれますが、実際のところはどうなの性能のものなのでしょうか。

■メーカーが純正タイヤを決める基準とは

　純正オイル同様に評価が分かれるのが純正装着のタイヤ。コスト優先というイメージを持っている人も多いと思いますが、実際の実力はどの程度のものなのでしょうか。　

　メーカーの純正装着タイヤ決定基準を見て行きましょう。

純正タイヤのサイズや銘柄は、車種やグレードによって細かく決められている

　純正タイヤのサイズや銘柄は、車種やグレードによって細かく決められていています。そのバイクのコンセプトや走行特性などを考慮して、実用モデルなら耐摩耗性など、スポーツモデルならグリップ性能といった具合に検討され、ホンダ「レブル」のようにデザイン性を重視してファットなタイヤを装着する例もあります。

　一方で純正の場合、スポーツモデルだからといって、グリップ性能だけを追求するということは難しく、グリップ性能を優先しつつ、耐摩耗や燃費、ウエット性能や騒音など、さまざまな性能をバランスさせるよう検討が重ねられます。

　また、車両の開発はタイヤも込みで行われるため、走行性能は純正タイヤを前提としているもの。つまり、純正タイヤはただ単にコストやサイズだけで決められたものではなく、そのモデルに最適なタイヤと言っても過言ではありません。

　この点は、純正オイルも同様です。

■少し違う！純正タイヤの中身

　新車に装着されているタイヤは、リプレイスとしてタイヤショップで売られている物と同じブランドが装着されています。しかし、その性能は全てが同様とは限りません。

　テスト段階で、もう少しグリップが欲しいといった意見が出た場合、それはタイヤメーカーに伝えられ、製品化される際にリクエストに沿った味付けに変更されることが多いため、純正タイヤはそのバイク専用のスペシャルタイヤと言って良いでしょう。

　タイヤメーカーにとっても新車に装着されるということは、大きなビジネスなので、バイクメーカーの要望に対応するという訳です。

バイクとのマッチングという点では、純正タイヤがベスト

　そうなると、バイクとのマッチングという点では、純正タイヤがベストということになります。そのため交換する際も、こだわるならディーラーやバイク店でパーツとしてタイヤを取り寄せてもらうと、新車に装着されている物と同じものを装着する事ができます。

　タイヤ専門店で同じメーカーの同じ銘柄、同じサイズで指定しただけでは、リプレイス用のタイヤとなってしまいます。

　それらは大きな違いはないので気にならない人がほとんどかと思いますが、こだわる方は交換部品扱いにするのがベストな選択。ただし価格は高くなることが多いのは、覚えておきましょう。

　ディーラーでも部品としてオーダーしないと、出入りのタイヤ店から一般のリプレイスタイヤを仕入れることもあるので要注意。

　また、純正とは別のメーカーや銘柄のタイヤに変える場合は、バイクメーカーが開発したマッチングを崩すことになるという点は頭に入れておいてください。そのうえで、どの性能を重視するかを明確にして選ぶと選びやすくなります。

　なんとなくグリップが高そうとか、価格が高ければいいタイヤだろうという選び方では失敗する可能性が高まるだけ。純正タイヤ以外のタイヤを選ぶ際は、自分がタイヤに対して何を求めるかを明確にすることが大切です。