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夜でもよく見える! 夜間安全運転の立役者「ナンバー灯」の保安基準とは

バイクのニュース / 2024年7月4日 10時10分

車体への設置が義務付けられているナンバー灯。夜間の走行時にナンバープレートを確認できるように照らすための役割を持っています。そんなナンバー灯の保安基準とは、どのようなものなのでしょうか。

■夜間でも安全に走行できるのは「ナンバー灯」のおかげかも?

 ナンバー灯は、夜間の走行時に後方からナンバープレートを確認できるように設置が義務づけられています。ただし車体に搭載されていればどのような種類のものでもよいというわけではありません。

 ナンバー灯は正確には「番号灯」と言い、その要件は道路運送車両の保安基準で詳細に規定されています。

 この要件に適合していないナンバー灯は車検が通らないだけでなく、違反の対象にもなり、罰金や減点が科せられる可能性もあります。ナンバー灯に関する規定は四輪車と二輪車、さらに原付で若干異なるので、注意が必要です。

ナンバー灯は正確には「番号灯」と言い、その要件は道路運送車両の保安基準で詳細に規定されているナンバー灯は正確には「番号灯」と言い、その要件は道路運送車両の保安基準で詳細に規定されている

 ではバイクの「ナンバー灯」には、どのような保安基準が定められているのでしょうか。

 ナンバー灯に関する要件は、道路運送車両法の中の「道路運送車両の保安基準36条」によって定められており、これによるとナンバー灯を設置しなければいけない車両を以下のように規定しています。

「自動車の後面には、番号灯を備えなければならない。 ただし、最高速度 20キロメートル毎時未満の軽自動車及び小型特殊自動車にあっては、この限りでない。」

 ここでの「自動車」は125cc以上のバイクやクルマのことを指します。

 さらに保安基準36条の2項では、さらに詳しくナンバー灯の要件を規定しています。規定内容には「夜間後方20mの距離からナンバーの数字などが確認できること」「番号標板面の照度が15lx 以上、もしくはの輝度が 1.6cd/㎡以上」「灯器の取付部及びレンズ取付部に緩み、ガタがないこと」などがあります。

 この他にも「灯光の色は、白色であること」「運転者席において消灯できない構造又は前照灯、前部霧灯若しくは車幅灯のいずれかが点灯している場合に消灯できない構造であること」など、かなり細かな部分まで規定されていると言えそうです。

光学式ナンバープレート(国土交通省HP参照)光学式ナンバープレート(国土交通省HP参照)

 その一方で、上記の規定を満たしていれば「ライトの照射方向」や「電球の数・種類」などの指定はありません。そのため、LEDランプを使用したナンバー灯を設置することも可能ですが、字光式ナンバーは四輪車の場合と異なり、二輪車には認可されていません。

 それゆえにバイクで字光式ナンバーを使用していると、保安基準に適合しない違法改造車とみなされてしまう可能性があります。

 また、保安基準36条の2項に規定されている内容のうち「点滅しないこと」の規定には注意が必要です。

 バイクのナンバー灯の中には、ブレーキランプとナンバー灯が兼用されているものもあります。こういったタイプのナンバー灯はブレーキをかける際、通常時よりもブレーキランプが明るく点灯します。なお、この場合は走行中にナンバー灯の光の強さが変わり点滅しているように見えてしまいますが、違反にはなりません。

 一方で、バイクを含む自動車と道路運送車両の保安基準が異なる、125cc以下の原付の場合には保安基準にはどのような違いがあるのでしょうか。

原付にもナンバー灯の設置義務がある原付にもナンバー灯の設置義務がある

 前述のように、原付にもナンバー灯の設置義務があり、保安基準には大きな違いはありません。しかし「夜間後方20mの距離からナンバーの数字などが確認できること」という規定が、原付の場合には「夜間後方8m」と規定が緩められています。

 冒頭でも軽く触れたように、ナンバー灯の保安基準を満たしていないバイクは車検が通らないだけでなく、違反行為として取締の対象となる可能性もあります。ナンバー灯の保安基準を満たしていても、走行中にランプが切れてしまった場合にも違反行為となるため、注意したいところです。

 ナンバー灯が保安基準を満たしていない場合には「整備不良(尾灯等)」や「違法改造」として取り締まりの対象となる可能性があります。整備不良の場合の減点と罰金の内容は、減点1点と反則金6000円(原付の場合には5000円)です。

 また違法改造への取り締まりはさらに内容が厳しく、二輪車には違反点数2点と反則金7000円、原付の場合は点数2点と反則金6000円が科せられることになります。

※ ※ ※
 
 このように、ナンバー灯の保安基準は非常に細かく規定されており、要件を満たさないものを設置していると車検を通すことができないだけでなく、違反行為となります。

 夜間に走行する際、かなり見えにくくなってしまうバイクのナンバープレート。何かあった時に目視で確認できる状態を確保できるように、ナンバー灯の設置はバイクの大きさなどにかかわらず義務付けられているというわけです。

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