なにもかもがスペシャル! ドゥカティファンに用意された特別な体験『DRE』とは?
バイクのニュース / 2024年7月9日 15時10分
ドゥカティが主催するライディングアカデミー『DRE(Ducati Riding Experience)』は、イタリアで2003年からスタートし、日本でも2021年から開催されています。2024年は新たな試みとして国を越えたプログラムを計画し、インドネシアのマンダリカ国際サーキットで開催。ライターの小川勤さんが参加しました。
■MotoGPも開催される海外サーキットで体験!
『DRE(Ducati Riding Experience)』は、世界各地で行なわれているドゥカティが主催するライディングアカデミーです。もちろん日本でも開催されています。カテゴリーはサーキットで行なわれる「レーストラック」の他に「ロード」や「アドベンチャー」も用意され、インストラクターが少人数をレクチャーする内容が特徴です。
マンダリカ国際サーキットで、先導の原田さんを追いかける筆者(小川勤)。原田さんの走りは、大きなアクションはないのですが、メリハリのある効率の良い走りで、その走りを真後ろから見ることができるのもDREの特権です
今回、僕(筆者:小川勤)が参加したDREは、6月7~9日の3日間に渡って、インドネシアのロンボク島にあるマンダリカ国際サーキット(以下、マンダリカ)で開催された「レーストラック」です。
1日の定員は80名で、3日で計240名のドゥカティファンがアジア各国から集まりました。日本からは10名が参加し、他にも中国、韓国、台湾、インドネシア、オーストラリアなど。中には3日間通しで参加するという強者の姿も……。
クラスは「イントロ(参加費:2000ドル)」、「ウォームアップ(参加費:2200ドル)」、「エヴォ(参加費:2400ドル)」、「マスター(参加費:2600ドル)」、「ワン トゥ ワン(参加費:7000ドル)」の5つが用意され、参加費には2日間のホテル宿泊費、ホテルでの朝食と夕食、サーキットへの送迎、「パニガーレV4S」の特別トレーニングセッション、サーキットでのランチ、360度レストランでのサンダウナー(夕暮れ時の一杯)、空港への送迎が含まれています。僕は「マスター」クラスに参加しました。
日本からのエントリーは、ディーラーが参加者のスキルを確認して行なわれます。日本人参加者のインストラクターとして帯同するのは、元世界GP250ccクラスチャンピオンの原田哲也さんです。
原田さんは2021年に日本で初めてDREレーストラックが行なわれた際のインストラクターであり、DREテクニカルディレクターでありチーフインストラクターのダリオ・マルケッティさんとは、同じモナコに在住する旧知の仲です。
■「パニガーレV4S」で走る! 走行前と走行後に原田さんからアドバイスが!!
DREの前日にサーキットから車で10分ほどのリゾートホテルにチェックインし、他の参加者の皆さんと合流します。原田さんはディナーからホストに徹し、参加者のテーブルを回ります。フレンドリーなおもてなしに、皆の緊張がほぐれていくのが伝わってきます。
原田さんは参加者を引っ張ることもあるし、後ろから観察することも。参加者の細かい走りの不安を見逃さずに指南してくれます
翌日、サーキットに到着してまずは受付。その後、ブリーフィングが行なわれます。ブリーフィングはマルケッティさんが進行し、当日のカリキュラムやインストラクターを紹介。その後、走行準備をしてピットロードに行くと、ズラリと並んだ「パニガーレV4S」が迎えてくれました。
走行は全部で5本。まずは原田さんの先導でスタートします。参加者は全員マンダリカを走るのは初めて。原田さんは前日に視察を兼ねて走行しています。
マンダリカは2021年にオープンし、2022年からMotoGP開催地となる比較的新しいサーキットです。高速コーナーが多いレイアウトで、新しいサーキットらしくランオフエリアがとても広く取ってあります。
1周ごとにメインストレートで原田さんの後ろを走るメンバーを入れ替えます。原田さんの走りはとてもスムーズで、派手なアクションはないけれど、メリハリが顕著で、それはそれほどペースが高くない時でも分かりやすく伝わってくる効率の良い走り。減速後にきちんと向きが変わっているため、その後の旋回が楽になり、早く立ち上がれるというもの。
と、頭では分かっていてもなかなか自分のものにできないのですが、原田さんの真後ろについた時はなるべくその走りやラインをコピーするように務めます。
原田さんは、走行前後に各自に合ったアドバイスをくれます。そしてそのアドバイスを次の走行で実践していく繰り返しです。
■原田哲也さんに、DREの感想を聞いてみました
「海外のサーキット、それもMotoGPを開催しているサーキットを走れるって本当にすごいこと。これだけでドゥカティに乗る価値があるっていうくらいすごいことです。僕はドゥカティでレースをしたことはないけれど、昔からカッコいいと思っていたブランドです。現役を引退してからはスクランブラーやディアベルを購入して乗っていました。
原田哲也さんは1993年、WGP250ccクラスにヤマハファクトリーから参戦を開始し、初年度にタイトルを獲得。1997年にアプリリアファクトリーへ。2002年にホンダのサテライトチームであるプラマックレーシングへ移籍し、その年に引退を発表しました。その経験が生み出す言葉は説得力が高く、理にかなったものばかりでした
DREテクニカルディレクターのマルケッティさんとは家が近所なんです。ある時、DREの話をして意気投合。インストラクターをやらせてもらうことになりました。ドゥカティはバイクを売るだけでなく、こういったところまでケアできているのはさすが。MotoGPやWSBKで強い、ドゥカティらしいイベントです。
世界中のドゥカティファンと交流できるのも楽しいですよね。言葉の問題はありますが、バイクが好き、ドゥカティが好きっていう根底があるからなんとかなります(笑)。
確かに参加するのにコストはかかりますが、考えようによっては高くないと思います。ライディングギアだけ持ってくれば、あとは全部用意されているんですから。こんなチャンスはないと思います。
マンダリカは僕も初めて走りましたが、改めてMotoGPライダーの凄さを実感しました。あの高速区間をあのマシンで走る彼らは、同じ人間とは思えません(笑)。そういった楽しみがわかるのもDREの魅力ですね」(原田さん)
マンダリカ国際サーキットで開催されたDREには、3日間で240名が参加。1クラス5名ほどでとても内容の濃いレッスンが行なわれました。センターでダニロ・ペトルッチが跨るデスモセディチGPのデモランでは、MotoGPマシンのサウンドに感激!
原田さんはイタリア人インストラクターの通訳など、様々なサポートをしてくれている姿が印象的でした。また、「私のレジェンドだから一緒に写真を」というシーンを、サーキットだけでなくホテルや空港でたくさん見かけました。元WGP250ccクラスチャンピオンは、時代や国を越えてリスペクトされており、そんな原田さんと同じ時間を過ごすことができるDREの素晴らしさも体感しました。
マンダリカでのDREは、大好きなドゥカティをさらに好きにさせてくれる、とても貴重な経験でした。次回開催は未定ですが、帰国後に今回のアンケートに答えていると、「走ってみたいコースは?」という項目にマレーシアのセパン、オーストラリアのフィリップアイランド、タイのチャン、インドネシアのマンダリカの名称が並んでいました。
果たして、次回はどのサーキットで開催されるのでしょうか? ドゥカティファンの皆さん、次回のリリースを楽しみに待ちましょう。
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