この時期日差しが眩しくない?サングラスをかけて走行したいけど危ないって本当?
バイクのニュース / 2024年7月9日 9時10分
夏の日差しは眩しく、バイク走行中に眩しくて目が眩みそうになった...という経験のあるライダーも多いでしょう。そんな時に活躍するのが「サングラス」ですが、バイクを運転する上で着用したままでも問題ないのでしょうか。
■サングラスをかけたままバイクに乗ってもOK?
よく晴れた日の日中は太陽の光がまぶしくて、「サングラスをかけてバイクを運転する」という人は多いでしょう。とくに春から夏にかけて日差しが一段と強くなる時期は、サングラスはライダーにとって必須アイテムです。
夏にかけて日差しが一段と強くなる時期サングラスは、まぶしさを軽減して視界を良くするメリットがある
しかし、サングラスはまぶしさを軽減して視界を良くするメリットがある一方、SNSではバイクでの走行中に着用していると危ない……という意見を耳にすることもあります。ではそもそも、サングラスをかけたままバイクを運転してもよいのでしょうか。
サングラスをかけながらバイクを運転すると危ないと言われる理由には、視界が暗くなるので裸眼よりも見えにくくなる点が挙げられます。また、とっさに視界を確保しようとしても、バイクはヘルメットをかぶっているので、すぐにサングラスを外すことができないリスクもあります。
事故は判断の遅れや見落としで発生することがあるので、サングラスによる視界の悪化がリスクをおよぼすことは確かでしょう。しかし、運転中にサングラスをかけて交通違反に問われることはありません。
というのも、道路交通法などでサングラスの着用を規定する法律はないため、バイクを運転中の使用は原則認められています。ただし、サングラスの視界不良が原因で信号機や標識を正しく認識できないなど、危険な運転をして取り締まりを受けた場合は「安全運転義務違反」になる可能性がある点には留意したいところです。
サングラスは、実にさまざまな種類が販売されています。いざ購入しようと思っても、どのようなサングラスがバイクに最適なのかわからず迷ってしまうかもしれません。
サングラスは太陽の光をやわらげてまぶしさを抑える役割がありますが、濃色すぎるレンズのものはバイクの運転には不向き
前述のように、サングラスは太陽の光をやわらげてまぶしさを抑える役割がありますが、濃色すぎるレンズのものはバイクの運転には不向きです。では、バイクを運転するとに着用するサングラスは、どのような点に注意して選べばよいのでしょうか。
サングラスには「視感透過率(可視光線透過率)」というものがあります。視感透過率とは、レンズの光の通しやすさの割合を表したもので、この数値が0%に近いほど光を通さず、100%に近いほど光を通すレンズになります。つまり、視感透過率が低いほどまぶしさをカットできますが、それだけ暗く見えるということです。
また日本産業規格(JIS規格)では、運転用のサングラスについて使用規制を定めています。昼間の運転時および路上での使用規制については「視感透過率8%以下の使用禁止」、また薄暮や夜間の運転時および路上での使用規制については「「視感透過率75%以下の使用禁止」としています。
もちろん、JIS規格の規定に反したサングラスをかけて運転しても、違反に問われることはありません。しかし、あまりにもレンズが暗すぎるサングラスは運転に支障をきたすおそれがあるので、安全のためにも避けたほうがよいでしょう。
サングラスのレンズの色も注意したいポイント
また、サングラスのレンズの色も注意したいポイント。レンズの色が違うだけで視野全体の雰囲気が大きく変わるので、色によっては信号機や標識が見えづらくなることがあります。グリーン系やグレー系は、自然でバランスの良い見え方になるレンズカラーなので特にオススメです。
さらに、バイクの運転には偏光レンズやUVカットの機能が付いたサングラスを選ぶとよいでしょう。
偏光機能の付いたサングラスは反射光をカットして、ギラつきを抑えながら自然でクリアな視界をキープできるので非常に人気があります。信号や標識も見えやすいうえ、トンネルでも視界が暗くなりにくい偏光レンズもあるので、バイクの運転に最適なサングラスです。
ちなみにUVカット機能が付いたサングラスは、紫外線による目のダメージを防止する効果があります。
環境省の調査によると、UVカット機能があるサングラスなどを適切に使用した場合、目の紫外線による被ばくを最大90%カットできる効果が期待できるとされています。紫外線が目に入ると白内障や角膜炎などの眼病の原因にもなるため、とくに日差しが強くなる時期はUVカット機能が付いたサングラスは必須です。
ただし、夜間にバイクを運転するときはサングラスをかけるのはオススメしません。
ほとんどのサングラスは昼間の明るさに合わせ作られています。夜間は周囲の光量が足りないので極端に見えづらくなって、標識や歩行者などを見落とす可能性があり大変危険です。特別な理由がない限り、夜間の運転でサングラスの使用は控えましょう。
※ ※ ※
まぶしさを抑える効果があるサングラスは、バイクの運転を快適にしてくれる優れたアイテムといえます。ただし、サングラスによっては暗くなりすぎて極端に視界が悪くなる場合があるので注意してください。
サングラスを選ぶときは、どうしてもデザインを重視しがちです。しかし、視感透過率やレンズの色、偏光機能なども考慮して、良好な視界を確保できるバイクの運転に適したサングラスを選ぶようにしましょう。
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