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次世代の熱中症対策ウエアの要は「ペルチェ」!? 冬場には「発熱」も可能な仕組みとは?

バイクのニュース / 2024年7月9日 7時10分

株式会社リブレは、「TOKYO OUTDOOR SHOW 2024」で次世代の熱中症対策ウエアとして注目を集める「ペルチェ素子」搭載ウエアを出展しました。

■スイッチONからわずか10秒で冷える!?

 株式会社リブレは、「TOKYO OUTDOOR SHOW 2024」で次世代の熱中症対策ウエアとして注目を集める「ペルチェ素子」搭載の冷却ウエア「FREEZE COOLER」を出展しました。

株式会社リブレがウエア用として実用化した「ペルチェ素子」。温度差で結露した様子からも冷え方が伝わるでしょう株式会社リブレがウエア用として実用化した「ペルチェ素子」。温度差で結露した様子からも冷え方が伝わるでしょう

 2007年にカーボンファイバーヒーティングシステムの開発をスタートし、ヒーティンググローブの販売や大手バイク用品ブランドのOEM生産を行ってきたリブレの最新製品となるペルチェ素子搭載ウエアは、現在、定番となっているファン付きウエアとは異なり、外気温に関係なく電源を入れてから瞬時に冷たくなる新世代の冷感ウエアです。

株式会社リブレが開発した「ペルチェ素子」搭載ウエア「FREEZE COOLER」展示ブース株式会社リブレが開発した「ペルチェ素子」搭載ウエア「FREEZE COOLER」展示ブース

 リブレによると、ファンウエアの場合には、35℃を超える現場では冷却効果を感じにくく、逆に温風が身体をめぐり体調不良となるケースもあるといいますが、どのような経緯で開発されたのでしょうか。

 同社の営業部 課長/ジーンズソムリエの花房 大治さんに話を伺ってみました。

株式会社リブレが開発したウエアに搭載された「ペルチェ素子」株式会社リブレが開発したウエアに搭載された「ペルチェ素子」

「弊社はバイク専門のウエアブランドとして電熱グローブの販売を2008年より行ってきましたが、お客様より“なぜ暖かいのばかりで冷たいのをやらないのか”というご意見を頂き、ペルチェ素子を搭載したウエアの開発をスタートさせました。

 ペルチェ素子に関しては最初にソニーさんが開発されたんですが、うまいこと商品化できなかったようで、その後、パナソニックさんもチャレンジされたようですがうまくいかず、弊社に“一緒になにかできませんか”というお話を頂き、ペルチェ素子を小さく3つに分けて提案をさせて頂きました。

スイッチを入れてからわずか10秒ほどで冷気を感じられる「ペルチェ素子」搭載ウエアスイッチを入れてからわずか10秒ほどで冷気を感じられる「ペルチェ素子」搭載ウエア

 ペルチェ素子は、クルマの冷蔵庫などにも使用されているもので、電気を通すと片面が冷たくなって片面が熱くなるという性質があります。

 弊社では約4cmの大きさで、首や脇の下などの血流のいい部分に当たるように配置して身体を冷やすようにしています。

ウエア開発前は「ペルチェ素子」搭載のハンディファンも開発ウエア開発前は「ペルチェ素子」搭載のハンディファンも開発

 約2年ほど前から試験販売させて頂いているんですが、作業服メーカーさんへのOEM共有からスタートさせて頂いて、真夏の熱中症対策として拡販させてもらったところ、今年からバイク用としても展開することになりました。

 暑すぎるとバイク関連の需要はどうしても落ち込むので、このウエアを使ってなんとか乗って、乗り越えてほしいというメーカーさんもいっしゃいます。

 ペルチェの個数にもよりますが、3つ搭載されたものが基本で、10000mAh バッテリー使用時に弱で最大約6時間、中で4.5時間、強で約3.5時間の連続使用が可能です。

 ちなみに、接触表面冷却温度は強でマイナス約20℃、中でマイナス約15℃、弱でマイナス約10℃としていますが、イメージとしてペルチェのプレート部の温度は冷たくなっても7℃くらいまでです。

 また生地に関してはどんなものでも搭載可能ですが、熱くなる面に関してはファンで熱を逃がしていますので、メッシュ素材のようなものを使用することを推奨させて頂いています。

水冷服や空調ファンとのかけ合わせも思案中というペルチェ素子搭載ウエア水冷服や空調ファンとのかけ合わせも思案中というペルチェ素子搭載ウエア

 来年は水冷服とペルチェをかけ合わせたり、空調ファンと組み合わせるなど、熱中症対策の次世代のウエアとして広めていきたいと考えています」。

※ ※ ※

冷却と発熱、双方が可能なペルチェ素子。スイッチの切り替えにより、一着でオールシーズンを過ごすことも可能とのこと冷却と発熱、双方が可能なペルチェ素子。スイッチの切り替えにより、一着でオールシーズンを過ごすことも可能とのこと

 騒音や振動を発生せず、スイッチの操作で電極の向きを反転することで、寒冷時には発熱するヒートウエアとしての利用も可能というペルチェ搭載ウエア。今後の発展にも期待がかかります。

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