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歩行者に救護義務はある!? 急に飛び出してきた歩行者を避けてバイクで転倒した際の歩行者の扱いとは

バイクのニュース / 2024年7月22日 10時10分

交通事故において事故の相手を救護せず、そのまま立ち去ってしまう行為である「ひき逃げ」は、「救護義務違反」という立派な犯罪です。では、歩行者が自身の飛び出しにより転倒したバイクのライダーを放置しれ立ち去った場合、救護義務違反になるのでしょうか。

■救護義務違反は立派な犯罪!

 バイクやクルマの運転手に限らず、外出する全ての人にとって無関係とは言えないのが交通事故。2023年の交通事故発生件数は30万件以上であり、負傷者数も36万人以上。日本人の500人に1人以上が、交通事故で怪我をしている計算になります。

 いままで交通事故に遭ったことがない人でも、これから交通事故に巻き込まれてしまう可能性は十分にあるという事。

 そんな交通事故のなかでも特に悪質なのがひき逃げで、ひき逃げが犯罪であることは、バイクやクルマを運転する人なら必ず知っているはずです。

交通事故のなかでも特に悪質なのがひき逃げで、ひき逃げが犯罪であることは、バイクやクルマを運転する人なら必ず知っているはず交通事故のなかでも特に悪質なのがひき逃げで、ひき逃げが犯罪であることは、バイクやクルマを運転する人なら必ず知っているはず

 道路交通法第72条では「交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない」と規定されています。

 つまり、事故相手の救護をする必要がある旨が書かれており、この規定を守らない場合はひき逃げ。救護義務違反で、罰されることになります。

 ひき逃げと聞いて真っ先にイメージするのは、バイクやクルマで歩行者と接触する構図でしょう。しかし、交通事故で怪我をするのは歩行者だけとは限りません。

 相手が歩行者の場合だけでなく、バイクやクルマのような車両に乗っている側も、負傷者の保護は必要です。そのため、そのまま立ち去った場合は救護義務違反で罰せられる事になります。

歩行者とバイクやクルマが関わる事故において、バイクやクルマ側の乗員のみが怪我をするケースもあり得る歩行者とバイクやクルマが関わる事故において、バイクやクルマ側の乗員のみが怪我をするケースもあり得る

 また、歩行者とバイクやクルマが関わる事故において、バイクやクルマ側の乗員のみが怪我をするケースもあり得ます。

 例えば信号無視をして道路を横断した歩行者を避けてバイクが転倒するケースや、同じような状況でクルマが電柱、ガードレールに衝突してしまうケースなど。

 そのような事故において、歩行者がバイクやクルマ側の怪我人を救護せずに立ち去ってしまった場合、歩行者も救護義務違反に問われるのでしょうか。

 結論から言えば、歩行者が救護義務違反に問われることはありません。それは、道路交通法の救護義務について言及している条文が「車両等の運転者」や「乗務員」を対象としているため。

 ただし、救護義務違反に問われるかどうかと、その場から立ち去っていいかどうかは、全く別の問題。もちろん、歩行者とバイク、クルマの事故の過失割合を決める際、交通弱者である歩行者が有利になることは明白です。

 しかし、歩行者に信号無視や飛び出しなどの過失が認められた場合は、歩行者にも賠償責任が発生することがあるので注意してください。

交通事故の当事者になった場合は無断で立ち去ることなく、必ず警察に連絡をし、必要に応じて負傷者の救護をするようにする交通事故の当事者になった場合は無断で立ち去ることなく、必ず警察に連絡をし、必要に応じて負傷者の救護をするようにする

 歩行者の著しい過失でクルマやバイク側の乗員が怪我をしてしまった場合、歩行者が過失障害、または重過失障害に問われるケースもあり、実際に2021年に赤信号の横断歩道を渡り、バイクの運転手に怪我をさせた男性が、重過失障害の容疑で書類送検されています。

 歩行者だからといって、交通事故において加害者になる可能性が皆無な訳ではありません。交通事故の当事者になった場合は無断で立ち去ることなく、必ず警察に連絡をし、必要に応じて負傷者の救護をするようにしましょう。

 なお、救護義務に過失割合は影響しません。つまり、たとえ相手の著しい過失により事故が起きた場合でも、怪我をしている相手を救護する義務はあるということ。

 怪我の程度によっては、応急救護や迅速な通報の有無で回復に必要な期間が大きく変わることがあります。

 それだけでなく、大きな事故では生死に関わることもあるため、どちらが悪いと考える前に、まずは目の前の負傷者を救護する事が重要です。

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