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走りの2スト原2スクーター ホンダの初代「リード125」はエアロパーツを装備!?

バイクのニュース / 2024年7月15日 19時40分

1982年に新登場した本格的スポーティモデル、ホンダ「リード125」は、最高出力10PSを発揮する新設計エンジンとエアロも装備する独特なデザインで、当時の手軽に乗れるスクーター市場の頂点に立ちました。

■人気シリーズの最上位機種は、元祖スポーツスクーターだった!?

 ホンダが1976年に発売した「ロードパル」や、他社が発売したステップスルーのスクーター、さらに1980年に発売されたホンダのスクーター「タクト」などの登場により、原付ファミリーバイク市場が大きく発展しました。

1982年に登場したホンダ「リード125」は、豪華な車体装備に新設計の空冷2ストローク単気筒エンジンを搭載し、スクーター最高クラスの10PSを誇る本格的スポーツスクーターだった1982年に登場したホンダ「リード125」は、豪華な車体装備に新設計の空冷2ストローク単気筒エンジンを搭載し、スクーター最高クラスの10PSを誇る本格的スポーツスクーターだった

 1980年代に入ると、各バイクメーカーから新型ファミリーバイクやスクーターが次々と投入されます。ホンダは1982年、それまでの手軽に乗れる路線とは一味違うスポーティなスクーター「リード50」と「リード80」をシリーズ展開します。新設計エンジンの爽快な走りと、活発感のある独特のスタイルで人気シリーズとなりました。

 さらにその勢いは原付2種の排気量125ccクラスにも及び、同年10月に「リード125」が登場します。

「リード125」はシリーズの中で兄貴分的存在で、ドラマチックな走りの「スーパー・スクーター」と呼ばれ、発売直後はスクーターの頂点に君臨しました。

 当時のスクーターとしては最も高出力の10PSを発揮する、5ポートの新設計空冷2ストロークエンジンを搭載し、放熱効果の高いアルミシリンダーや、新開発の2極ワイドギャッププラグなども採用しています。

コックピットには透過光式オプティカルメーターを装備。50km/h以上になると速度計の針の色が赤に変わり、制限速度を知らせる。回転計や燃料計も装備するコックピットには透過光式オプティカルメーターを装備。50km/h以上になると速度計の針の色が赤に変わり、制限速度を知らせる。回転計や燃料計も装備する

 オートマチックの変速機構は最新メカニズムである新トルクセンサー付Vマチックにより、なめらかな変速フィーリングを実現しました。

 前輪にはアクスル部分を前進させた油圧式ボトムリンク・クッションを採用することにより、凸凹路の乗り心地が向上しています。後輪は油圧ダンパー付きのリアツインショックを装備しています。

 前後輪とも直径110mmの大型ドラムブレーキを採用することで2人乗りに対応するなど、125ccスクーターならではの装備とされました。

 また、スクーターでは初となるキャストホイールを採用し、新設計の10インチワイドチュープレスタイヤを装着します。

フロントカウルの下部両側に突き出した牙のような印象のエアロパーツ。ホンダは「エア・スタビライザー」と呼称フロントカウルの下部両側に突き出した牙のような印象のエアロパーツ。ホンダは「エア・スタビライザー」と呼称

 さらに、スクーターでは初装備となるエア・スタビライザーを、車体前方足元に前輪を挟むように配置し、走行時にフロア下に流れ込む空気を整流し、直進性を高める効果があったようです。もちろん、フロントまわりのスタイリングを際立たせる効果も抜群でした。

 2人乗りも余裕な車体と、豪華でクラス最速を誇ったスポーツスクーター「リード125」は、アメリカ、ヨーロッパにも輸出されて好評を博したようです。

2人乗りも快適な大型のダブルシートは、レザー調のシート地で高級感がある。シート高は740mmで、アルミ製大型リアキャリアも装備する2人乗りも快適な大型のダブルシートは、レザー調のシート地で高級感がある。シート高は740mmで、アルミ製大型リアキャリアも装備する

 独特なデザインの「リード」シリーズは1985年の「リード80SS」に受け継がれますが、その後は比較的オーソドックスなスクーターデザインとなり、エンジンの4ストローク化を経て、車名は2013年の新登場から現在の「リード125」に受け継がれています。

 ホンダ「リード125」(1982年型)の当時の販売価格は23万8000円です。

■ホンダ「LEAD 125」(1982年型)主要諸元
エンジン種類:空冷2ストローク単気筒
総排気量:124cc
最高出力:10PS/6500rpm
最大トルク:1.3kg-m/5000rpm
全長×全幅×全高:1750×645×1090mm
始動方式:セル・キック併用
車両重量:91kg
燃料タンク容量:7L
タイヤサイズ(前後):3.50-10-4PR

【取材協力】
ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内)
※2023年12月以前に撮影

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