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ソアラ伝統の贅沢なフォルムは圧巻!トヨタ三代目「ソアラ 3.0GT」とは

バイクのニュース / 2024年7月14日 17時10分

モータースポーツ界の生き字引、現役レーサーの木下隆之氏の新連載コラム「木下隆之のヒストリカルパレード(通称:ヒスパレ)」連載第19回目は、アメリカで大成功を収めていたレクサスブランドを前提に開発されていたトヨタの三代目「ソアラ3.0GT」。発売当時の世間の状況を踏まえ解説します。

■優雅な世界観を継承した三代目「ソアラ3.0GT」

 あるいは日本に誕生した初めての、高級パーソナルクーペと言っていいのかもしれません。

 トヨタ・ソアラの誕生は衝撃的でした。初代の誕生は1981年です。堂々としたボディに大排気量エンジンを搭載、それでいて基本的に2名乗車の2+2的なコンセプトでした。贅沢ですよね。高価格帯でしたから、豊かなユーザーの象徴でもあったのです。

トヨタの三代目「ソアラ3.0GT」(写真提供:Mクラフト)トヨタの三代目「ソアラ3.0GT」(写真提供:Mクラフト)

 そのコンセプトは脈々として受け継がれていきました。今回紹介する2000年仕様は3代目ですが、初代からのコンセプトと完成度と、そしてその優雅な世界観を失っていませんね。

 前後に伸びやかな2ドアクーペスタイルは、ソアラの伝統を汚すことなく贅沢なフォルムでした。デザインはアメリアのデザインスタジオ「キャルティ」でした。アメリカで大成功を収めていたレクサスブランドを前提に開発されていました。生産は日本でしたが、ハートの部分ではアメリカ生まれの日本車だったのです。

全長は4.9m、全高は1.35mに抑えられている(写真提供:Mクラフト)全長は4.9m、全高は1.35mに抑えられている(写真提供:Mクラフト)

 全長は4.9m、全幅は1.8mに達します。その代わりに全高は1.35mに抑えられています。最近の肥大化したモデルと比較すれば、数字の上ではコンパクトですが、けして窮屈な感覚はありません。その余裕あるスタイルは、いかにも帰国子女であることを思わせます。

 狭くないコクピットにゆったりと腰を下ろし、優雅に走らせる。それがソアラの世界観なのです。

 背中に汗を滴らせてコーナーに挑むようなスポーツカーではありません。あくまで優雅にドライブするのが似合うスポーティカーです。あるいはスペシャリティカーとも言えますね。

「3.0GT」には直列6気筒3リッターエンジンを搭載(写真提供:Mクラフト)「3.0GT」には直列6気筒3リッターエンジンを搭載(写真提供:Mクラフト)

 試乗車は2000年仕様の「3.0GT」です。直列6気筒3リッターエンジンを搭載します。ソアラには直列6気筒2.5リッターターボとV型8気筒4リッターNAエンジンのラインナップで商品展開してきましたが、後期になって3リッターが追加されたのです。

 タイヤも16インチに拡大されましたし、それに伴ってブレーキも強化されました。走りの点でも完成形と言えるかもしれません。

 ハイウエイを突き進むのも余裕でこなしますが、高級ホテルのエントランスに横付けし、美女をエスコートする、そんなシーンが似合います。高級セダンよりもむしろ贅沢な雰囲気さえします。

優雅にドライブするのが似合うスポーティカー「ソアラ」のインテリアは、余裕すら感じる質感を実現していた(写真提供:Mクラフト)優雅にドライブするのが似合うスポーティカー「ソアラ」のインテリアは、余裕すら感じる質感を実現していた(写真提供:Mクラフト)

3代目ソアラのデビューは1991年ですから、バブル経済が終焉を迎えようとしている時期でした。商業的に大成功とはならなかったのはシュリンクした経済が理由でしょう。

 ですが、クルマそのものはバブル経済の象徴のような作り込みでした。バブル経済に翻弄されたとはいえ、いかにもバブル期に開発されたことを窺わせる贅沢感が個性の源です。

◾️トヨタ「ソアラ3.0GT」

<エンジン>
形式:2JZ-GE
種類:直列6気筒DOHC24バルブ
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
総排気量(cc):2997
圧縮比:10.5
最高出力(ps/r.p.m):230 (169kW)/6000
最大トルク(kg-m//r.p.m):31.0 (304.0N・m)/4000
燃料タンク容量(リットル):78
<寸法・定員>
全長(mm):4900
全幅(mm):1805
全高(mm):1340
ホイールベース(mm):1560
車両重量(kg):1560
乗車定員(名):5

※ ※ ※

ホンダは、「ニュースタイリッシュスポーツ」をキーワードにスポーティで流麗なボディに、粘り強く、静粛性に優れた水冷・4ストローク・250ccエンジンを搭載した高級感あふれる大型スクーター「フォルツァ」を2000年3月に発表した。

ホンダの大型スクーター「フォルツァ」ホンダの大型スクーター「フォルツァ」

 スタイリングは、左右独立型のデュアルヘッドライトを採用し、フロントからリアまでシャープなボディラインで統一するなど、躍動感とスポーティ感にあふれ、快適で余裕のある走行が楽しめる空力特性に優れたボディ形状とした。発売当時の価格(税込)は、53万9000円。

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