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バイクも関係ある? EUの2035年ガソリン車規制

バイクのニュース / 2024年8月2日 10時10分

EUが2022年10月に打ち出した規制によると2035年以降、ヨーロッパではガソリン車の新車販売が禁止されます。この規制によって、バイクのガソリン車の新車販売もなくなってしまうのでしょうか。

■バイクは規制対象外でも油断ならない理由とは

 EUは2022年10月に、2035年以降のガソリン車の販売を認めない方針を打ち出しました。

 これは「新車のCO2排出量を0にする」ことを目標とするもので、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車のほか、カーボンニュートラルなバイオ燃料で走る自動車も規制の対象です。

 2035年以降に新車で販売をすることが許されているのは、エンジンを使用しない電気自動車のほか、燃料電池車や水素自動車、e-fuelという合成燃料を使用した自動車のみ。

 合成燃料の精製コストや、水素ステーション普及の大変さを考慮すると、2030年代以降の自動車業界の主役は電気自動車になる事が予想されます。

 では2035年以降は、この規制に伴いガソリンバイクの新車販売も、禁止されるのでしょうか。

EUの打ち出した2035年ガソリン車規制によってガソリンバイクの新車販売が制限されることはないEUの打ち出した2035年ガソリン車規制によってガソリンバイクの新車販売が制限されることはない

 結論から言うと、この規制によってガソリンバイクの新車販売が制限されることはありません。条文によると、規制が対象としているのは、乗用車や小型の貨物車のみ。つまり、バイクはこの規制の対象外であり、2035年以降も販売して良いという事。ただし、乗用車の電動化に伴うガソリンスタンドの減少によって、ガソリンバイクに乗りにくくなる可能性は十分に考えられます。

 また、自動車業界全体に電動化の流れがある中で、今後バイクにも同様の規制が設けられる可能性はかなり高いと予想されています。

 このような規制を設けているのはEUだけではありません。例えば、東京都知事である小池百合子氏は、2035年までに新車販売される全てのバイクを非ガソリン化する、という目標を掲げています。

 ここでいう非ガソリン化というのは、純ガソリン車の販売をなくすということ。エンジンを使用しない電動バイクだけでなく、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車の販売は容認されています。

自動車業界全体に電動化の流れがある中で、今後バイクにも同様の規制が設けられる可能性はかなり高い自動車業界全体に電動化の流れがある中で、今後バイクにも同様の規制が設けられる可能性はかなり高い

 現在販売されているバイクは、ほぼ全てが純ガソリン車。国内4メーカーが日本向けに販売する電動、もしくはハイブリッドのバイクは、ホンダ「EM1 e:」、「PCX e:HEV」、ヤマハ「E-ビーノ」、カワサキ「ニンジャ7 ハイブリッド」の4種類。このままでは、都内で新車購入できるバイクの選択肢が、大幅に狭まってしまいます。

 もし都内で販売規制がかかったとしても、その他の道府県では引き続き販売が可能なため、日本から純ガソリンバイクが消えることはありません。

 ただし、日本の中でもっとも人口の多い東京でガソリンバイクの販売が禁止された場合、メーカーにとっては大打撃となるでしょう。

 これに対するメーカーの対応はさまざまで、例えばカワサキは2035年までに、欧米や日本などの先進国向け主要モデルをすべて電動化するという方針を発表しました。

 また、ホンダも2030年までに、コミューターモデル中心に総販売台数の約15%を電動二輪車とし、2040年代半ばには全てのモデルを電動化することを目指しています。

国内4大メーカーは、電動バイクに搭載するバッテリーを共通の作りにし、相互利用を可能にすることで合意した国内4大メーカーは、電動バイクに搭載するバッテリーを共通の作りにし、相互利用を可能にすることで合意した

 この2社のほか、ヤマハ、スズキを合わせた国内4大メーカーは、電動バイクに搭載するバッテリーを共通の作りにし、相互利用を可能にすることで合意しました。

 これにより、ガソリンスタンドと同様にステーションでのバッテリー交換を可能にし、待ち時間なしに満充電されたバッテリーを利用できるシステムの実現が容易になります。

 このように国内メーカーはバイクの電動化に向け、着実に準備を始めています。

 なお、純ガソリンバイクの新車販売が禁止されても、すでに所有しているバイクの使用や、中古車の販売が禁止される訳ではありません。そのため、しばらくの間は不自由なくガソリン車に乗ることができるでしょう。

 ただし、2035年以降にさらに規制が厳しくなり、中古車の販売も規制されたり、ガソリンバイクの乗り入れが禁止される地域が現れたりする可能性もあるため、今後の動向から目が離せません。

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