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一体どんな意味がある? バイクを停止させる前のエンジンの空ぶかし

バイクのニュース / 2024年8月3日 10時10分

旧車に乗る人がしばしばおこなう、バイクのエンジンを止める前の「空ぶかし」には、どのような意味があるのでしょうか。また、空ぶかしする必要はあるのでしょうか。

■バイクの空ぶかしにはどのような意味がある?

 古い年式のバイクに乗る人のなかには、エンジンを切る前に空ぶかしをすることを重要視している人もいます。当時のバイクにおいて、空ぶかしはたしかに一定の効果がありましたが、今ではする必要のない動作となりました。

 そんな空ぶかしには、どのような意味があったのでしょうか。

空ぶかしをおこなうのは、燃焼室内の温度を上げることでカーボンを綺麗に焼ききりつつ、プラグ被りも防ぐためであると言われている空ぶかしをおこなうのは、燃焼室内の温度を上げることでカーボンを綺麗に焼ききりつつ、プラグ被りも防ぐためであると言われている

 それを理解するためには、まず現代のバイクと当時のバイクの違いについて知る必要があります。

 現代のバイクにおいて、混合気はフューエルインジェクションと呼ばれる部品を通してエンジンに送られています。フューエルインジェクションは電子制御の精密機械であり、技術が発展する前はキャブレターと呼ばれる機械制御の部品が混合気を供給していました。

 キャブレターはフューエルインジェクションと比べ細かな調整が苦手で、特にごく少量のガソリンを燃やして低回転を維持するアイドリングの状態では、燃焼が不完全になってしまうこともたびたびあります。

 例えば、ガソリンに対して空気が少なくなりすぎると、燃えきれなかった成分がすす、いわゆるカーボンとして燃焼室内に残ります。

 そのカーボンがプラグに付着すると、失火の原因となるほか、堆積したカーボンが燃焼室内に残り、燃焼室の形状が変わることによるノッキング、異常燃焼の原因にもなります。

 また、未燃焼のガソリンがスパークプラグに付着し、火花が飛ばなくなってしまうことも。この現象を「プラグ被り」といいます。

 空ぶかしをおこなうのは、燃焼室内の温度を上げることでカーボンを綺麗に焼ききりつつ、プラグ被りも防ぐためであると言われています。

空ぶかしをおこなうのは、燃焼室内の温度を上げることでカーボンを綺麗に焼ききりつつ、プラグ被りも防ぐためであると言われている空ぶかしをおこなうのは、燃焼室内の温度を上げることでカーボンを綺麗に焼ききりつつ、プラグ被りも防ぐためであると言われている

 一方、フューエルインジェクションを用いる現代のバイクの場合、毎回カーボンを焼くよう心がける必要はありません。もちろん、低回転での走行ばかりを繰り返すと、どうしてもカーボンは溜まりやすくなります。ただし定期的にエンジンの回転数が上がるような運転をすることで、問題になるほどのカーボンだまりは起きない仕組みとなっています。

 また、古い年式のバイクにおいても同様の方法でカーボンを焼ききることができます。空ぶかしに一定の効果はあるとしても、楽しく走行する片手間にカーボンを焼き切る方が効率的だと言えるでしょう。

 そしてプラグにガソリンが付着し、点火できなくなった場合でも、数分経てばガソリンは気化し、またエンジンがかかるようになります。そのため、騒音を伴う空ぶかしをしてまでガソリンを燃やそうとする必要はありません。エンジンにとっていいことがないばかりか、騒音から御近所トラブルに発展してしまう可能性もあるので、空ぶかしはしない方が賢明。

 無用なトラブルを避けるためにも、空ぶかしはする必要がないと言えるでしょう。

 なお、走行中のバイクがシフトダウンをする際に軽く空ぶかしをしている場面に遭遇することがありますが、この空ぶかしは「ブリッピング」と呼ばれる、意味のある空ぶかしです。

 シフトダウンをする際に、クラッチを繋げるとエンジンの回転数が上がるのですが、クラッチを繋げる前にわざと回転数を上げておき、滑らかにクラッチを繋げることを目的とした空ぶかしが「ブリッピング」と呼ばれます。

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