長期休みに練習したい人必見！ バイクの操作方法のおさらい

夏の長期休暇を利用して、バイク免許の取得やバイクに乗る練習をしたいと考えている初心者ライダーも少なくないはず。バイクを安全に運転するためにはまずは操作方法を十分に理解しておく必要がありますが、バイクはどのように操作すればよいのでしょうか。

■初心者ライダー必見！バイクの基本的な操作方法をおさらい

　夏の長期休みを前に、バイクの免許を取りたいと考えていたり、この夏初めてバイクでの遠出を計画したりしている初心者ライダーもいるでしょう。
　
　しかしバイクに乗らない人にとって、バイクの操作は未知なるもの。走行しているライダーを見ていると、なんとなく両手・両足を使って操縦をしていることは分かるものの、覚えることが多そう、複雑そう、難しそうと感じる人も少なくないかもしれません。

「教習所に通う前に基本的なことを知っておきたい」という人や、「長期休みを利用して練習したい」という初心者ライダーにとっても、バイクの操作方法、“基本の基”をきちんと確認しておくことは大切ですが、バイクはどのように操作すればよいのでしょうか。

マニュアル車の操作方法の基本を確認！

　そもそもバイクには、オートマ（AT）車とマニュアル（MT）車があります。オートマ車は、基本的に右手のアクセルを回せば走り出します。また自転車と同様、右手の前輪ブレーキ、左手の後輪ブレーキで減速、停止の操作をおこないます。一方、マニュアル車は、そこにクラッチやギアチェンジの操作が加わるため、より操作が複雑です。

　では、マニュアル車はいったいどのように操作しているのでしょうか。初めに、マニュアル車を操作する上で欠かせない重要なパーツの場所、働きを押さえておきましょう。

　まず右手ハンドルは、アクセル（スロットル）と前輪ブレーキ。アクセルを回すと、ガソリンと空気を合わせた混合気がエンジンに送り込まれ、回転数が上がっていきます。ちなみに、リアブレーキは右足のペダルです。

　次に左手ハンドルです。左手ハンドルはクラッチレバー。クラッチとは、エンジンの動力をトランスミッション（変速機）に伝えたり切り離したりする「動力伝達装置」をさします。一般的にクラッチレバーを握ることを「クラッチを切る」と言いますが、クラッチレバーを握ると、エンジンの動力がタイヤに伝わらなくなります。

車体右側足元にブレーキペダル、左側にはチェンジペダルがある

　そして最後は、左足のギアチェンジペダルについてです。左手のクラッチ操作と連動して操作することでギアチェンジ（シフトチェンジ）をすることができます。ペダルを一番下に踏み込むと1速、つま先でペダルを上に上げていくと2速、3速、4速、5速とシフトアップすることができます。ニュートラル（N）は、1速と2速の間にあります。

　なお補足ですが、ギアが低いほどエンジンの回転数は高くなるため、低速ギアは発進時や坂道の走行に適しています。一方、高速ギアは平坦な道や高速道路など、ある程度スピードが出てくる場面で使用します。

■MT車を実際にはどのように発進させるのか?

　マニュアル車を発進させる手順は以下の通りです。

キーシリンダー（イグニッション）にキーを差し込んで右に回し、電源を入れる

　まずはじめに、キーシリンダー（イグニッション）にキーを差し込んで右に回し、電源を入れます。クルマとは違い、バイクはキーを回しただけではエンジンはかかりません。そしてギアがニュートラルになっていることを確認し、セルボタンを押して、エンジンをかけます。

　次に、クラッチレバーを握り、ニュートラルになっているギアを1速に落とします。そしてクラッチレバーをゆっくりと戻しながら、アクセルも回していきます。クラッチレバーが半クラッチと呼ばれる位置に入ると、バイクはゆっくりと前進しはじめます。この時、クラッチレバーはゆっくり戻さないとエンストしてしまうので、注意しましょう。

　また走行中にギアチェンジをするときは、アクセルを戻したあと、クラッチレバーを握って2速に入れ、アクセルを回しながらクラッチレバーを離します。この際は、発進時のようにゆっくりとレバーを戻す、つまり半クラッチを使う必要はありません。半クラッチは発進時のみに使う操作です。

停止をする際は、はじめにアクセルを元に戻してから前輪ブレーキ、後輪ブレーキをかける

　最後は停止の操作方法について。停止をする際は、はじめにアクセルを元に戻してから前輪ブレーキ、後輪ブレーキをかけます。そして、ギアを落としていき1速にしてから、バイクが完全に停止する前にクラッチを切ります。以上が、バイクの基本的な操作です。
　
※　※　※

　クラッチとギアチェンジの操作があるマニュアル車は、操作が複雑で、乗りはじめるまでは不安に思う人も多いかもしれません。実際、はじめのうちはたびたびエンストしてしまうということもあるでしょう。しかし、必ず慣れてくるものです。正しい手順を覚えたら、あとはどんどん練習して、感覚を掴んでいくしかありません。そうすれば、体が自然と覚えていくはずです。