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ガソリンが腐るって本当!?バイクを長期保管するには

バイクのニュース / 2024年7月19日 13時10分

ガソリンが劣化すると困った問題がいくつも起こります。さらにバイクを長期保管する際にも、ガソリンの劣化を先読みして対応する必要があります。

■ガソリンが劣化するとこんな厄介なことが起きる

 夏の真っ盛りで、旅行や帰省といったおでかけが多くなる時期です。中には、長期のおでかけになってしまい、バイクにしばらく乗れないという人もいるのではないでしょうか。

 そんなときに心配になるのが、バイクの保管方法です。バイクを長期間放置してしまった結果、ガソリンが悪くなって、修理にとんでもないお金がかかったというケースもあります。

バイクを長期間放置してしまった結果、ガソリンが悪くなって、修理にとんでもないお金がかかったというケースがあるバイクを長期間放置してしまった結果、ガソリンが悪くなって、修理にとんでもないお金がかかったというケースがある

 では、ガソリンはどのくらいで腐ってしまうのでしょうか。

「ガソリンが腐る」というのは、言い換えれば「ガソリンが劣化している」ということになります。

 ガソリンは元々は無色透明でサラサラとしています。(なお、自動車用のガソリンは、誤った種類の油を入れないようにするため、オレンジ色に着色されています。)ですが、ガソリンが劣化すると、色は黒く変化し、ドロドロとした状態になり、悪臭を放つ
ようになります。

 このような変化が起こる理由としては、2つの原因があげられます。

 1つ目の原因は、ガソリンに含まれる「アルケン」が酸化することです。ガソリンを長期間放置しているうちに、徐々にアルケンは酸化していきます。アルケンが酸化すると、ギ酸や酢酸に変化します。これらのギ酸や酢酸が独特の刺激臭を持っているため、ガソリンが劣化すると悪臭を放つようになります。

 そして2つ目の原因は、ガソリンの中の揮発しやすい成分が抜けることです。揮発しやすい成分も、ガソリンを長期保管していると徐々にそこから抜けていきます。そんな揮発しやすい成分とは反対に、揮発せずにガソリンに残ってしまう成分は、ネバネバしていて、流れも悪くドロドロする性質を持っています。そのため、劣化したガソリンはドロドロした黒い状態になります。

 このような変化が起こるため、劣化したガソリンは黒く、ドロドロして、悪臭を放つようになります。

 ガソリンが劣化する期間は保存状態にもよりますが、空気に触れやすい状態だと3ヶ月ほどで劣化が始まります。ただし、劣化は徐々に進んでいくので、1年未満であれば、ガソリンが劣化したとしても、手に負えない状態にはならないようです。

■保管する期間ごとに分かれるガソリンへの対応

 では、バイクを長期で保管したい場合は、ガソリンをどう扱うのが最適なのでしょうか。ここでは、バイクを保管する期間を「半年から1年くらい」と「数年以上」という2通りに分けて考えます。

 まず、「半年から1年くらい」の保管の場合は、ガソリンを満タンにして保管することをおすすめします。

ガソリンを満タンにすることで、燃料タンク内で結露が発生することを防ぐ効果があるガソリンを満タンにすることで、燃料タンク内で結露が発生することを防ぐ効果がある

 これは、ガソリンを満タンにすることで、燃料タンク内で結露が発生することを防ぐ効果があるからです。ガソリンの劣化は、1年未満であれば大きな問題にはならないため、タンクに入れたままにしても心配はありません。

 逆に、ガソリンを満タンにせず中途半端に残してしまった場合は、タンク内に結露が発生しやすくなります。また、タンクに残されたガソリンも空気と触れやすくなり、劣化しやすくなります。ガソリンが劣化すれば、さきほどのギ酸や酢酸が発生します。そのため、これらの酸とタンク内の結露によって、タンクが内側から腐食して、バイクにダメージを与える可能性が大きくなるというわけです。

 また「数年以上」の保管の場合は、タンクからガソリンを抜いて、タンクを乾燥させることをおすすめします。

 これほど長期の保管になると、ガソリンは黒くドロドロになるまで劣化します。このドロドロのガソリンは、タンクやパイプ、さらにはエンジンにもこびりつき、部品の交換が必要になるくらいの重大な故障の原因になります。

長期の保管になると、ガソリンは黒くドロドロになるまで劣化し、部品の交換が必要になるくらいの重大な故障の原因になる長期の保管になると、ガソリンは黒くドロドロになるまで劣化し、部品の交換が必要になるくらいの重大な故障の原因になる

 これらを修理・交換するためには高額な費用がかかります。そこで、劣化したガソリンによる故障を防ぐために、あらかじめガソリンを抜いておいた方がいいようです。

 いずれにしても、中途半端にガソリンが残っている状態がバイクにとっては大きな負担になるため、「ガソリンを入れたままにするなら満タンにする」「満タンにしないなら空にする」といったはっきりとした対応が必要です。
 
※ ※ ※

 ガソリンは急激に劣化することは少ないですが、何年も放置すると手に負えないくらいに劣化して、バイクにもお財布にもダメージを与えることになります。そのために、保管しようと考えている期間に合わせてガソリンを満タンにするか、タンクからガソリンを抜いて乾燥させるかを選ぶ必要があります。

 また、ガソリンの対応だけではなく、「カバーをかける」といった基本的な保管の方法の確認や、「事前にオイルを交換しておく」といったエンジン周りのお手入れも、バイクを長期間保管するためには重要になるので、あわせて確認することをおすすめします。

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