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世界最大の自転車レースでも盗難発生!? 万が一盗まれてしまった時に必要な対応とは?

バイクのニュース / 2024年7月25日 13時10分

自転車盗難の認知件数は12万件超(2022年)。残念ながら、自転車盗難は私たちにとって身近な犯罪です。万が一、被害に遭ってしまった場合は必ず警察に盗難届を提出しましょう。

■生活の足を奪う卑劣な犯罪を許さない

 世界最大の自転車レースであるツール・ド・フランスが、今年も白熱したレース展開でファンを熱狂させましたが、その裏側で、なんともやるせない事件が発生しました。第11ステージ終了後、フランスに拠点を置くチーム「トタルエネルジー」のレース用自転車が11台も盗まれてしまったというのです! 被害額は15万ユーロ(約2580万円)にもなり、メカニックの工具も盗まれてしまったそうで、続く第12ステージでは他のチームから支援を受けて出場したと報じられました。

自転車盗難の被害に遭わないために、最低限の対策を自転車盗難の被害に遭わないために、最低限の対策を

 その被害額にも驚きですが、1人の自転車好きとしては「自転車を盗む」という行為に憤りを感じます。クルマやバイクと同様に、自転車も自分の好みに合わせたり、自分のクセが反映されたりと、まさに相棒とも言える存在です。そんな大切な存在を奪うとは……。

 自転車の盗難は、私たちにとっても身近な犯罪です。法務省によると、2022年の自転車盗難の認知件数は12万8883件にも上るそうです。単純計算で1日に353台、約4分に1台の自転車が盗まれていることになります。なんとも腹立たしい数字です……。

 実際に自転車が盗まれてしまった場合は、まず最寄りの警察署や交番で盗難被害届を提出します。その際に重要になるのが、自転車の「防犯登録」です。防犯登録は盗まれてしまった自転車を見つけるための唯一の手掛かりであり、逆に言えば、防犯登録が行なわれていない自転車が盗まれてしまった場合、見つかることは絶望的だと言えます。

 防犯登録は、登録時に申し込み用紙に記入した氏名・住所・電話番号と、自転車のフレームに打刻された固有の車体番号が紐づけられているので、盗難された自転車がどこかで見つかった場合、登録している本人に連絡が来ることになります。また、盗難被害に遭った自転車を使用している人物を発見した場合、現行犯で捕まえることができます。自転車を所有する際の義務にもなっており、クルマやバイクのナンバープレートと同じものだと思って、自転車購入時は必ず登録しましょう。

 盗難被害届を提出する際、本人確認用の保険証や免許証などと併せて、防犯登録時に渡される登録の控えを持って行くと手続きがスムーズに進みます。ただ、この控えがいざという時に見つからないこともあるので、控えの用紙や自転車本体に貼られている防犯登録シール自体を携帯電話で写真に撮っておくことをオススメします。

 被害届の提出自体は簡単で、用意された書類に被害にあった日時や場所などを記入して、警察から状況のヒアリングが行なわれ、だいたい15~30分程で完了します。

 手続き後、無くなってしまった自転車が盗難車として警察のデータベースに登録されます。盗難届が受理されると「盗難届出証明書」が発行されるので、自転車が見つかるまで無くさないように保管しておきます。

 盗難届を提出した後は、残念ながら他にできる事はなく、自転車が見つかることを祈るだけです。ちなみに、ラッキーなことに警察から連絡が来る前に自力で自転車を見つけた場合は、忘れずに盗難届を取り下げてください。盗難届を取り下げずに見つかった自転車に乗り続けていると、自分自身が窃盗犯として疑われてしまう可能性があります。

 取り下げは、本人確認ができるものを持参して、警察署や交番で必要書類にハンコを押すかサインするだけという簡単なものです。

 自転車が盗難に遭ってしまった場合、どうしても受け身な対応で歯がゆい思いをしてしまいますが、最近では自転車用の「紛失防止タグ」なども販売されています。位置情報を利用してスマホなどで自転車の居場所を特定できるので、盗まれてしまった際も追跡することが可能です。

 とはいえ、こちらも盗まれてしまってからの対応になってしまいます。自転車が盗まれてしまう前の対応としては、必ず施錠すること、ワイヤーキーなどによるカギの追加、そして窃盗犯が手を出しにくいような、なるべく人目に付くところに駐輪することが肝心です。

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