日本の自動車史には欠かせない存在! X80系のトヨタ「マークII」とは
バイクのニュース / 2024年7月28日 17時10分
モータースポーツ界の生き字引、現役レーサーの木下隆之氏の新連載コラム「木下隆之のヒストリカルパレード(通称:ヒスパレ)」連載第21回目は、1992年式のX80系(6代目)のトヨタ「マークII 2.5グランデ・リミテッド」」を解説します。
■トヨタ「マークII」
「マークII」の歴史は少々複雑です。
「カローラII」がカローラから転じた派生モデルだから「カローラII」というのであれば納得できるのですが、トヨタには「マーク」というモデルがあるわけではないのに、「マークII」は「マークII」を名乗っているのです。
トヨタにはクラウンという伝統的な高級モデルがあり、一方でコロナと呼ばれる大衆車モデルがラインナップしていました。その中間を埋めるために開発されたのがコロナマークIIです。あえて言うなれば、コロナの高級仕様でしょうか。
ハイテク化が進んだ1992年式のX80系「マークII」(写真提供:Mクラフト)
初代コロナマークIIがデビューしたのは1968年ですから、歴史はけして短くはありません。コロナの上級モデルの位置付けでしたから、久しく「コロナマークII」を名乗っていました。ですが、5代目の「X70型」になって初めて、コロナの名が省略されました。晴れて「マークII」と独立したのです。気がつけば、コロナは絶版車となり、マークIIが生き残ることになります。
のちにそのポジションを「マークX」が受け継ぐことになります。それが2004年のことです。コロナマークIIは36年間も存在していたというわけです。日本の自動車史に欠かせないモデルであることに疑いはありません。
X80系からはすべてのグレードにDOHCエンジンが搭載された(写真提供:Mクラフト)
今回の試乗車は、1992年式のX80系です。高級感漂う「グランデ・リミテッド」。X80系からはすべてのグレードにDOHCエンジンが搭載されました。「ハイメカツインカム」と呼ばれ、ハイテク化が進んでいったのです。
初代デビューのコンセプトに忠実で、まさに大衆車にしては高級感があり、かといってショーファードリブン的なVIP感覚でもない。パーソナルユースでは上質でありながら華美ではない。その絶妙なポジショニングが人気でした。
ボディはセダンが基本系ですが、4ドアハードトップがあり、ピラーのある4ドアセダンがラインナップしていました。走りの性能が優れており、室内空間も広い。乗り心地も感心するほど優しかったので、タクシーや自動車教習車、あるいはパトカーなどにも採用されました。その意味では日本を支えたパーソナル高級セダンと言ってもいいかもしれませんね。
日本を支えたパーソナル高級セダンと言ってもいいトヨタ「MARK II 2.5グランデ・リミテッド」(写真提供:Mクラフト)
走りのフィーリングはいまでも十分に通用するものです。今回の試乗車は完璧なコンディションにレストアされていたこともあり、まるで新車であるかのような走り味だったのです。最近の日本者は肥大化が著しいようですが、この6代目マークIIのようなサイズ感と高級感のバランスが最適のような気がします。
◾️トヨタ「MARK II 2.5グランデ・リミテッド」
<エンジン>
形式:1JZ-GE
種類:直列6気筒DOHC
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
総排気量(cc):2491
圧縮比:10.0
最高出力(ps/r.p.m):180ps(132kW)/6000
最大トルク(kg-m/r.p.m):24.0kg・m(235.4N・m)/4800
燃料供給装置:EFI(電子制御式燃料噴射装置)
燃料タンク容量(リットル):65
<寸法・定員>
全長(mm):4760
全幅(mm):1710
全高(mm):1375
ホイールベース(mm):2680
車両重量(kg):1460
乗車定員(名):5
※ ※ ※
鈴鹿8時間耐久ロードレースにおいて、3年連続、通算30回目の優勝を飾ったホンダ。その立役者でもあるCBR1000RR-Rの原点とも言える「CBR900RR FireBlade」は、1992年に誕生しました。
ホンダのスーパースポーツ「CBR900RR FireBlade」
フロントカウルには独立2眼式ヘッドライトや空気抵抗を削減するための穴があいており、レースを意識した作りが外観からも容易に想像できます。水冷DOHC4バルブ4気筒エンジンは、CBR750RRに搭載予定のものをロングストロークとしたことで、総排気量893ccにアップし搭載している。
他社がツーリングを主としたモデルを市場に投入する中で「CBR900RR FireBlade」は、峠やサーキットなどでも運動性能を発揮できるモデルとして世界から注目されました。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
バイクはやっぱり4気筒!と思っているライダーが今乗っておくべき国産マシン
&GP / 2024年7月28日 7時0分
-
全長4.7mのトヨタ「アリオン」復活!? 姉妹車「レビンGT」も存在!? どういうこと? ライバル多き中国市場のイマ
くるまのニュース / 2024年7月25日 7時10分
-
トヨタの最強「小さな高級車」登場! 3L直6ツインターボ&“5速MT”搭載! 羊の皮を被った“狼”な「コンパクトセダン」とは?
くるまのニュース / 2024年7月14日 14時10分
-
トヨタ新型「カローラFX」発表に反響多数!? 「復活!?」「気になる」の声! 1987年モデルへの「敬意」盛り込んだ”スポーティセダン”!米国に登場
くるまのニュース / 2024年7月8日 17時10分
-
カローラより小さい!? トヨタの「小型クーペセダン」実車公開! スポーティカスタムがカッコいい「Yaris ATIV」タイでお披露目
くるまのニュース / 2024年6月30日 6時10分
ランキング
-
1恋人としては良いけど… 男性が「結婚をためらう女性」の特徴とは
ananweb / 2024年7月27日 20時15分
-
2年金15万円・81歳の母だったが、55歳長男が「私の老後は絶望的です」と悲観する「親の老人ホーム請求額」に驚愕
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月28日 10時15分
-
3女性から自然と「好かれる/嫌われる男性」に共通している“6つの特徴”
日刊SPA! / 2024年7月28日 8時52分
-
4これは今すぐ試したい!岡山県が提唱する、驚くほど簡単で綺麗な桃の切り方とは。≪実際にやってみた≫
東京バーゲンマニア / 2024年7月27日 19時9分
-
5出会った男性は100人以上…「婚活中毒」な35歳女性。目当ての男性から避けられる“残念な理由”は
女子SPA! / 2024年7月27日 15時47分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)