今日も朝から暑すぎる! 最近よく発令されてる「熱中症警戒アラート」とは?
バイクのニュース / 2024年7月30日 9時10分
酷暑が続く昨今、毎日のように「熱中症警戒アラート」が発令された旨のニュースを耳にします。そもそも熱中症警戒アラートには、どのような役割があるのでしょうか。
■毎日のように発令されている「熱中症警戒アラート」とは
梅雨が明けると、毎日のように全国各地で最高気温35℃以上の猛暑日を記録する日本の夏。ライダーにとって天敵となる雨のシーズンが終わってホッとしたのも束の間、こんどは暑さと闘いながらバイクを運転しなければなりません。
熱中症警戒アラートとは、著しく暑くなると予測された日に、環境省と気象庁が共同で熱中症の注意を促す情報のこと
そんななか天気予報やニュースなどでは、熱中症に注意する旨が連日のように呼びかけられています。そこで近年よく耳にするのが「熱中症警戒アラート」というワード。暑くなる夏になると各メディアでよく使われる言葉なので、聞いたことがあるという人も多いでしょう。しかし、その意味や役割などはあまり気にしたことがないかもしれません。
そもそも「熱中症警戒アラート」には、いったいどのような役割があるのでしょうか。
熱中症警戒アラートとは、著しく暑くなると予測された日に、環境省と気象庁が共同で熱中症の注意を促す情報のことです。熱中症によって健康に被害を及ぼす危険性が極めて高くなるので、いつもよりも積極的に対策や予防に努めるよう呼びかけています。
熱中症警戒アラートの運用が始まったのは、2020年7月1日から。このときは関東甲信地方に限定して開始されましたが、その翌年の2021年4月28日より、全国で運用が開始されました。また、2024年4月24日から、さらに一段上の強い警戒を呼びかける「熱中症特別警戒アラート」も新設されています。
ちなみに熱中症警戒アラートが発表されるのは、全国の発表対象地域の「暑さ指数(WBGT)」が33以上になると予測される地点がある場合。北海道、鹿児島県、沖縄県をより細分化した全国58の地点が対象で、前日の夕方17時と当日の早朝5時の1日2回発令されます。
なお、暑さ指数(WBGT)とは、「Wet Bulb Globe Temperature」の略で、気温、湿度、日射量などをもとに算出した熱中症予防の指数のこと。
暑さ指数(WBGT)の目安は、31以上が「危険」、28以上31未満が「厳重警戒」、25以上28未満が「警戒」、25未満が「注意」となっています。暑さ指数(WBGT)の情報提供地点は全国に約840地点あり、環境省の「熱中症予防情報サイト」で確認できます。地図上に色分けしてわかりやすく実況と予測が表示されているので、暑い地域を避けてツーリングの計画を立てるときに役立ちそうです。
新設された「熱中症特別警戒アラート」(環境省HPより)
ちなみに、新設された「熱中症特別警戒アラート」については、過去に例のない危険な暑さにより、人の健康を害するおそれがあるときに発表されます。具体的には都道府県内すべての地点で、翌日の暑さ指数(WBGT)が35以上になると予想されるときが発表の目安です。なお、発表のタイミングは14時頃となっています。
では、熱中症警戒アラートが発表されたら、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。
熱中症は気温や湿度が高い環境になると、体内に熱がこもって発症しやすくなります。つまり、熱中症を予防するためにもっとも重要なことは「暑さを避ける」ことです。
たとえば不要不急の外出はできるだけ避けるようにして、エアコンの効いた室内で涼しく過ごすことが大切です。また、屋外での運動や長時間におよぶ作業は中止して、のどが渇いていなくてもこまめに水分を補給し、塩分の摂取も重要なポイントと言えるでしょう。
また、熱中症になりやすい高齢者や子ども、障がいのある人など、自分のまわりにいる人に注意するよう声かけするのも大切です。
ライダーは安全のためヘルメットやライディングジャケットを着用しているので、真夏の運転は想像以上に過酷
なお、猛暑のなかバイクを運転する人も少なくはないでしょう。バイクはクルマのように直射日光を遮るものがなく、エアコンもありません。また、ライダーは安全のためヘルメットやライディングジャケットを着用しているので、真夏の運転は想像以上に過酷です。とくに熱中症警戒アラートが発表されているような暑い日の長時間の運転では、熱中症対策は万全にしておきたいところです。
夏のツーリングでは、いつもよりも多く休憩をとるようにして、のどの渇きを感じるまえに水分や塩分をこまめに補給することも忘れずに。できれば、エアコンが効いている施設でひと休みできればより安心です。
※ ※ ※
晴天に恵まれると、どんなに暑くてもバイクで出かけたくなるのがライダーの本音といえるでしょう。しかし、熱中症になると重症化することもあるので、炎天下での長時間の運転は危険をともないます。
真夏にツーリングの計画を立てるときは、「熱中症警戒アラート」を参考にして、なるべく涼しい地域を選んでルートを選ぶと快適で安全な旅ができるかもしれません。
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