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不動車復活で最初に交換すべきはタイヤ!? 作業の際の注意点とは?

バイクのニュース / 2024年7月31日 7時10分

どんなバイク、どんなモデルでも、自分自身にとって思い入れがあるバイクには、ある種違った感情がありますよね!? 自分自身の生誕年は「記念すべき年」ですが、そんな生誕年に想いを馳せて、1962年型スーパーカブC100と暮らしているぼくなのです。メンテナンスしなくてはいけない箇所だらけのC100ですが、ひび割れタイヤはトラブルの元なので、新品タイヤに交換しました。

■旧車不動車の実動化メンテナンスは楽しい!!

 自分と同い年の1962年型ホンダ「スーパーカブC100」を引き取ってきてから、とりあえずはエンジン始動するためのメンテナンスを先行し、作業してきました。そんな作業途中に気が付き、どうにも気になってしまったのが、プラスチック樹脂部品の亀裂や欠落部分になります。

1958年(昭和33年)に発売されたスーパーカブの初代モデルC100。発売から5年も満たない1962年モデルでも極初期生産モデルとは異なり様々な部品に改良改善を実施。通称「ピノキオ」テールランプのモデルは、1961~1964年の夏頃まで生産されました1958年(昭和33年)に発売されたスーパーカブの初代モデルC100。発売から5年も満たない1962年モデルでも極初期生産モデルとは異なり様々な部品に改良改善を実施。通称「ピノキオ」テールランプのモデルは、1961~1964年の夏頃まで生産されました

 これらの修復には、プラスチックリペアキットを利用しました(過去の連載をご確認ください)。日に日に仕上がっていくC100号ですが、エンジン始動時に「白煙モクモク状況」を目撃してしまったことで「これは面倒なことになってしまったかな!?」と正直、思っています。

 その一方で、修理&メンテナンスに対して「闘志満々」になっているのも事実です。いわゆる不動車を購入して、自分自身の手で修理再生して、実動車へと仕上げていくその過程は、楽しくかつやりたいへん甲斐がある作業です。コンディション良く走ってくれるバイクに跨り、操縦できる楽しさときたら、それはもう格別なものです。

 C100系OHVエンジンのメンテナンスは、40年程前に、スポーツカブC110をいじって以来のことになります。そのときは、このスーパーカブC100のように、不調なエンジンを修理するような整備ではなかったので、ホンダ横型エンジン好きにとっては、そのシリーズモデルでもあるC100いじりが楽しみになってきました。

タイヤの溝の深さや残山に関係なく、ヒビが入っていることに気が付いたら早急に交換しておきたい。トレッド部分にまでヒビ割れが進んでしまうと、パンクしやすくなる原因になってしまうこともお忘れなくタイヤの溝の深さや残山に関係なく、ヒビが入っていることに気が付いたら早急に交換しておきたい。トレッド部分にまでヒビ割れが進んでしまうと、パンクしやすくなる原因になってしまうこともお忘れなく

 このC100は、しっかり走れるまで整備しようと思っています。可能な限り部品交換することなく、長年に渡って生きながらえてきたこの雰囲気を重視しながら、復活させていきたいと考えてます。しかし、さすがにタイヤやチューブ、そしてリムバンドなどのゴム部品に関しては、迷うことなく新品部品に交換することにします。

タイヤ交換の際に、あるとたいへん便利かつ作業性が良いのが材木で作った井桁です。バイク仲間の大工さんに作ってもらったものを利用していますが、もはやタイヤ交換の際に無くてはならないアイテムとなりました。以前は古タイヤを台に作業していましたタイヤ交換の際に、あるとたいへん便利かつ作業性が良いのが材木で作った井桁です。バイク仲間の大工さんに作ってもらったものを利用していますが、もはやタイヤ交換の際に無くてはならないアイテムとなりました。以前は古タイヤを台に作業していました

 分解ついでに、スポークホイールが単体になったところで、リムの歪みや振れも確認してみることにしました。ここでは、ダイヤルケージやマグネットスタンドなどなど、専門的な道具を利用して、歪み振れの確認を行いました。

ホイール単品にできたところで、念のためにホイールリムに歪み振れが無いか、確認してみました。折角、タイヤ交換したのに、リムが振れていたら、気持ち良く走れないばかりか、スピードも出せません。点検ではダイヤルゲージやマグネットスタンドを利用しましたホイール単品にできたところで、念のためにホイールリムに歪み振れが無いか、確認してみました。折角、タイヤ交換したのに、リムが振れていたら、気持ち良く走れないばかりか、スピードも出せません。点検ではダイヤルゲージやマグネットスタンドを利用しました

 しかしながら、こんな道具が無くてもリムコンディションは確認することができます。車体にタイヤ無しのホイールを組み込み、固定部分(フレームやスイングアームなど)から針金や結束バンドを固定して、その先端を回転するホイールリムの近くに寄せます。

ホイールの回転方向に対して、僅かながら左右へ振れていたので、ニップルレンチを利用して振れを微調整してからタイヤを組み込むことにしました。ニップルとスポークのネジ部分がサビていると、微調整もできないことがあります。酷いサビではなくラッキーでしたホイールの回転方向に対して、僅かながら左右へ振れていたので、ニップルレンチを利用して振れを微調整してからタイヤを組み込むことにしました。ニップルとスポークのネジ部分がサビていると、微調整もできないことがあります。酷いサビではなくラッキーでした

 こうすることで、針金や結束バンドと回転するリムの隙間を確認することができます。歪みや振れの修正にはコツや経験が必要ですが、明らかなリムダメージではなく、僅かな歪み振れであれば、スポーク調整で修正することができます。

 ただし、旧車の場合は、スポークとニップルのネジ部分がサビ付いていると、スポークが折れてしまうので無理は禁物。ダメモトでニップル調整したい時には、リムの外周側から防錆浸透スプレーをニップルに吹き付け、さらにニップルをヒーターで温めてから徐々に動かしてみるのが良いと思います。折れてしまった時には、新品スポークと交換することになります。

■新品チューブを組み込む際のポイントとは?

 購入車両に「当時モノ」と呼ばれる部品が装着されているのは大変嬉しいものです。しかし、タイヤに関しては、走行安全性に大きな影響を与える部品でもあるので、新しいタイヤが良いに決まっています。

世界一売れていると思われるサイズの、タイヤ、チューブ、リムバンド(通称ふんどし)。古いバイクを愛するが故、当時モノのタイヤにこだわるファンもいるようですが、展示するのではなく、乗って走るバイクなら、必ず新しいタイヤに交換しましょう世界一売れていると思われるサイズの、タイヤ、チューブ、リムバンド(通称ふんどし)。古いバイクを愛するが故、当時モノのタイヤにこだわるファンもいるようですが、展示するのではなく、乗って走るバイクなら、必ず新しいタイヤに交換しましょう

 どんな旧車でも、当時のパターンを持つタイヤは廃盤になっていることがほとんどです。同じパターンの新品部品を入手ではないのは、悩みどころです。それでも実用車用のタイヤパターンは、スポーツモデルと違って大きく変化していない場合もあるので、まだまだ許容できるケースが多いような気もします。

 スーパーカブを始め、メーカーを問わず原付クラスの実用モデル用タイヤサイズは、ほぼ同じです。前輪は2.25~2.50‐17、後輪は2.50~2.75‐17になります。今回交換したタイヤは前輪が2.25‐17、後輪は2.50‐17でした。タイヤチューブも新品に交換し、切れかけていたリムバンドも新品部品へ交換しました。

 タイヤ交換する際に、タイヤのことばかりが気になってしまい、タイヤチューブ、ましてやリムバンドにまで気を配らないことが多々ありますが、これは要注意です。タイヤ交換と同時にチューブ交換、リムバンド交換も視野に入れておきたいものです。

新品チューブを組み込む際には、あらかじめ少しだけエアーを入れて、チューブを一度膨らませましょう。こうすることで、折りたたまれたクセを取ることができ、組み込み時のレバー噛み込みの防止にも役立ちます。シリコンスプレーでチューブ磨きするのも効果的です新品チューブを組み込む際には、あらかじめ少しだけエアーを入れて、チューブを一度膨らませましょう。こうすることで、折りたたまれたクセを取ることができ、組み込み時のレバー噛み込みの防止にも役立ちます。シリコンスプレーでチューブ磨きするのも効果的です

 新品チューブを組み込む際には、タイヤレバーでチューブを挟んで、新品チューブなのにパンクさせてしまうことが良くあります。そうならないためのコツとして、新品チューブは組み込み前にエアーを入れて、リング状にします。

ホイールにタイヤをセットしたら、チューブをタイヤ内に収めます。この際に、再度少しだけエアーを入れて、チューブのネジれやバルブ部裏側がビードに噛み込んでいないかなど、指先を差し入れて目視確認します。この作業が大切ですホイールにタイヤをセットしたら、チューブをタイヤ内に収めます。この際に、再度少しだけエアーを入れて、チューブのネジれやバルブ部裏側がビードに噛み込んでいないかなど、指先を差し入れて目視確認します。この作業が大切です

 パンパンになるまでエアーを入れる必要は無く、チューブが丸断面になる程度で大丈夫です。この状態で、シリコンスプレーを吹き付けたウエスでチューブをしっかり磨いて、表面をツルツルに滑るようにしてから組み込むのが良いです。

チューブにダメージを与えずにタイヤを組み込めたら、念のために再びビードワックスを塗布してエアー注入しましょう。裏表のビードが出たら(ビードエッジの確認線が同じように見えるのを確認します)エアー圧を調整しましょう。エアーバルブから漏れが無いかも要確認ですチューブにダメージを与えずにタイヤを組み込めたら、念のために再びビードワックスを塗布してエアー注入しましょう。裏表のビードが出たら(ビードエッジの確認線が同じように見えるのを確認します)エアー圧を調整しましょう。エアーバルブから漏れが無いかも要確認です

 また、タイヤの中にチューブを収めてリムのバルブ穴にチューブ金具を差し込んだら、再度、チューブに少しだけエアーを入れて、タイヤ内でチューブがねじれていないことを確認してから組み込むことで、失敗しにくくなります。

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