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急坂にジャンプ台!? 峠道で見かける「緊急待避所」にはどんな役目がある?

バイクのニュース / 2024年8月6日 9時10分

峠道の下り坂に存在している「緊急待避所」。バイクやクルマでの走行中の、緊急の際に使用する設備となっています。現在ではなかなか使用することの少ないこの緊急待避所には、どのような役目があるのでしょうか?

■見たことある?もしものための緊急待避所

 峠道の下り坂に存在している短い上り坂。走行中などに、実際に見たことがあるというバイク乗りもいるかもしれません。この短い上り坂は「緊急待避所」と呼ばれ、走行中の緊急時に使用される設備のことを指しています。

 もしかすると、今までに緊急待避所を使用した経験があるという人もいるのではないでしょうか。現在ではほとんど使われていないと言われているため、なかには用途だけでなく、存在自体を知らない人もいるかもしれません。

緊急待避所とは、「ブレーキが効かなくなった車両を突っ込ませて、強制的に止めるための設備」のこと緊急待避所とは、「ブレーキが効かなくなった車両を突っ込ませて、強制的に止めるための設備」のこと

 では、「緊急待避所」とはどのようなものなのでしょうか。

 緊急待避所とは、「ブレーキが効かなくなった車両を突っ込ませて、強制的に止めるための設備」のこと。「緊急退避所」とも言われており、この”緊急”にはブレーキが効かなくなってしまった場合が当てはまります。長い山道で設けられていることが多く、走行車線からそのまま進入できるようになっています。

 緊急待避所は、砂が積み重ねられている傾斜状の上り坂が設置され、ジャンプ台のような形になっていることが多いです。斜面と砂の抵抗によって減速、または停止できるようになっており、ブレーキトラブルが発生して止まることができなくなった際の、大きな事故を防ぐために設置された設備であると言えるでしょう。

 このような役割がある一方で、現在はブレーキの性能が向上しているため、ほとんど使われることはないと言われています。

ブレーキが効かなくなるなどの、ブレーキトラブルが頻発していたのは、性能の低かった頃のことであるため、現在では緊急待避所が使われることは少なくなっているブレーキが効かなくなるなどの、ブレーキトラブルが頻発していたのは、性能の低かった頃のことであるため、現在では緊急待避所が使われることは少なくなっている

 ブレーキが効かなくなるなどの、ブレーキトラブルが頻発していたのは、性能の低かった頃のことであるため、現在では緊急待避所が使われることは少なくなっています。そのため、「昭和の名残」などと呼ばれることも。

 また緊急待避所に進入するときには、ブレーキが効かないまま突っ込むこととなるため、乗車している人に対しそれなりの衝撃があることが予想されます。

 そのため、車体が破損することもあれば、大きな怪我をしてしまう可能性も存在しています。しかし、制御が効かずに加速をし続けることで、ガードレールを突き破り転落してしまう可能性や、周囲を巻き込んで事故を起こしてしまうことも考えられるため、ブレーキが効かなくなった場合には、緊急待避所に進入することが求められると言えるでしょう。

 ちなみに、バイクのブレーキが効かなくなるケースには、フェード現象やベーパーロック現象が挙げられます。

 フェード現象とは、バイクのブレーキの摩擦材である「ブレーキパッド」や「ブレーキシュー」を過剰に使用することにより、ブレーキが効きづらくなってしまう現象です。ブレーキシステムのなかでも、熱の逃げにくい構造である「ドラムブレーキ」に起きやすいと言われています。

フェード現象とは、バイクのブレーキの摩擦材である「ブレーキパッド」や「ブレーキシュー」を過剰に使用することにより、ブレーキが効きづらくなってしまう現象フェード現象とは、バイクのブレーキの摩擦材である「ブレーキパッド」や「ブレーキシュー」を過剰に使用することにより、ブレーキが効きづらくなってしまう現象

 また、ベーパーロック現象もフェード現象と同様、ブレーキを多用することで起こる現象です。しかし、フェード現象と異なるのが「ブレーキやペダルの反応がなくなってしまう」という部分。そのためベーパーロック現象は、フェード現象よりも危険度が高いと言われています。

 そして、これらの現象はクルマにも存在しているため、バイクであってもクルマであっても、下り坂などを運転する際にはブレーキ操作に注意する必要があると言えるでしょう。

 最後に、このようなブレーキトラブルの予防策として、定期的なメンテナンスをおこなうことが求められます。ブレーキトラブルは事故を起こす要因となりうるため、緊急待避所を使うことが無いようにするためにも、日頃から対策をしておくとよいかもしれません。 

※ ※ ※

 現在ではブレーキの性能が上がっているため、緊急待避所を使うことは少ないと言われています。しかし、ブレーキトラブルなどによる事故は誰しもに起こりうることであるため、油断は禁物です。

 緊急待避所を使用することが無いよう、安全で快適な運転のためにも定期的なメンテナンスをおこなうことが大切だと言えるでしょう。

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