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カワサキ「Z2」エンジン左下床にオイルの滴り発見!! その対策方法とは?【応急処置編】

バイクのニュース / 2024年8月16日 8時10分

メイド・イン・ジャパンのモーターサイクルを代表する一台として、誰もが認める存在と言えるのがカワサキ「Z1/Z2」シリーズです。バイク仲間の友人が、長年所有し続けてきた1975年式750RSを購入して、将来的にはフルレストアで仕上げてみようと考えているのが、この企画になります。スペアの外装パーツでオールペン依頼して、同じ1975年750RS/Z2A後期モデルの、もうひとつのカラーリングとして知られる通称「青玉虫」カラーに仕上げて頂きました。早速、外装部品をリフレッシュして……とは思いますが、ここは我慢です。フルレストア完了まで部品棚の上へ仕舞っておくことにしました。ここでは、以前から気になっていたエンジン関連のオイル漏れ修理を先行しようと思います

■超両極端な2ストトリプルと空冷4気筒のカワサキ

 バイク仲間の紹介で幸運にも購入することができた、カワサキ「750RS/Z2」、1975年式Z2-A後期モデル。通称「茶玉虫」の外装パーツは、この世代のカワサキ車に多いペイントの色抜け=退色によって、写真では、ヤレた感じが良い雰囲気!? に見えるかもしれませんが、肉眼で見ると、それはもう、見るに耐えないと表現するに相応しく、言い方を変えれば「みすぼらしい雰囲気」なのです。

この企画では1975年式のカワサキ750RS/Z2-A後期モデルのフルレストアを実践。1970年代から走り続けてきた姿を残しているので、ノンレストアで走らせ続けたいとは考えますが、現車を目の前にするとあまりにヤレが目立つのでフルレストアを決意しましたこの企画では1975年式のカワサキ750RS/Z2-A後期モデルのフルレストアを実践。1970年代から走り続けてきた姿を残しているので、ノンレストアで走らせ続けたいとは考えますが、現車を目の前にするとあまりにヤレが目立つのでフルレストアを決意しました

 別途手に入れた純正の中古外装パーツを利用して、同年式の通称「青玉虫」カラーへと、フルレストアに先駆けてオールペンを実施しました。リフレッシュした外装パーツを現状の車体に取り付けただけでは、細部のヤレ感が気になってしまい、バランスが取れません。当初から、このZ2はフルレストアするつもりで購入していたので、ここはガマンになります。完成した外装パーツは、車体のフルレストアが完成するまでしばらくの間は、部品棚にストックしておくことにしました。

 フルレストアに取り掛かる前に、エンジンコンディションがどんな感じか? 車体のコンディションはどうか? まっすぐ走るか? 電気系は操作通りに正常に作動するか? などなど、しばらくは購入当初のスタイルで試運転を繰り返しました。

 現代のバイクと比べることなどできませんが、威風堂々とも表現できるその風格と、どっしり感のある走りは、決して速いものではありません。しかし、気持ち良く、しかも、ゆったり走ることができます。

 このエンジンフィーリングが、今尚、数多くのライダーに愛され、多くの兄貴分Z1が里帰りして、日本の地で走っている、最大の理由のような気がしています。高校生の頃、4年落ちでZ750F(車名変更されたモデル)ことZ2/A4を購入したぼくですが(24回払いの月賦購入でした。今時「月賦」なんて死語ですかね!?)、当時をフラッシュバックさせてくれる走りそのものでした。

 750SS/H2-Aも所有していましたが、本質的にまったく違ったキャラクターのバイク同士だったので、同じメーカーであるカワサキが、しかも同じ時期に、よくぞここまで両極端なモデルを作ったものだと感心してしまいます。

 スロットルを開け続けることが、何よりも楽しい750SS/H2!! それこそがまさに「命」と言えた2スト・トリプルに対して、ロングクルージングでも疲れることなく、決して機嫌を損ねること無く走り続けることができたのが、同じカワサキでも空冷4気筒モデルでした。

■サイドスタンド前の床に落ちたエンジンオイルの滴りの原因は?

 試運転を繰り返し楽しんでいたある日、ガレージの床にエンジンオイルが滴っている様子を発見しました。「あれっ、オイル漏れが始まったかな!?」と、床に寝転がり、エンジン下から覗き上げると、オルタネーターの下側後方、発電の立ち上がりハーネスターミナル部がオイルにまみれて、今にも、次の一滴がしたたりおちそうになっていました。

高速道路で試運転して、直進性や高速ハンドリングを確認して帰宅。翌日、サイドスタンドで停めてあったエンジン下を見るとオイルが滴っていました。床に寝転がってエンジン下を覗き上げると、オルタネーターカバーの配線グロメット部分から、エンジンオイルが滴り出ていました高速道路で試運転して、直進性や高速ハンドリングを確認して帰宅。翌日、サイドスタンドで停めてあったエンジン下を見るとオイルが滴っていました。床に寝転がってエンジン下を覗き上げると、オルタネーターカバーの配線グロメット部分から、エンジンオイルが滴り出ていました

 オルタネーターで発電された電気の立ち上がりを担当するのがこのハーネスです。カバー内から配線が表へ出るゴムグロメットのシール性が、今ひとつなのがZ2シリーズの特徴で、新車購入でも、数年後にはオイル滲みが始まる箇所としても知られていました。当然ながら、このZ2でオイル漏れが始まっても、何ら不思議ではありません。

 カワサキ直系営業所に所属していたメカニックのバイク仲間にお話しを伺うと、750RSやZ750Fは現役当時から、このオイル漏れ問題は数多くあったそうです。その対策を本気で実践する時には「発電された電気が立ち上がる3本のハーネスを同時に交換するのが良いからね」と伺いました。何故なら、配線自体が劣化して、発電能力が低下している例が多いからだそうです。

 将来的には、車体のフルレストアと同時に、エンジンもフルオーバーホールする予定なので、当然に劣化した立ち上がりハーネスは、新品コードに交換するつもりです。しかしここでは、近々、ツーリングへ出掛ける計画もあるので、「応急処置的なオイル漏れ対策」を実施することにしました。

エンジンカバーを取り外した直後の画像です。三相交流発電のステーターコイルから立ち上がった3本の配線が表へ出ますが、その部分にゴムグロメットがあります。エンジン熱や経年劣化でゴムが縮んで硬化しすることで隙間から温まったエンジンオイルが滲み出てしまうようですエンジンカバーを取り外した直後の画像です。三相交流発電のステーターコイルから立ち上がった3本の配線が表へ出ますが、その部分にゴムグロメットがあります。エンジン熱や経年劣化でゴムが縮んで硬化しすることで隙間から温まったエンジンオイルが滲み出てしまうようです

 立ち上がりハーネスのオイル滲みやオイル漏れは、オルタネーターカバーのターミナル部分に組み込まれるゴム製グロメットの劣化によって起こります。エンジン熱とゴムの経年変化によってグロメット寸法が縮んで硬化してしまうことから、シール性が甘くなり、その隙間を伝ってエンジンオイルの滲みや漏れが発生してしまうようです。

グロメットだけではなく周辺も含めてしつかり脱脂洗浄した後に、内側は「スーパーX」接着剤で封じ込めます。配線を取り回す空間部分へは、シリコン系液状ガスケット{スリーボンドの1103黒}を流し込んで、グロメットの前後を完全に封じましたグロメットだけではなく周辺も含めてしつかり脱脂洗浄した後に、内側は「スーパーX」接着剤で封じ込めます。配線を取り回す空間部分へは、シリコン系液状ガスケット{スリーボンドの1103黒}を流し込んで、グロメットの前後を完全に封じました

 ここでは、オイル交換のタイミングに乗じて、応急処置的にオルタネーターカバーを取り外し、ゴムグロメット部分を養生するように、接着剤と液状ガスケットで封印処置しました。

 新品ハーネスに張り替え、グロメットを新品部品に交換しても、単なる部品交換だけでは、再びグロメットに経年劣化が起こり、同じようにオイル滲みや漏れが発生してしまいます。「交換したばかりなのに、またオイル漏れが始まって……」といったお話しを聴くことがありますが、それは、接着剤や液状ガスケットを併用した封じ込みが足りなかったからだと思います。

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