証明書は携帯してるけど...自賠責保険ステッカーが剥がれた！ この状態で走行してもOK？

バイクに乗る上で、自賠責保険への加入は必須。加入の際にもらえる「自賠責保険ステッカー」は、自賠責保険に加入していることを他者に示す役割がありますが、もしも剥がれてしまった場合、そのまま走行しても問題ないのでしょうか。

■OKだが...無保険と見なされ取り締まられる可能性も！

　自賠責保険は、クルマやバイクに乗るすべての人が必ず加入しなければならない強制保険。原付や250cc以下のバイクがこの自賠責保険に加入すると、自賠責標章（保険標章）が発行されます。自賠責ステッカー、自賠責シールなどと呼ばれるこのステッカーは、250㏄以下のバイクは、ナンバープレートの左上部、そして原付に関しては、ナンバープレートの見やすい位置に貼り付ける必要があります。

自賠責ステッカーは、ナンバープレートの見やすい位置に貼り付ける必要がある

　しかし、経年劣化でステッカーが剥がれてきたり文字が掠れて読めなくなってきたり、また、いたずらで剥がされてしまう場合も少なくありません。ではこういった場合でも、そのまま走行を続けてもよいのでしょうか。

　結論から言うと、自賠責保険ステッカーが剥がれたままバイクを走行させる行為自体は、違反行為には該当しません。しかし実際は、「一概には言えない」というのが正しいでしょう。

　前述の通り、自賠責保険に加入した原付、250cc以下のバイクを所有するライダーは、皆必ず、ステッカーをナンバープレートに貼りつけなければなりません。ちなみに、自賠責保険証明書（自賠責保険証）は必ず携帯していなければならないもの。どちらも自動車損害賠償保障法で定められており、その義務を怠った場合、減点はありませんが30万以下の罰金が科されることになります。

自賠責保険証明書（自賠責保険証）は必ず携帯していなければならない

　つまり、自賠責保険に加入していて保険証を携帯しているにもかかわらずステッカーが剥がれてしまっていると、ステッカーを貼っていないことから、無保険と判断され、警察に取り締まりを受ける可能性があるというわけです。

　とはいえ、実際のところは携帯している保険証を見せて保険に加入していることを証明できれば、そのままお咎めなしで終わる場合がほとんどです。

　しかし、だからといって「それならば保険証を携帯しているから剥がれたままでもいいや」と安易に考えることは危険なので、自賠責保険ステッカーが剥がれてしまった場合はきちんと再発行をするようにしましょう。

　なお自賠責保険ステッカーは、文字が掠れたり一部が破れたり、取れない汚れが付着するなどして識別不可能となった場合でも再発行することができます。

再発行をするには、契約している保険会社の営業店の窓口で手続きをする必要がある

　再発行をするには、契約している保険会社の営業店の窓口で手続きをする必要があります。コンビニやバイクを購入した販売店、加入した代理店では再発行できないので注意しましょう。

　ただしわざわざ窓口へ出向かなくても、インターネットで手続きをして、郵送でステッカーを受け取ることができる保険会社も。忙しく保険会社に行く時間が取れないという人や自宅から保険会社まで遠いという人は、自分の加入している保険会社へ確認をしてみるとよいかもしれません。

　ちなみにステッカーの再発行に必要なものは、自賠責保険証明書と契約者の印鑑のみです。また紛失してしまった場合は不可能ですが、破損や汚れてしまったステッカーが手元にある場合は、一緒に持参するようにしましょう。そして営業店で用意されている再発行申請書に記入をし、申請をすればOKです。

自賠責ステッカーは青、橙、紫、黄緑、赤、黄、緑の全7色で回されていて、この色を見れば保険の満了年、月が一目で分かるようになっている

　なお補足ですが、自賠責ステッカーは青、橙、紫、黄緑、赤、黄、緑の全7色で回されていて、この色を見れば保険の満了年、月が一目で分かるようになっています。

　しかしステッカーの期限が切れていて未保険だった場合は、1年以下の懲役または50万以下の罰金、そして違反点数は6点で、免許停止処分となります。原付や250cc以下のバイクは車検がないため、自賠責保険の更新を忘れてしまいがち。更新のお知らせのハガキが届く場合も多いですが、自分でもしっかり更新年月日を管理しておきましょう。

※　※　※

　自賠責保険のステッカーは、車検のない原付や250cc以下のバイクがきちんと自賠責保険に加入していることを示すため、必ずナンバープレートに貼り付けなければなりません。そのため、剥がれたままで走行していると無保険と見なされ、警察に取り締まりを受けてしまう可能性があります。実際は、携帯している保険証を掲示すれば大目に見てもらえるケースが多いと言われていますが、義務である以上速やかに再発行をしてもらうことが賢明です。